The X‘mas War 98 投稿者: 紫炎
ガシャッ…
朝…まだ日も昇りきっていない時間にその少女は準備を整えていた、
「ドラゴン殺し…これなら勝てる」
それは剣というにはあまりにも大きすぎた、
大きく、分厚く、重く、そして大雑把すぎた、
それはまさに鉄塊だった……
「行こう、私の戦場へっ!!」
バンッ!!!
そして少女は扉を開け、外へ飛び出した…


The X‘mas War 98
−戦場のメリークリスマス−


「浩之ちゃん、おはよーー!!!」
ズル…ズルッ…
「ん…あ、あかり……その後ろのでっけー剣はなんだよ?」
「へへ…なんでもないよ、それより早く学校行こうよ浩之ちゃん!!」
「お…おう……」
浩之とあかりは今年最後の学校に行こうとしていた…しかし、その二人を
獣のような目で眺める一団があった、
「ふう…やはりあの娘が一番の強敵やな…」
「そんなことより分かってるわね、ヒロとクリスマス・イブの夜を一緒にすごす権利があるのは
ただ一人……」
「そして今日の終業式はその約束を取り交わす最後のチャンス」
「……(こくり)」
「行きましょう…戦いの場へっっっっ!!!!!」
ダッ!
一瞬にしてその場にいた8人が消えた…いや、
「い、痛いですぅ…」
耳にナイスな突起物がついた少女は失敗して転んでいた…


ピクッ
「この感じ…」
「どうしたあかり?」
ザッ!!
あかりは後ろの方を見据え仁王立ちになった…
「なんでもないよ…ちょっと先行っていて浩之ちゃん」
「お…おう」
浩之は怪訝そうにしながらも先の方を歩いていった…
「浩之ちゃんは行ったわ…さあ出て来なさい!!!!」
ズシャァァアアア!!!
「!?」
「あっかりさーーーーーん、クリスマス僕と一緒に…」
ズシャッ…
それは剣というにはあまりにも大きすぎた、
大きく、分厚く、重く、そして大雑把すぎた、
それはまさに鉄塊だった……
「えええっ!!!」
バガァァアアア!!!!!
矢島の身体が真っ二つに裂けた!!
ギュルルルルル、
ドサッ…
「ふう…雑魚だったか…ん、そこの電柱の裏にいる馬鹿!!」
ビクッ!!
電柱の裏にいる奴が震えた…
「出てこないと電柱ごと切り裂く…」
「ひっ、ひぇええええええ!!!!!!」
電柱の裏から逃げ出した男は橋本先輩だった…
「あれは志保の下僕…はっ!?…浩之ちゃんが危ないっ!!!!!」
「待って下さい…」
あかりが浩之を追おうと後ろを振り替えるとそこにいたのは琴音だった…
「あなたは後輩の…」
「藤田先輩と私の未来のため…死んでもらいます!!!」


「フフフフ…ハァッハハハハハハハハ!!!!」
浩之が通るルートに待ち構えていた志保は笑っていた…
「みんな馬鹿ねえ…別にあかりを倒さなくても誘っちゃえばこっちのもんに決まってる
じゃない、時間稼ぎの橋本と矢島も置いたし…ヒロをカラオケにでも誘って、
ジュースに睡眠薬でも入れてしまえば後はこっちの…」
ジュル…
何を考えていたのか志保はよだれを滴らしていた……
「……(ムカッ)」
「!?」
志保が振り向くとそこには睡眠薬と書かれた箱を握り締め、怒りに震えている芹香がいた…
反対の手には婚姻届がある、
「………(ボソボソ)」
「え…あなた抜け駆けしようとしましたね、許しません……って来栖川先輩だって…
へっ、問答無用?」
芹香の裏にはすでに召喚されていたアンスラサクスがいた…
「馬鹿な…!!なぜテメエが…!!!」
「『闇』では『光』には絶対に勝てぬのだ!!オマエがこの世界へ帰還することは二度と
再びないであろう…もう二度と再びな…」
ズドォォオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!
今不可解な言葉があったがなにはともあれ、一瞬にして志保は原子分解された…
「……(にやり)」
芹香は満面な笑顔で両手を天にかかげてガッツポーズをとった…だがっっっ!!!
グサッ!!
「……(ぶしゅーー)」
芹香の額には一本の矢が刺さっていた…それはすでにハンティングモードに入っている
レミィのものだった!!
…ドサッ……
そして志し半ばに芹香は倒れた…
「……(パクパク)」
『闇の宿命(さだめ)か』…といっているようだ、元ネタだれもわかんねーだろーが……
「セッセンパーーーーイッッッッ!!!」
すると突然、どっから現われたのか葵が飛び出てきた、
「……(ぴくっ)」
「来栖川先輩…こんなひどい姿に…うう…」
「……(優しい瞳)」
「分かりました…先輩の意志は私が次ぎます!!」
「……!?」
そう言うと葵は芹香から睡眠薬と婚姻届を奪い取った、
「では藤田先輩がビックリするといけないんでここ片づけておきますね!!」
芹香はゴミ袋に押し込められ、夢の島に送られた…

「ふう…ふう……」
「あかりぃ…どうしたんだよ息切らして…なんか今日変だぞ…
いつもと違う道から行こうとか言ったりしてさぁ」
あかりは琴音と2400行にも及ぶ長いバトルに勝利し、浩之に追いつき進行ルートを
変更して学校に進んでいた…つまり葵が待つルートに浩之たちが来ることはない…
この時点で葵の負けは決定した!
「う…うん、なんでもないの浩之ちゃん…」
「そうか…」
「それより浩之ちゃん…今度の24日のことだけど…」
「え…にじゅうよ……うぐっ!?」
ドサッ!!
突如、浩之は倒れた!!
「浩之ちゃん…はっ!?」
「…おはようやな…神岸さん……」
ザッ…
倒れている浩之の前にいたのは…保科智子その人である!
「保科さん!!!」
ザッ!!
あかりはドラゴン殺しの柄を手にとり身構えた…
「ふふ…そんな恐い顔せんでええやないか…藤田君にはちょいと眠ってもらった
だけや」
「なんの用です…」
「分かってんやないかアンタ、クリスマスの夜…どうしてもアンタに譲る訳にもいかんのや」
「『せいや』と書いて『性夜』と書く(こいずみ学習デスク参照)…そんな猿な大阪弁使いに
大事な聖夜を渡せるわけないでしょう」
「…こっこれは……これは………」
保科がプルプル震えている、
「神戸弁やぁああああああああああああああ!!!!!!!!」
保科の身体から巨大な影が現われた、それは…
「スタンド(幽波紋)っ、それも『ザ・ワールド』ォォオオオ!!!!!!!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!」
「グッグリフィィィィィィィィイイス(間違い)!!!」
ズガガガガガガガガッ!!!!
あかりの大剣と保科のザ・ワールドの拳が激しくぶつかり合う!
「『ザ・ワールド』、時よ止まれ!!!」
ピタッ!!!
「WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!!!!!!!!」
ビュウンッ……スカッ…
「へっ?」
ザ・ワールドの放った拳の先には何もなかった…
「馬鹿なっ、まさか奴のスタンドも時間を…」
「ふふ…」
「!?」
あかりは保科の裏で構えていた…
「ドラえもんの科学力は世界一ぃぃいいいいいいいいい!!!!」
「タイムウォッチかぁああああ!?」
ズドォォオオオオオンッ!!!


「…ちゃん…浩之ちゃん……」
「う…ううん……」
ぱちっ…
「あれ…あかり……」
「良かった…目、覚ました……」
「あのさ、あかり……」
「なぁに…浩之ちゃん?」
「24日クリスマス・イブ、俺と一緒に…」

クリスマス・イブ…それはすべての人たちが神様に祝福される日……

その頃…
「レッツハンティング!!!」
「わーーなんですかぁああ!!!!」
「止めて下さいぃぃいいい!!!」
ハンター化したレミィにマルチと理緒は追いつめられていた…今日の鍋は豪華だ!

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ピッ…

『あかりモードクリアおめでとうございます…隠しキャラ『雅史』
を出現させられます』

雅史を呼び出しますか?

Yes/No
>Yes

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そしてクリスマスイブ当日…
「ふう…雪降ってるな……」
「ホワイトクリスマスだね浩之ちゃん!」
浩之とあかりは街頭を二人で歩いていた…
「あかり、映画でも見に行くか…」
「うん!」

「お二人で2400円になります」
「ほいよっ、んじゃ行こうぜあかり!!」
「あ、待ってよ浩之ちゃん…」
タっタッタッタッタ…
さっさといく浩之とそれに追いつこうとするあかりが微笑ましい、
だがその光景を嫉妬のまなざしで見つめる男がここにいることに二人は気付いていない…
それは今切符を切っていた、従業員の格好をした雅史だった!
「これ剥がすか…」
ペリ…ペリペリ……
雅史が紐を引くと『たいたにっく2』と書かれた映画のポスターが剥がれ、
中から『薔薇野郎Part3』というタイトルが書かれたポスターが…
「さーーて、邪魔者消して浩之ゲットするぞぉぉぉ!!」
そしてピカチューを背中に抱えた雅史がゆっくりと動き出した…

クリスマス・イブ…それはすべての人たちが神様に祝福される日……


−BAD END−


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どもども気の早いクリスマスSSです(笑)
まあ終業式の朝が舞台なのでいいですよね?
にしてもやっぱり紫炎のSSは戦っているのねん…叫んでいるのねん……
おそらくハ●マの血がそうさせるのでしょう(嘘)…ハザマではありません、
「つくづく救えぬガキ…」
あ…だれかの声が聞こえる…いやーーん(笑)
それではみなさんさよーならーーーー!!!!!!!

−参考文献−
ベルセルク(ヤングアニマル)
モテモテ王国(週刊少年サンデー) 
BASTARD(週刊少年ジャンプ)
満天の星(週刊少年チャンピオン)
ロードス島戦記OVA(角川系列)
こいずみ学習デスク(ヤングアニマル)
ジョジョの奇妙な冒険(週刊少年ジャンプ)
ドラえもん(コロコロコミック)
電撃ピカチュー(別冊コロコロコミック)
グラップラー刃牙(週刊少年チャンピオン)


タイトル: The X‘mas War 98−戦場のメリークリスマス−
コメント:浩之とあかりの心凍えるクリスマスラブストーリー
ジャンル:コメディ/TH/あかり


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