今日も俺の一日は平凡だった。 平凡に女の子引っ掛けた、そんな一日だった。 ? 「おい」 帰り道、俺は突然声をかけられた。 俺は少しぎょっとなって、後ろを振り向いた。 だが、誰もいない。 というか、俺こんな暗い裏路地歩いてたか? 通っているという事は、これはPC版なのだろうか? でも、あかりも雅史も、今俺の側にはいない。 じゃ…一体? チリン… 浩之(以下ヒロ)「!!」 チリン…チリン… ヒロ「何だッ!?鈴の音?」 そして暗闇から、一人の男が姿を現した。 やけに黒子(ほくろ)の多い、その男の名は… びゃおおおおおおおん!!(S.E) ヒロ「き、貴様は…!!」 ひうううううううう…ったん、ったん、ぴゃんぴゃぴゃ、ぴゃぴゃぴゃん♪ ? 「も、え、あがれ〜もえあがれ〜もえあが〜れ〜、ガンダムぅ〜♪」 ヒロ「顔に似合わずクサイ話が実は好きな、闘魂秋吉じゃねえか!!」 闘魂「哀、ふるえる哀〜♪」 浩之の言葉などには耳も貸さず、その男…闘魂秋吉は唄い続けている。 ガンダムメドレーが始まったらしい。 ヒロ「聞けって!」 闘魂「そして時が健やかに〜暖める二人ぃ〜♪」 ヒロ「おい!!」 闘魂「Believe a sign of Z〜♪」 ヒロ「聞いてくれよ!!」 闘魂「アニメじゃない〜♪」 ZZだ。まだまだ続くぞ。 闘魂「ああ、メビウスの輪から、抜け出せなくてぇ〜♪」 ヒロ「頼むから、聞いてくれぇぇぇ!!」 闘魂「光る風の中〜聞こえてくる〜♪」 ヒロ「お…俺の…」 おや?浩之の様子が… 闘魂「激しい雨が、心を震わせる〜♪」 ヒロ「俺の唄を聞けええええええ!!」 どうやら、別世界の浩之が顔を出したらしい。 二人「「もう1度テンダレェ〜ス♪」」 二人の熱唱は、なぜかその後スパロボ系に突入していって、 1時間の後、やっと唄い終わった二人は… ヒロ「じゃ〜な」 闘魂「おう、それじゃ…」 そして二人は別れ…ちゃあ話が進まない。 ヒロ「おいお前、結局何の用だ?」 闘魂「そうそう、それだ…実はな、浩之…」 ヒロ「何だ?」 闘魂「俺もお前の世界に行きたい」 ヒロ「…はぁ?」 何言ってんだ?コイツ…… 闘魂「いいじゃねえか、行かせろよ」 ヒロ「もう来てるじゃねえか」 闘魂「そうじゃねえんだよ!阿呆!!」 流石に温厚(?)な俺もここまで言われると切れる。 ヒロ「誰が阿呆だって!?だいたい手前、年下のくせに偉そうなんだよ!!」 闘魂「…1999年9月現在ではな」 …………………… 仕方ねぇ。理由だけでも聞いてやるか(この間不明)。 ヒロ「で?何でなんだよ」 闘魂「…………なんだよ」 ヒロ「は?聞こえねえよ」 闘魂「男子校なんだよおおおおおおおおおおおお!!!」 ………… あほらし。 所詮頭が悪くて、家から1時間かかるとこにある男子校(しかも工業) にしか進学できなかった奴のノロケかよ。 闘魂「共学ぅぅぅぅぅぅぅ!!俺の夢ぇぇぇぇぇ!!」 ヒロ「安い夢…」 闘魂「何を言う!貴様も男子校に入れば分かる!この悲しみ!そして共学への憎しみ!」 ヒロ「俺はお前ほど阿呆じゃねえ。だから男子校なんて行かん」 闘魂「く、くそおおおお!!」 悔しがれ悔しがれ、人生の負け犬が。 と、突然、 奴の影が動いた。 錯覚ではない。 その影は手に金槌を持っていて、 いまだに悔しがる闘魂の後ろ頭めがけて、 がん。 ………… 闘魂「ハッ!!」 浩之「お、気がついたか」 闘魂「か、影!貴様か!!俺を縛りつけたのは!!」 影 「バカな事やってないで、早く帰るぞ」 闘魂「い、嫌だ!俺はこっちの世界に永住するんだああああ!!」 影 「もう一度叩こうか?」 闘魂「………」 それっきり、闘魂は黙った。 影 「それでは浩之さん、ご迷惑をおかけしました」 浩之「お前は迷惑をかけてないんだがな」 闘魂「何だと!じゃあ貴様は俺の…」 べがきん。 闘魂「……………」 影 「さよーならー」 浩之「じゃーな。」 …男子校か。 …雅史は喜びそうだな…。 ======================================== 影「お前、高1だよな?」 闘魂「ああ。今は」 影「なんでPC版の内容を知ってるんだ? まさかお前・・・」 闘魂「か、買ってきたのは友達だ!!」 う〜ん、ちょっとこの話題ヤバい?