だって女の子だし 投稿者:ざりがに
 ある晴れた日曜日のことだ。
 朝、目が覚めたらのどが痛くて熱っぽかった。
 風邪か? ……常備薬、切れてる。
 助けを求めてあかりの家に電話をしたが、やつは志保と出かけた後だった。
 雅史の家に電話するのは、なんだか貞操がヤバそうなので止めといた。
 うう……、買いに行かねば。

……

 っと、買い出し終了。
 いやあ、最近は薬局もディスカウントの時代なんですな。
 近所にこんなでかい店があるとは知らなかった。
 そう思って帰ろうとしたところで、オレは知り合いの姿を見つけた。
「あれ? 坂下じゃん」
 そう、我が校最強のルチャドール、空手部のホープ、葵ちゃんギタギタ事件の首謀者
(アニメ版)、リーフ史上二番目にハードボイルドな女、坂下好恵その人である。
「ふ、藤田!?」
坂下はオレの姿を認めるとなぜか慌てた。
「よう、坂下。いやあ、風邪ひいちゃってさぁ」
オレが親しげに話しかけると、坂下はおびえた表情で後ろに下がった。
「あれ? 坂下? 何か買ったのか? なぜ隠す? なんかやばい物なのか?」
「な、何でもない。ほんとに何でもないの。ほ、ほら藤田、風邪ってこじらすと体に悪い
よ、早く帰って寝なきゃ」
「…………」
そういわれるとよけい気になるのが男のサガよ。
「なんだよ、いーじゃねえかよオレとお前の仲じゃねぇかよ、見せろよ、先っぽだけでも
いいからさぁ」
「あっ、こらっ、やめっ」
無理矢理見ようともみ合ってるうちに、『それ』は坂下の手からこぼれて床をたたいた。

 かしゃん。
「あ」
「っっっ!!!」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
坂下の手からこぼれた物、そう、それは……

「婦人体温計?」
 ぼっ。
 オレが言うと同時に坂下の顔が真っ赤になった。




 X月X日、ぼくは、死んだ。(ほたるの墓調)




資料・オギノ式避妊法
 毎日の検温から排卵日を推定しそこから性行為における安全日を割り出す避妊法。
 普通、より正確な体温を測るため専用体温計(婦人体温計)を使う。

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 ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。

タイトル:だって女の子だし
ジャンル:下ネタ/TH/坂下
コメント:
 中学生のとき、使うあてもないのに財布にコン○ームを入れていた友人はいま、どこで
何を(ナニを)やっているのだろう