未来の笑顔 投稿者: トリプルG
青。青。空と海の青。白。白。波と雲の白。絶景と呼べるであろう
南海の光景。その中を行く飛行機が数機。
時は1945年7月。終戦を間近に控えた、そんなある日。

きれいだなあ。真子、君にも見せてやりたかったよ。・・・琴音、君にも。
琴音。君のその力は僕の持っている力とは違う。君はその事に
気付くのだろうか?残念ながら、僕には見えなかった。僕が生きて
いたのなら、力とのつきあい方を教えてあげたのだけれど・・・。

僕の見た君の画像の中に、笑顔はなかった。君はいつも泣いて、
落ち込んで・・・。君はいつになったら笑うようになるんだろうね?

ああ、敵の船が見えてきたよ。・・・いや、未来のパートナーの船が。
………………
・・・あはははは、今、初めて君の笑顔が見えたよ。死を前にした極限状態というやつかな?なんだ、綺麗に笑えるじゃないか。君の横にいた男性・・・ヒロユキ・・・浩之君のおかげなんだね。
よし、そろそろ僕も行こう。僕が最後に目にする光景は、真っ白な閃光。待っているのは、確実な死。でも、僕は行くよ。我が最愛の
妻、真子・・・君のおばあちゃんを守るために。そしてこれから生まれてくる君と、君の横で笑っている人を守るため・・・君達の浮かべている、その笑顔を守るために。・・・なんて、ちょっとくさいセリフかな?

最後に琴音・・・君を・・・僕の孫を・・・この腕に抱きたかったよ・・・



・・・現代。
「いぃやったあ!琴音ちゃんの手作り弁当だぜぇっ!」


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ああっ、平に、平にご容赦を・・・
ら、ラストの二行は現代が平和であること、浩之&琴音カップルが
誕生している事を伝えたかったのですが、あまり伝わってませんね、すいません・・・。
え、えーと、今回の話は琴音ちゃんの祖父が予知能力(正真正銘本物の予知能力です)を持っており、彼が特攻隊として出撃する
という話です。大変分かりにくかったですね、すいません・・・(汗)。
なお、もしTH本編で琴音ちゃんの祖父が生きているのなら、この話はパラレルワールドと考えてくださいませ・・・(大汗)。