・結末の果てに―優しさの結末_第二章―第十六話・とりあえず、今は・ 投稿者: 智波
「はぁ〜」
 窓際に立った美少女が、終わり行く夏の残滓にもの憂げな視線を投げかけて
いる…。季節に相応しい紅葉色のサマードレス。彼女はゆっくりと瞳を閉じる
と、ほうと、吐息を流した。
「−−綾香お嬢様、お茶をどうぞ」
 手に持ったトレイには紅茶、物静かな彼女のメイドが、トレイに乗せた紅茶
を差し出した。
「ありがとう、頂くわ」
 にっこりと笑って、綾香はカップを右手で、ティープレートを左手に受け取っ
た。
「−−芹香お嬢様は如何致しますか?」
 ゆっくりとメイドが振り返った先には、もう一人の美少女。
 白く塗られた美しい椅子に座り、膝で黒猫をあやしている。
 彼女は問いかけに顔を上げると、ほとんど口を動かさずに、ぼそぼそと何か
を言った。
「−−承知しました」
 メイドはそう言って、紅茶を彼女にも差し出す。
 言葉を聞き取ったと言うよりは、表情や、雰囲気から読み取ったと言う感じ
だった。もっとも彼女のセンサーは、無口な芹香の言葉を十分に聞き取れはし
たのだが…。
「…………」
 紅茶に少し口をつけた芹香が、ぼそぼそと何かを口にする。
「−−本当に良い午後ですね」
 窓の外には紅葉の庭が見える。
 来栖川邸の庭は、公園と言って差し支えない広さがあった。
 わずかに傾きかけた太陽は優しく大地を包んでいる。夏の野蛮な光でも、冬
の酷薄な冷たさも無い。
 トレイを背中の後ろで持ち、余ったほうの手でセリオが彼女よりも大きな窓
を開いた。
 ふわっと、午後の風が流れ込んでくる。
 三人の髪が風に舞った。
 綾香がこつっと頭を壁に当てる。カップを左手のティープレートに乗せると、
右手の拳を壁に当てる。
「本当に良い午後ね」
 しかし、その目は笑ってはいなかった。
「もし、家の周りを戦車が取り囲んでなかったらね」


・結末の果てに―優しさの結末_第二章―第十六話・
・とりあえず、今は・

 涙目の綾香を見て、少し目を細めたかも知れない芹香がぼそぼそと口を動か
した。
 彼女の膝で丸くなっていた黒猫が、耳をぴんと立てたかと思うと、背筋を伸
ばして、にゃんと泣いた。
「−−そうかも知れませんね」
 セリオが窓際に移動しつつ、芹香に答える。
「!!」
 その受け答えに、綾香は瞬時に真っ赤になると、手に持ったカップから紅茶
が零れるのも構わずに、ぶんぶんと首を振った。
「違うわよっ! 断じて、その、真奈美…、さんに、ヤキモチなんて、焼いて
ないんだから……」
「…………」
 まだ目を細めたままの芹香が再び口を動かした。
 またそれにセリオが応じる。
「−−そうですね。確かに芹香お嬢様は誰の事だとも言ってませんでしたよね」
 綾香は一瞬、ペテンにかかったような、呆気に取られた表情を見せた後、ま
たしても真っ赤になるとテーブルに紅茶のほとんど残っていないカップを置い
た。
「散歩に行ってくるわ!」
 そして綾香は足音も高々と部屋を出ていく。
 残された二人はしばらく窓の外の光景を眺めていたが、ふと芹香が何かを口
にした。
 セリオはしばらく考えるような素振りを見せて、
「−−そうですね。今日のお天気は快晴、来栖川家の一部では早くも紅葉が始
まったようです」

 来栖川邸は森林公園の真ん中に立っている。
 その森林の80%が来栖川の所有で残りの19%が国の所有、残りの1%が
個人の所有であり、事実上来栖川邸は森林の中にぽつんと立っている。
 森林公園とは言っても、日曜に家族連れが、ちょっとお弁当を持って遊びに
これるような場所ではない。本物の森である。
 地図と磁石を頼らずに、足を踏み入れれば、助かる術はないであろう、危険
な場所なのである。
 もちろん道はある。西と東に伸びる二本の道路だけが来栖川邸から外の世界
に向けて出る事の出来る細い道だ。そのうち東側は五百メートルほどで海に出
るが、TVサスペンスドラマで出てくるような断崖絶壁で、海水浴をしようと
考えるものもいない。
 事実上陸の孤島ではあるが、そこからの森の光景は、もはやどうしようもな
いほど美しい。特に来栖川邸三階のテラスから見るそれは絶品である。
 少し低めに作られた手すりに体を預けると、まるで森林の上を飛んでいるよ
うな気分にさせてくれるからだ。それは日常では決して味わう事の出来ない快
感。まさしくパリッシュ・マックスフィールドが、その題名も「エクスタシー」
で現そうとしたその感情に他ならない。
「うっわ〜、気持ち良いね〜」
 まさしくその快感を貪っているのであろう、真奈美がテラスから半身を乗り
出して風を感じている。舞い上がる風に髪とスカートがはためくのが、和弥に
とってはいろんな意味で目のやり場に困る光景ではあった。
「そうだな…」
 それは不思議な光景だった。
 もう二ヶ月以上も前になる、あの始まり、から、ついさっきまで、ほんのさっ
きまで真奈美を助けるために戦ってきた。その為だけに戦ってきた。それ以外
の理由はなかったし、綾香と手を組んだのも、そうすれば有利になると思った
からだ。
 しかし、真奈美は『施設』にはおらず、あの熾烈な戦いは、あくまで和弥に
とっては意味はなく、綾香たちだけが利益を得たと言える。もっとも瑠璃子が
助かった事は、祐介との事情を知らない和弥も良かったと思ったものの。
「なんだったんだろな? この二ヶ月」
「なんだったんだろうね〜」
 真奈美は相変わらず嬉しそうに森からの風を浴びている。
「でもさ〜、この光景を見るためだったって思えば良いんじゃない?」
「なんだかなー」
 和弥はその場に座ると手すりに背を付けて、風だけを感じる。
「真奈美はこれからどうするんだ?」
「どうって?」
 真奈美は森林から目を離さない。そこから目を逸らせば快感は消える。
「家に帰るとか、学校行くとか」
「だって、そんなこと言ってられる状態?」
 むしろ笑いながら真奈美は断言する。
「日本の至る所で鬼が暴れてるんだよ? 警察も自衛隊もてんやわんやの大騒
ぎ。学校なんて休校してるだろうし。少しでも事実を知ってるのは私たちだけ」
「だから、俺達が手伝わなきゃいけないのかな?」
 真奈美が手すりから体を離して、うーんと、背伸びをする。
 そして、座ったままの和弥の前でしゃがんだ。
「知るって事は責任と伴うんじゃないかな? 望む望まないにかかわらず、さ…。
例えば目の前で人が刺されて、自分は犯人の顔を見た。それで警察に行かなく
て良いと思う? 救急車呼ばなくて良いと思う?」
「そりゃ、駄目だと思うけど、スカートの中見えてるぞ」
「きゃ! 見ないでよ!」
「んなこと言ったって見えたもんは仕方ないだろ」
 真奈美に頭を横向きに押さえられたまま和弥がぼやく。
「んも〜、私のスカート覗いてる暇があったら綾香さんとの仲を進展させたら?」
「……は?」
 立ち上がって、数歩真奈美が後ろに下がった。
「まさか、浅水君、気づいてなかったの!? 嘘でしょ? あんなあからさま
なのに」
「なにが?」
 思わず和弥は聞き返していた。
「綾香さんよ。ええ〜、嘘でしょ? なんで気づかないかな?」
「あのさ、真奈美、もうちょっと分かりやすく言ってくれないか?」
 それを聞いて、真奈美は呆れたような顔で、和弥を見た。正直呆れていたに
違いない。
「あのね〜、そんなこと、他人の口から言ってどうするのよ」
 それが答えになっていることに気づいているのか、いないのか? 真奈美は
大きく伸びをすると、
「ま、次に綾香さんに会ったときに聞いてみれば?」
 と、軽く言った。
 伸ばした体から、息を吐きつつ、体をほぐして、そして真奈美が呟いた。
「もっとも本当は気付いてるんでしょうけどね」
 和弥は答えなかった。
 森からの風が、ひゅぅと、吹いた。

「さて、と」
 長机の上に放り出していた足で、灰皿を手繰り寄せ、大佐は咥えていた煙草
を揉み消した。
 来栖川邸の、ある長細い一室である。会議室と言うのが一番正しい表現だろ
う。部屋の真ん中に長机が鎮座し、その周囲をパイプ椅子が取り囲んでいる。
 何十人かは座れるだろう、その長机は今は、その半数も埋まっていなかった。
「そろそろ年少組にも収集をかけた方がいいんじゃないか?」
「でも……」
 机の上で手を組んでいた耕一が呟く。
「あんな子供たちを巻き込みたくは…」
「もう十分巻き込んでしまっているのは分かっているんですけど」
 耕一が言わなかった言葉を千鶴が補足した。
 それを聞いて大佐が嘆息する。
「簡単な結論が目の前に転がってる。見えないのか?」
「え?」
「俺達大人が、どんなに良識を振りかざして説得したとしても、だ。連中が望
まんよ。中途退場をな」
「でも、この状況、危険過ぎるとは思いませんか?」
「だからって躊躇する連中か? 生身で鬼とやりあうなんざ、馬鹿げてる。馬
鹿につける薬はない」
 大佐は胸のポケットから煙草を取り出して、ライターで火をつけた。
「ご主人様が馬鹿ならば、召し使いも馬鹿ときたもんだ。人間様の足を引っ張
るロボットなんざ聞いたことが無い」
 がたっ!
 という音がして、大佐が足を乗っけていた机が大きく揺れた。
「連条さん! 言って良いことと悪いことがあります!」
「それじゃあ、とりあえず、こいつを言わせてくれ」
 そう言うなり、返事も待たずに大佐は足を下ろすと、煙草を消した。
「あの時、もっとも俺にしてみれば、後から見た記録、と言うことになるがね、
それを見る限り、綾香お嬢が『施設』内に舞い戻るのは馬鹿げてる。本当なら
お嬢と、彼氏と、召し使いはみんな死んでたんだぞ。言わば死にに行ったよう
なもんだ」
「しかし、そうしなければ、セリオは殺されていた」
「壊されていた。だ。間違えるんじゃない」
 大佐の言葉はただただ冷たい…。
「それは違う! セリオがロボットだって言うのは関係ない。彼女は彼らにとっ
て仲間なんだ! それは彼らを見れば分かる。そうじゃないか?」
 しかし、いや、だからこそ、熱くなった耕一の言葉に大佐はため息を吐かざ
るを得なかった。
「若いな。柏木君。君はまだ二十歳だろう?」
「そうですが、それがなにか?」
「自分の意見を持つことはとても良いことだ。若さゆえの熱意もある。だが、
それ故に見えていないものには気付かないものだ。たとえば、物事には多面性
があること、などな」
「分かりますよ。Aと言えば、Bと言う。なんだって否定するだけならできる
んだ!」
「子供のお遊びだ。人形に服を着せて喜んでいるのと変わらんよ。人間の命と
ロボットの命、どちらが大事だ?」
「それは…」
 それはあまりにもストレートな、『大人の意見』だった。
「私たちの主観はともかく、彼らならはっきりと言うでしょうね。「どちらも
大事だ」と…」
 これまで沈黙を守っていた千鶴が言った。
 大事なのはそこだった。
 そして意見の食い違いもそこから発生していた。
 つまりは、いざと言うときに、彼らの事情を優先させるか、自分らの事情を
優先させるか、と言うことである。
「だがいずれ選ぶときが来る。ただ、今日明日のことを言っているわけじゃな
い。もちろん同じ場面がやってくる確率は高いと言えるが、こんなことを繰り
返していれば、いずれ彼らは二度目の選択を迫られることになる。機械との麗
しい友情か、自分達の命か…。そして奴等はまるでラーメン屋でラーメンを頼
むくらい平然と、当たり前のように仲間を助けることを選ぶんだろう。そんな
時、良識あるべき大人達はどうするべきなんだ? 若さゆえの愚かな行動を見
逃して、未来ある子供たちの命を見捨てると言うのか?」
 そこで言葉を切ると、大佐はもう一本、煙草を咥えた。しかし火は点けない
まま指でそれを弄ぶ。と、それを耕一と千鶴に向けて突き出した。
「…君たち大人組は、文字通り大人にならなきゃいかんのさ」
「でも…。それだったらそもそも巻き込まなければ…」
「それが問題の解決にはならないのだと、どこかで気付いてはいるんだろう?
 連中はそれこそ命懸けで自分らの自由を獲得しなくちゃならないのさ。しか
しその最中に余計な危険を呼び込む必要はない」
「でも、俺だったら彼らと同じようにすると思います」
「ああ、それでいいんだ。それが分かってて、でも、いざと言うときには止め
てやってくれ。さあ、大人の密談は終わりだ。子供たちを呼んできてくれ」
 まだ少し納得はできないようだったが、耕一が肯いて立ち上がった。千鶴が
耕一を追いかけるように部屋を出ると、大佐は今まで指で弄んでいた煙草を咥
え、火を点けた。
 肺一杯に吸い込んで、ゆっくりと吐き出す。
 風の無い部屋に舞い上がった紫煙は、ゆっくりと拡散して消えていく。
「機械との友情、か…。下らんな」
「アンタならそういうと思ってな。意見は求めなかった。そっちのお嬢さんは
どう思う?」
「私は…」
 柳川と一緒に椅子に座っている夕月が口を開きかけてまた閉じた。
 しかし、わずかに躊躇した後に答えを口にした。
「分かりません…。人間が愛玩するほとんどの動物は知能を持っているもので
す。しかし、それは友情と呼べるものではありません。あくまでペットと、主
人。しかし、中にはそれを越えた友情と呼べる関係を持つ場合もあります。メ
イドロボの完成系とも言えるHM−13型は自己判断プログラムがあり、その
仕草や、思考能力は人間と比べ、遜色はあるものの、もちろん犬や猫などとは
比べるまでもありません。ですから、それに比べればずっと、容易にそういう
関係に陥るとは言えます…」
「…………」
 大佐は煙草の煙を肺に吸い込んみ、そしてふっとそれを吐き出す。
「やっぱり科学屋に意見なんて聞くんじゃなかった」

 ホテルのスイートルーム。
 そう表現するのが一番分かりやすいだろうか?
 ほとんど無駄に思える、言わば「金のかかった内装」の部屋だ。
 彼は誰の目にも分かるほど慌てていた。
 原因は付けっぱなしのTVだったが、それよりもわずかに早く、彼は情報を
手に入れていた。
 慌ただしく着替えながら、それを手伝っているメイドロボに彼は問うた。
「聖羅、TVはなんと言っている?」
「来栖川ガ鬼ヲ利用シテくーでたーヲ企ンデイタ、ト」
「NHKも同じか?」
「全テノ局デ同ジ報道ガサレテイマス」
「そいつは参ったな。えーっと、携帯、携帯はどこだ?」
「此処デス。御主人様」
 聖羅と呼ばれたメイドロボが、彼が脱ぎ捨てたスーツの内ポケットから彼の
携帯電話を取り出した。
「あ、そうだそうだ、すまん。度忘れしてたよ」
 そして彼は短縮を使ってある電話番号を呼び出す。
「あ、君か? そうだ。僕だ。今すぐあれを手配してくれないか? そう、あ
れだ」
 すぐ出た電話をすぐ切ると、彼は彼のメイドロボを連れて、部屋を出た。
「芹香は無事か? 聖羅」
「今ノトコロハ」

「さて、我々の置かれている状態を確認しておこう」
 椅子に深く座って、大佐は腕を組んだ。
 場所は先ほどの会議室と言えるその部屋である。
 彼から見て右手手前から耕一、千鶴、柳川、そして夕月と並んでいる。
 左手にはまず綾香、続いて和弥、その後に真奈美、芹香がいる。
 他の能力者のほとんどは、精神的に不安定な状態が続いていた。
 対戦車隊の隊員は、彼らより先に事情の説明を受けて、すでに準備にかかっ
ている。
「陸路は完全に塞がれている。自衛隊の戦車一個大隊と、空中支援機だ。正面
から戦えばまるで勝ち目はない。これを見てくれ。この一帯の地図だ。ここと、
ここ、それからここ、ここに戦車が配置されている。全ての道沿いと言うわけ
だ。それに対抗するこちらには90式戦車二台。M−2ブラッドレー装甲車両
四台。人間、三五人だ。90式戦車二台は屋敷の正面に配置した。後方は建物
から、携帯のTWO(対戦車ミサイル)で狙撃できるようにしてある。これは
説明しても分からんだろうが、戦争では十引く五は五じゃない。八か、九だ。
つまり、十の戦力で五の敵を叩けば、被害は一か、二で済む。戦争では兵力差
が非常に重要なんだ。つまり、我々に勝ち目はない。これが第一点」
 と、大佐がもう一枚の地図を机に置いた。
 それを見た耕一と千鶴が思わずうめき声を上げた。
「まさか……」
「そう、隆山だ。鬼に関する研究は主に隆山にある『施設』で行われていた。
そこの研究員から聞いた話だ」
 夕月が小さく礼をする。
 それから軽く咳払いをして、立ち上がった。
「『施設』というのは、超常能力の研究をする機関の総称であって、決してあ
の建物の事を言うわけではありません。それぞれの支部にはあまり交流があり
ませんし、本部では、各支部から集められたデーターを元に、総合的な研究を
行っていましたから、事実上あそこが『施設』ではありましたが…」
「あそこって、この前私たちがぶっつぶしたところよね?」
「ええ、そして鬼の研究は主に隆山で行われていたのです。千鶴さん、覚えて
はいませんか? 貴方は最初、隆山の『施設』に送られ、後であの『施設』に
移動されたんです」
「……そう言えば、一度、目隠しをされて、注射をされました。目が覚めると
違う部屋で、でも似たような事は」
「ええ、『施設』内で貴方を移動させる時も似たような手段を使ったでしょう。
だから分からなかった」
「つまり、隆山で鬼の被害が多いのは、隆山の『施設』が一枚噛んでる。って
ことか」
「そうだ。だがそんなことはとりあえず政府に任せておけば良い。問題はこっ
ちだ」
 と、大佐がさらにもう一枚の書類を机に置いた。
「これは……?」
 それは地図ではなかった。写真、と言えば言いのだろうか? いろんな色の
光の点が見えるのだが、そのほとんどがピンぼけしている。
 唯一見覚えがあったのだろう。
 綾香がはっきりと分かるうめき声を上げた。
「ヨーク…」

 −−−続く。

−−−−
 と言うわけでお久しぶりです。(^^;
 なんていうか、また二ヶ月くらい開いてますかも。(^^;
 えーっと、また続きはすでに書けてます。(爆)
 つーわけで、本当は作品内でするべきの補足説明。

−−パリッシュ・マックスフィールド−−
 筆者の好きな画家。
 高校の時、デートにパリッシュの個展に行って、女の子そっちのけで絵を見
ていたために怒られた。(笑)

−−エクスタシー−−
 パリッシュの代表作。
 崖から湖畔と森を見下ろす女性の絵。
 非常に美しく、浮遊感を持つ、筆者がどうしようもないくらい好きな絵。

−−夕月−−
 割と前から出てた名前の無い女科学者です。
 やっと名前がついたらえらくイロモノでした。(笑)

−−TWO−−
 対戦車ミサイルです。本来はヘリボーンが搭載するミサイルなのですが、俺
が歩兵の持つ対戦車ミサイルの名前を忘れたので、出てきました。(^^;


 って、本当に補足だろうか?(^^;
 では次回。
 ついに自衛隊との戦端が開かれる。
 二度目の選択の時はあまりにも早く訪れた。

「この赤茶けた光の線がヨークだ。距離はおよそ五十光年。原理は不明だが、
この光点はほとんど光速で移動している。数は推定だが、二十前後」

「−−逃げてください!」

「エルクゥの救難信号?」

「隆山、この一月でもっとも鬼による犯罪の多い町だ」

「やあ芹香、ファウスト博士がメフィストフェレスを連れて助けに来たよ」

「声が…聞こえる」

 次回、結末の果て。題名未定。(笑)

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