森川由綺・愛の架け橋シリーズ『我悪鬼羅刹なり−最後のあがき−因果応報 投稿者: 紫炎
「冬弥君…もう少し…もう少しだからね」
暗い闇のなか…由綺はたたずんでいた……
「後一人で…すべてが終わる…W・A補完計画が……」
闇のなか、ぼんやりと一人の少女が浮かび上がる
「あなたで最後よ…河島はるか」

                            −最終回−

森川由綺・愛の架け橋シリーズ『我悪鬼羅刹なり−最後のあがき−因果応報変−』

ここは大学…図書館…はるかはそこにいた
「久しぶりよね、はるかっ」
「ん…由綺…久しぶり」
「はるかが図書館来るなんてめずらしいね!なに読んでたの?」
「これ…」
はるかは自分の読んでた本の表紙を見せた
「ふ…復讐之手引…?」
副題として『恨みを晴らす実践的方法』とある…
「ワニブックスのやつ…見る?」
「えっ…うん、見せてくれるの」
「駄目」
ピキンッ
由綺の額に青筋がたった
「読んだら試す…そのあとで見せてあげる」
「試すって…」
「実はもうやった」
「えっ?」
「これ…」
…手引六「燃えよストーブ」…
灯油とガソリンをすげかえるというもの…するとストーブは爆発するらしい…
絶対にみんなはやらないように!
「私…4日前にこれ…やられたわよ」
「そういえばポリタンクに森川由綺って書いてあった気がする…」
「そりゃ私じゃっ!!!」
「そっか、偶然てあるんだね…あはははは」
「笑うなあああ!!!!!!」
由綺はキれた…だがすぐに正気を取り戻し…
(いけない、いけない…私、はるかのペースに乗せられてる…くっ気を取り直して)
「はーるかっ!」
だがそこにはるかはいなかった

「いい天気」
ズダダダダダダダダダ…
「ん…?」
大学を出ようとしたはるかを由綺が追いかけてきた
「待ちなさいっはるかぁぁぁぁ!!」
「あれ由綺…久しぶり」
「さっき会ったでしょーが」
「そーだっけ…」
「そーよ!!!」
「………」
はるかは少し考え…
「帰る」
「えっ!?」
パアア…
突如、空が明るくなった
ゴウン、ゴウン…
「あれはっ!?」
なんと空からUFOが降ってきた!!!!
カッ
UFOからの光の柱がはるかを包み込む
「はるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「また明日…」
どうやらはるかはいつもこれに乗って大学にきてるらしい…自転車はあきたようだ…
バシュウウウゥゥ…
そして光が収束し…
「はるか…」
そこにいたのは火星に飛ばされたハズの理奈だった
「えっ?」
「由綺ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいい!!!!!」
「あ…あっれええ、どうしたの理奈ちゃん?」
由綺はいつものアイドルスマイルになった…が
「この腐れ外道がああっ!?」
理奈には効かなかった
「ひいいいい!!!!!」
「くらええええええええええ『クルダ流交殺法・影門・最源流・死殺技』」
理奈の筋肉が一気に膨れ上がる
「いやああああああああ」
「カノォォォォォォォォォォォォン(神音)!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ズドオオオオオオオオオンッ!!!
武技言語すら唱えずに理奈は由綺をぶっ飛ばした
「ぐはあああっ」
わずかの差で由綺は横にそれたが衝撃波をもろに食らい、はるか彼方にいってしまった
「ちっ仕留められなかったか…」
理奈はとても悔しそうだった

ドサッ
「ぐう…うう…こ…ここは?」
由綺は見覚えのある家の前に落ちてきた
「ようこそ…私のお家へ!」
「はい?」
聞き覚えのある声だった…そして
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!!!!!」
ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!
「ギイヤアアアアアアアアアアア!!!!」
ズドォォォォォォォン
またもや由綺は吹っ飛んだ…
「ぐはっ、あ…あなたはマナちゃん…」
「じじい…あんたのいうとおり怒ったことで少々やばくなったようだぜ」
濃い顔のマナはぶつぶつ言いながら由綺の方に向かってきた
「近づくんじゃねーぜッ!このマヌケがぁああああ―――――― ッ!!」
由綺はチョコラータばりに叫んだが効果はなかった
「しかしなこんなもんじゃねえ………まだ怒りたりねーぜッ!」
ズサッ
マナのスタンド『ザ・ワールド』が構えた
「うう…やっぱり殴るんですか?」
YES
「み…右でですか?」
NO
「ひっ左…?」
NO
「りょ…両方ですかぁ…?」
YESYESYES
「もしかして…オラオラですかぁぁぁ?」
YESYESYESYESYESYESYESYESYESYESYESYESYESYESYES
YESYES………
「あああああああああああああ!!!!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!」
紫炎はダービー(弟)のこのシーンが好きだ…それだけ…
「オラアアアアアア!!!!!!」
ズガアアアア!!!
由綺はまるでスローモーションのようにゆっくりと地面に落ちていった
ドサッ
「ぐ…うう…そんな」
「……こっち…こっちよ由綺ちゃん」
「えっ!?」
由綺はその声の方を見た
「美咲さんっ!?」
「来てっ逃げるわよ」
美咲さんはにっこりと笑うと由綺の肩を抱き走り出した

タッタッタッタッタッタッ
「フウ…フウ……」
「ハア…ここまでくれば大丈夫ね…」
「は…はい」
ズサッ
由綺と美咲はマナが追いかけてないのを確認すると立ち止まった
「ハア…ハア……」
由綺は度重なる戦いによって相当体力を消耗していた
「あら由綺ちゃん…疲れてるの?…一息つけようか……ジュース買ってくるけど何か飲む?」
「は…はい…じゃあオレンジジュースを……」
「はいはい…」
美咲さんは自動販売機に向かっていった
(いったいどうしてこんなことに…)
由綺は考えていた
(私が何をしたってのよおおおおおお)
自分の悪行を棚に上げていた
「…由綺ちゃん…由綺ちゃん」
「えっ!?」
「どうしたの由綺ちゃん?」
由綺は考え事のため美咲さんが帰ってきたことに気付かなかった
「あっ美咲さん……」
「ほらオレンジジュース…由綺ちゃんそれ飲んで落ち着きなさい」
「はっはい」
由綺はジュースを受け取るとグイッと一気に飲み干した
ゴクッゴクゴク…
「プハーーー」
「飲んだわね…」
「えっ?」
美咲さんの顔から邪悪な笑みが浮かぶ
「飲んだわね、それを飲んだわね森川由綺!!!!」
「美咲さん…?……うぐっ」
由綺は急激に全身が痺れだしたのに気付いた
「これは…?」
「くく…あと数十分で由綺…あんたの命も終わりよ…さあ意識のあるまま死に至る思いを
感じるがいい…はは…ああああははははははははああはははははあはははあはは!!!」
「く…ううう…」
「由綺さあああああああああん!!!!」
「!?」
「なにっ!?」
ザシャアッ
急に二人の間を割るように高級車が立ち止まった!
「これはっ」
「さあ早く乗って!!!」
「や…弥生さんっ!?」

ブウウウウウ……
「由綺さん大丈夫ですか?」
「……(うう身体が痺れて動けない)」
「すみません…私がついていれば…」
「……(そんなことより…解毒を……)」
ふいに車内で流れてた曲が止められ、臨時ニュースが流れてきた
『……の元アイドルマネージャーである篠塚弥生容疑車が逃走しました…付近の住人は
厳重に注意を……』
プチッ
弥生がラジオを切った
「私も行く場所が無くなってしまいました」
弥生は遠い目をしている
「………(なんかヤバイって弥生さん)」
「いっそこの世で結ばれないなら…二人で死にましょうか?」
!?
「……(いっいやよ…アンタ何考えて…)」
ジタバタ…由綺はもがいた、すると弥生は
「そうですか…由綺さんもそう思いますか…それでは行きましょう」
「………(違―――――――う!!!!)」
弥生がアクセルを思いっきり踏む
ギュイイイイイイイン!!!!!!!
「さあ行きましょう二人で天国へ……」
弥生さんは泣いていた…その顔に笑みを浮かべながら……
きっとこの世に受け入れられなかった自分たちを儚んで、そして自分の愛する人と運命を
ともにするという喜びを感じて………
別の意味で由綺は泣いていた
「………(いやあああああああああああああああああああああ!!!!!!)」
ズシャアッ
そして車はガードレールを突き抜け海に向かって飛んでいった


『永遠はあるよ……』




−掲載:即興小説コーナー&本家SS転載伝言板−

「由綺ちゃん…はい私のライバルです…きっと戻ってきますよ、私には分かるんです!」

−編集:花音−

「えっあの人ですか…はい姉…のような存在かな…きっと生きています、あの人が死ぬはず
ありません」

−設定協力:紫炎犬−

「由綺ちゃん…?…ずっと私を慕ってくれてたんです…ええ…とってもいい子でしたよ」

−原作:leaf『WHITEALBUM』より−

「ん…由綺…友達…」

−著作:紫炎−

            「「「「さよなら…私たちの由綺ちゃん…そして…」」」」

           −そしてこれを読んだすべての人たちにありがとう−


 




「って綺麗にまとめんなああああああああああ!!!!」
ガバッ
「はっ!?」
「あっ気がついた…大丈夫ですか?」
「あれ…私…ここはどこ?」
「私の家の前ですけど…あなた、あのドブ川に流れてたんですよ」
「あ…あなたは……?」
由綺の質問に少女は笑って答えた
「私の名前は神岸あかり、よろしくっ!!!」

そして再び悲劇は始まる…


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どーも紫炎です…ふう、よーやく森川由綺・愛の架け橋シリーズが終わりました…
なんつーアホな話だったんでしょう…ともかく疲れました!
それではみなさん
ちゃおーーー!!!!!