城探訪記・前編 投稿者:ジーク・リーフ 投稿日:8月11日(土)11時47分
 「あれ、今回はSS書き込み伝言板ね」
 「私ここ初めてです」
 「で、今回はどんな話?」
 「えーと、作者さんが小田原城行ったらしいんです」
 「それで?」
 「小田原城を見た感想です」
 「ふーん、そう」
 「全然関心無いんですね」
 「だって、お城なんて爺くさいし」
 「そんなことないですよ。多分」
 「まあいいわ、さっさと初めよ」
 「はい、ではどうぞ」

 

 今日はセリオさんと小田原に来ました。
 えっ、何で小田原まで来たのか、ですか? えーと、何ででしょう?
 「マルチさん、早く行きましょう」
 「はい、わかりました」

 小田原駅から南へ延びた道を歩きます。
 「昔ながらの城下町という感じですね」
 「はい、そうですね」

 しばらく歩くと丁字交差点に差し掛かります。
 「ここでまっすぐ行ったほうが早いですが、城の裏手から入城では面白くありません。回りましょう」
 「はわわ、待ってくださ〜い」
 東へ曲がります。

 「石碑に町の由来が書かれていますね」
 十字路に差し掛かります。
 「ここを南に」
 「はい」
 南に曲がり、お堀端通りに入ります。
 「建物が途切れていますね。何か石碑でもあるのでしょうか?」
 「どうやら土塁の跡みたいですね」
 「枝の伐採中で近くまだ行けないみたいですぅ」
 「残念です」

 「お堀が見えました」
 「やはり城下町ですね」
 「どうしてですか」
 「あまり一般的でない公共施設が」
 「セリオさん、駄目ですよ。指差しては」
 職安や弁護士の事務所などがあります。でも、職安前にいる方に指を指さないほうがいいと思います。

 お堀端通りそのまま歩き、橋に着きました。
 「コイさんがいっぱいいますね」
 「まぁ、お約束ですね」
 「手をたたいてみましょう」
 「やめといたほうがいいと思いますが」
 パンパン
 バサバサ、バチャバチャ
 「は、ハトさんが、コイさんが」
 「マルチさん、鳩が鈴なりですね」
 「せ、セリオさ〜ん、助けてくださいぃぃ」
 「しょうがないですね」

 やっと助け出してもらいました。
 「わぁ、すごいでしたね」
 「・・・、とりあえず、この橋を渡りましょう」
 「はい」
 「鉄筋ですね。残念です」
 「向こうの橋は石橋みたいです。まるで眼鏡みたいです」
 「眼鏡橋ですね。あちらから渡るべきでした」
 「そうしたら、あそこの建物見れませんよ」
 「隅櫓のようですね」

 橋を渡り、二の丸と言う所に着きました。
 「塀は普通のお屋敷風ですね」
 「多分復元したものかと思います。それにしては場所がおかしいですね」
 「中は広場みたいです。広場の風除けですか?」
 「かもしれませんね」
 がきっ、ずぺぇぇぇん
 「セリオさん、いたいですぅ」
 「大丈夫ですか」
 「・・・大丈夫ですぅ」
 「そう言えば聞いたことがあります。太平洋側、特に関東や東海では地震で倒壊した城は多いらしいです」
 「・・・それがどうかしたんですか?」
 「多分マルチさんが引っかかった石は倒壊した石垣の石かと思います」
 「そうなんですかぁ。知らなかったです」
 
 「隅櫓です」
 「これが隅櫓ですかぁ。結構小さいですね」
 「そうですね。作りは古いみたいですが」
 
 橋を渡り、次の曲輪(馬屋曲輪)と言う場所に着きました。
 「ここは先程より城らしいですね」
 「そうなんですかぁ。私にはわかりませんけど」
 「先程渡った二本の橋は、何か場所がおかしいですね」
 「どうしてですか?」
 「城と言うものは、普通曲輪同士をつなげる場合、門などが構えているはずです。それがありません」
 「そう言えば、そんな跡はありませんでしたね」
 「それに曲輪同士をつなげる連絡路は普通一つです。そのほうが防御し易いですから」
 「ええと、うぅぅ。つまり、元からあったのいではないと言う事ですかぁ?」
 「そうですね」
 
 セリオさんは周りに有る看板を見ています。あっ、あちらに建物があります
 「この建物は何でしょうか?」
 「どうしました、マルチさん?」
 「お屋敷にあるのと似た建物が・・・」
 「これはですね・・・。 どうやら明治初期の作家の家らしいですね」
 「何でここにあるのでしょうか?」
 「何か理由はあるはずですが・・・。 時間がありません、門の中に入りましょう」

 

 「あれ、まだ途中じゃない?」
 「そうですね。あっ、ここに作者の手紙があります」
 「うん、何々。『ちょっと話が長くなりそうだし、資料の写真がまだできてないから分割して書き上げるわ』」
 「たいへんですね」
 「いいかげんね」
 「では続編を期待して待ってください」
 「そんなので終わっていいの?」


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