『うつろうは時、流れて』 投稿者:智波

『うつろうは時、流れて』

それは一体何がきっかけで始まったのだろう?
始まりはたった一人、
経過こそが万人に変化を与え、
終末は当事者を変える・・・

流れ・・・

感じ取れる人間には感じ取れる、
目には見えない力の向き・・・

誰かがそれを始めたとき、
たとえ偶然だったにせよ、
時はうつろい始めた・・・

塊であり、
勢いであり、
力であり、
まずは崩壊から始まる・・・

それは小さなものかもしれない、
とてつもなく大きいかもしれない。

この時点で始まりには然して意味はない。

それがどういうのもであれ、
始まることが重要、
始まりの形ではなく、
始まり、そのもの、

始まる、
始まる、
始まっている・・・

流れる、
流れる、
流れ出している・・・

大きな奔流か?
それとも小さなせせらぎか?

ともかくも、
小さな溝が流れを変える。

変わる?
変わらないかもしれないね。

それこそが経過、
もしくは過程、

たとえ、一滴の水が小さな穴を穿ったにせよ、
ここにおいては、
最初の一滴は意味を持たない。
流れ込もうとする圧力、
それは流れ。

動き出す、
流れ出す、
けれどいつ終わるか分からない。
水は尽きる。
穴は閉ざされる。

水は削る、
流れを創る。

ゆっくりと、
それとも激しく?

多分ゆっくりと、
多分長い時と伴に、

多分一瞬で、
多分僅かな時を受け入れて、

人はそれを知る。
人はそれを見る。

深い感動を知るか、
恐れおののく、

しかしやはり、
水は流れる。

時がうつろう限りは、
水が尽きるまでは、

水は流れ着く、
何処かに流れ着く、
そして掬い上げられ、
また流れるだろう。

そして、
流れ着いたから、
掬い上げられたことを知る。

しかし、
人はそれを見ない。

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