【こみパSS】 『応用』 投稿者:初心者A
○この二次創作小説は『こみっくパーティー』(Leaf製品)の世界及びキャラクターを使用しています。

           時事一発ネタSS『応用』

「ボンジュール同志和樹」
「げっ……大志」
 大学の帰りにあまり会いたくない奴に会ってしまった。まぁ今は締め切りずっと前だし特に用事もない。何か絡まれても問題なかろう。
「ところで今から吾輩のスイートルームで絆を深めないか、まいだ〜りん」
「やぁ残念だが今から瑞希と……ん、それは?」
 大志が小脇に平べったい箱を抱えている。よくよく見ると……
「今日発売の『ギターフリーク』専用コントローラー!?」
「同志瑞希と約束とは遺憾なり、まいすいーとは〜と。では次こそ吾輩とセッションしてくれ。ではアディオス」
「ま、待てっ! そ、そうそう、瑞希とは明日の約束だったな、うん」
 俺はさっさと背を向けて家路につく大志を呼び止めてこいつの家まで同伴して行った。いつかはやりたいと考えていつつもいきなり人前でゲーセンデビューは恥ずかしく、ずっと羨望の横目で観ていただけなのだ。家庭用なら人目を気にせず出来るし、練習して巧くなったら本格的にゲーセンでプレイしよう。
「ではいざプレイ開始だ」
「おう……って専用コントローラーはいいとして、そのゲームは違うんじゃねぇのか?」
 ギダー型コントローラーを抱えながらディスクケースの蓋を開けた大志が持っているのはギターフリークスのCD−ROMではない。
「いや、これで良いのだ」
「でもそれって本日発売のベスト版『エースコンバット2』……ま、まさか」
「吾輩の歌を聴けぇ〜!!」
「うわーベタネタぁ〜!」
 ギター型コントローラーでコックピット視点のフライトシミュレーターは確かにアレなのだが、そんなお約束のものを堂々とするなよ!
「何を驚いている。来週『ゆうわくオフィス恋愛課』ザ・ベストをビーマニコントローラーでクリアせんとする貴様がこんなことで動揺することは無かろう」
「って俺はそんなこと言ってないぞ!」
「安心せよ同志和樹。ちゃんと駅前のゲームショップで貴様の実名で予約してある」
「うわ〜あそこの店員のお姉さん、美人で憧れていたのにぃ〜!」
「無論PS版アニメチックストーリー『カードマスターピーチ』も同時に確保しておるぞ。いやなに、“小学生の妹へのブレゼント”などと言う軟弱な弁解などしておらんからぬかりはない。堂々とゲットしに行くがよい」
 最早あそこには二度と顔を出すことは叶うまい。7月ぎりぎりで間に合いやがって、恐怖の大王とはこいつのことだな。
「何を絶望しかけた顔をしているのだ、まいはに〜? む、そうか。いやいや吾輩一人で楽しんでいて失礼した」
「うう……仕方ない。今日はギターフリークスでもやって気分を変えるとしよう」
 俺は大志からギター型コントローラーを受け取ろうとして手を伸ばした。だが大志は不満そうな顔をしている。
「なんだよ。一回くらいやらせてくれよ」
「ふぬけたか同志和樹。貴様が今やらねばならぬのはこれだろう!?」
「って電GOコントローラーで『ルームメイト井上涼子』が出来るかぁ!!」
「吾輩はこれでPS版『ToHeart』を全員クリアしたぞ」
「こ、こいつ……そのうちDDRコントローラーで『ときメモ』をプレイしかねん……」
「むぅさすがは我が同志! 斬新なアイデアだ! では早速ここにあるダメ人間製造ゲーム『ひざのうえのパートナー』をDDRにてプレイしたまえ」
「いやだぁぁ!!」

                           とりとめもなく終わり
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あとがき
 やっと『バイオハザード1』(しかも初回)をプレイしはじめました。他にも発売日に買ったFF7(これもインターナショナルverなどではない)とかまだ未プレイソフトが山積みなのに、また昨日色々買ってしまった……ううっ……。