たとえ魂燃え尽きるとも 投稿者:ざりがに
 オレの名は藤田浩之。女と見ればロボでもサカる、リーフ史上最強の男汁あふれる男の
中の男である。

 とか思っていたら最近は、某こみパの新人同人作家の方がケダモノ度が高いと評判であ
る。これは大変によろしくない。男たるもの、どんなに些細な事であっても、何かに負け
ることがあってはいけない。

 男は負けるときが死ぬときなのだ。



と、いうわけで。
「ま〜るち〜っ」
「はいです〜〜」
オレはマルチを呼んで演説をぶった。


「男は常に最強であらねばならないっ」
「浩之さんは最強じゃなければいけませ〜んっ」
「オレは常に最強でありたいっ」
「浩之さんは最強でこそ浩之さんです〜っ」
「ケダモノレベルだって最強をめざすっ」
「浩之さんはケダモノの中のケダモノです〜っ」
「…………」
「い、痛いです〜〜」


 とりあえず、オレは叫んだ。
「藤田浩之ケダモノ度アップ作戦!!」
ばば〜んっ(SE)

「まるちっ」
「は、はいっ」
「坂下のスカートをめくってこい!!」
「な、何でですか?」
マルチがとまどった表情を浮かべたので、オレは咬んで含めるように説明した。

「坂下はゲーム本編では攻略できない! その坂下のスカートをめくる! あの坂下が悲
鳴を上げる! あの坂下が半泣きになって床に座り込む!」
オレはそこで絶妙の間を取って、
「どうだ、マルチ、ケダモノだろう!!」
「は、はいです〜!!」
マルチはオレの勢いに押されたようで、ほとんど反射的にうなずいていた。
「では、ゆけいっ、マルチ、校舎に坂下の悲鳴をとどろかせるのだ!!」
「は、は、は、はい〜〜っ」
マルチは慌てて走り出したが、途中でぴたりと停止すると振り返ってオレに訊ねた。
「でもなんで坂下さんなんですか?」
「作者の趣味だ」
身も蓋もないな、おい。




 そしてオレはマルチとともに戦いの地へとおもむいた。
 長く、苦しい戦いだった。

 もう、マルチはしゃべらなかった。動こうとすらしなかった。

 オレももうすぐ動けなくなるだろう。

 悔いはない。オレは自分の信じるもののために戦ったのだ。

 だが、マルチ……。オレは、マルチを利用した。自分の目的のために利用したのだ。

 許してくれとは言わない。だが、もしも本当にいるのなら、神よ、彼女だけは天国の門
へと導いてくれ。


 ……最後に記しておく。これは、オレとマルチの戦いの証だ。たとえ全てが土に帰って
も、この事実だけは伝わるように……




「坂下のぱんつの柄はチェ・ゲバラだった」
「日記に書くな!!」

 fin


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 何書いてんだ自分。