来栖川HM開発課。 その一室で、HMX−12マルチの起動が行われようとしていた。 システム面、ハード面共に、念入りのチェックが何度も行われ、ここに来ている。 「よし・・・、スイッチを入れるぞ」 開発主任の長瀬が、いつもののんびりした口調からは考えられない強張った声で告げる。 何度メイドロボを作り出しても、この一瞬は緊張するものだ。 ブ・・・ンという、微かな振動と共に起動スイッチが入り、マルチの眼が開く。 そしてそのまま起き上がろうとして── ごすん!! 派手な音と共に盛大にこけたのだった。 「痛いですー」 世界で始めて感情を持ったロボットの、第一声は涙声だった。 さすがだ、マルチ。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 例によってありがちネタです。・・・って、ギャグのときは毎回これ書いてる気が するなあ・・・。 Hi-Waitさまがやっておられました、「ギャグからいかに落とすか」を試してみたものです。 ・・・が、もろに失敗してる気がしますねー。オチも弱いし。 ちなみに、「Interlude of Multi's story」とは一切関係ありませんのであしからず。 (でもこういうのもありかも・・・) それでは、また!