−遊撃宇宙戦艦セリオン・第十三話『敗北』− 投稿者: 紫炎
「いけぇええええええええ!!!!!!!!!!」
ズダダダダダダダダッ!!
浩之の乗る機体ウィザードから数十のミサイルが射出される。
『これしきでっ!?』
ズドォォオオオオオオン!!!
柳川機が放った.ダミーバルーンがミサイルを相殺していく…まさにエースパイロット
同士の戦い。
そう、そこには確実に死と隣り合わせのリアルな戦争があった…

−遊撃宇宙戦艦セリオン・第十三話『敗北』−

「やるなぁ…あのパイロット、あかりっレミィッ、散開してあの二機を仕留めるんだっ!!」
『わかったよ浩之ちゃん!』
『いきますデス!!』
ビュンッ!!
三機が同時に離れた…

「くるぞ香奈子っ!!」
『はい!!』
瞬間、四機の距離は極限まで狭まった!!
だが接近戦は月島と太田の領域である、この二人は電波を通じてほぼ全視界を
カバーできるのである。近距離ならばほぼ負けることはない。
『くぅ、宮内さんこの二人…』
『つっ強いです、前回とは動きが違います!?』
だがあかり、レミィの動きも尋常ではなかった…人の反射神経を超えた動き、
そうとしか思えない速さだった…

ガガガガガガッ…
「ダリエリ、邪魔するなよ…こいつは俺の獲物だっ!!!」
(承知…)
『おらおら逃げてんじゃねーぞぉおお!!!』
火力の差から柳川は防戦一方となった…
「くっ、火力が違いすぎる…近接戦闘で迎えるのも手…か!?」
ズドォォオン!!!
突如、柳川機が浩之機に突進したっ!!
『甘いっ!!』
ブゥゥウンッ…
浩之機のレーザーブレードが出力された、
「なっ!?」
キィィイイイイインッッッッ!!
ガッ!?
「うぁぁぁあああああっ!?」
柳川機が吹っ飛んだ…浩之の乗るウィザードのレーザーブレードは柳川機よりも
はるかに大きかったのである、ジェネレーター出力の違いがここに出た!
『くらえっ!!!!』
ズドドドドドドドドドドドドドドッ
飛ばされた柳川機に向かって大量のミサイル群が襲って行く!
「くっ!?」
ズガァァアアアアンッッッッ!!!
ビキッ!!
「くそっ右マニュピレータが損傷したかっ!?」
瞬間的に避けたもののすでに右腕は機能を停止していた…
(柳川裕也よ…)
そのときダリエリは突如柳川に呼びかけてきた、
「なんだダリエリ、これは俺の…」
(あの機体からエルクゥの力を感じる)
「…!?…なんだとっ!!!」
『ははははははははっ、消えろぉぉおおおおおお!!!!!』
一瞬柳川には、姿すら知らない浩之の瞳のなかに何かを感じた…

『アドレナリン値、増大…細胞に変化が見られます……』
ここはマルチザードのブリッジ内…現在はセリオンとのにらみ合いで
まったく動けない状態だが、ウィンドウにいるマルチは何かを計算していた…
「マルチちゃん、もう駄目なのかい?」
『はい、あと数刻で『変』わります!佐藤さん、早く浩之さんを…』
「浩之…」


「なんだ雅史、もうすぐでヤツを…」
突然の帰還指令が浩之に出たっ、
『琴音機がもう戻る…指揮を、マルチザードの指揮をしてくれ…マルチRを出すから!!』
「………ちっ…分かったよ!!」

「艦長、マルチザードが動き出しています!!」
「なんだと…こちらの砲はマルチザードを狙ってるんだぞ…」
『艦長、マルチザードには無人戦艦『マルチR』があります!距離を取って下さい!』
「無人戦艦!?」
ガコンッ!!
マルチザードの表面についていたジェネレーターと思われたものが三基離れた…
よく見るとそれは小型な戦艦であった…いや正確にはブースターと艦隊砲のついた
グロテスクなものであったが…

『プログラム起動…マルチRへの接続をAOIに移行します……』
「コネクト…マルチR……脳波スキャン始動…行きます……」
マルチザードの中心、中央コンピュータルームでは大量のコードに巻き付かれた
葵が命令コードを入力していた。
そして葵の意識はマルチRと一体となる…

「くっセリオンこの場から離脱だっ、早く!!」
矢島があせった声で命令を下す。しかし…

「遅いっ!!」

とてつもない速度で三機のマルチRがセリオンに攻撃を開始した。
「なんだあの動きはっ!?」
セリオンも遅れて反撃を開始したが、そのほとんどは『避け』られた…
「スピードだけじゃない、あの有機的な動きは…」
『自動制御ではありません…マルチザードより何者かが操縦していると考えられます』
「当たらないっ、艦長このままでは…」
「くそ、セリオバリアはまだ持つかっ!?」
矢島も焦っていた…
『現在バリア出力38%…今のままでは3分……』
「いける、吉田さん主砲の用意をっ!!!」
「この距離で撃てばこちらにも被害が…」
「帰る力が残っていればいい、撃つんだ!!」
「はっはい…」

ズドォォオオオオン!!

なおもマルチRの攻撃は続いていた…客室にいた志保とレミィはモニターから外を
眺めていた…
「志保さん…このままこの艦、落ちてしまうんですか?」
レミィが不安そうに尋ねた…
「大丈夫よ…信じましょう矢島を…矢島を?…む…無理かも……」
「ハア…です」
二人は暗い顔でモニターを見つめ直した…

「思った以上に攻撃が激しい…吉田さんっ!!」
「はいっ、いけます!!!」
『もうバリアが持ちません…』
バリアが無くてはセリオンとて反動のショックで沈む可能性がある…
「くっ、主砲ブランニューハート発射だ、いけぇええええええ!!!!!!!!」

ズッウォォオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

セリオンの主砲が発射された…しかし……

カッ!?

「相殺っ!?」
セリオンの主砲が発射されたと同時にマルチザードも主砲を撃ち放ったのだ…
すでにオーバーロードぎみのセリオンの主砲ではマルチザードの主砲の威力と
対等でしかなかった。
「艦長、敵艦健在です…」
『バリア出力0%…バリア消失しました……』
絶望的だった…
「終わった………」
矢島は観念したという顔もちでモニターから視界を落とした。だが思いがけない事態が
すでに起こっていたのである。

続く・・・

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どもー紫炎でーす!!
よーやく13話までまいりました、後少しで折り返しっす!
でわ感想です!今日のは2月5日の即興から!

>人と鬼の戦い99 ACT−0&人と鬼の戦い99 ACT−1
>UMAさん 
えーー、キカイダーのも、ドルアーガのも、スト3のギルも紫炎は知らない(涙)
ウリエルの執行官形態みたいな感じですかにゃぁ?(笑)
えーーと、ジョジョネタが入ると無条件で男度120%をそのSSに感じてしまいます・・
そんなとこでまったく感想になってませんな・・反省。


>IT’s 3・「恐怖のブラックメイル〜ホワイトアルバム鬼哭の章〜」
>ARM(1475) さん
恐いですなぁ由綺(笑)
途中の柏木一家も恐ろしい・・なんか姉妹同士の血みどろの戦いと
それに巻き込まれる耕一の姿が目に浮かびました(笑)


>馬場さぁん!!!(号泣)
>ニャンヒデさん
うーーん、悲しいことです・・
そーいえば夏休みかなんかに深夜馬場さんのアニメがやってませんでしたっけ?
妙に印象に残ってます・・それが(笑) 


と、少ない感想ですがお勘弁を・・
でわでわさいならーーー!!!!!

http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/5164/