命(ミコト)・・・第13章 投稿者: 紫炎
魂のみの存在…そう僕はもう死んでいる……胸に5発…撃たれて死んだ…
彼には僕の電波が効かなかったらしい…
まれにいるそういう人間…たまたまそういう奴が警官だったというわけだ……
そこで僕の一生は終わりを告げた………ハズだった…
もう僕には性への欲求はない…生きていこうという気力もない…
死を望む…だから最後に足跡を残そう……
んっ僕が誰だって?
分かっているんじゃないのか…君は僕を知っているハズだ…
ほら僕だ…僕の名は………

命(ミコト)…第13章『悪意の源』

ガッシャンッッッッ!!!!!
「大丈夫っみんな!?」
「雅史ちゃんっ!」
ここは来栖川エレクトロニクス開発の研究所…そこの倉庫に使われてた処だ…
みんなはそこにいた
「ひい、ふう、みい…浩之以外はみんないるな…」
「藤田君なら屋敷でる時からおらんかったわ…別の車乗せられてたみたいやったで」
「心配でーす…ヒロユキ、大丈夫でしょうか?」
レミィが言葉通り心配そうな顔をする
「分からないけど、これから捜してみる…みんなはここから逃げて!!」
「私たちは残るわよ!!!」
雅史の言葉に綾香が答えた
「ここの研究所の内部から直接ミコトにアクセスしてみる、姉さんと私のIDなら可能かもしれない
から…」
「……(コクッ)」
二人は雅史の前に出てきた
「……分かりました、別働のセバスチャンに護衛を頼みます、あかりちゃんはみんなの誘導
を頼むよっ!!!」
「うん……・雅史ちゃんは?」
「僕は…浩之を見つけてくる」
スッ
そのとき、後ろにいた琴音が前に出てきた…だがその視線はこの場所を見てはいなかった
「姫川さん……?」
「泣いてる…二人とも泣いてるの……行かないと…・・」
「えっ!?」
途端琴音は走り出した、彼女にはみんなの静止の声も耳に届いてはいなかった……

カタッ
雅史たちが逃げる算段をしている頃、俺はここにいた……
白い部屋…ここは今、静寂が支配していた…・・
そして俺はもう二度と動かないその身体を静かに床に降ろした
「さよならあかり…」
あかりであった身体は冷たく、そこに意志は感じられなかった…ただその顔には微笑みがあった
最後の最後で自分の思いをとげた彼女は満足だったのだろうか?、幸せだったろうか?
それが今の俺には分かることができなかった……
チャッ
「!?」
「感謝するぜ…オリジナル、あいつは俺じゃ目をつむってはくれなかったからな」
そのとき、あかりを降ろした俺にもう一人の俺が銃を向けていた…涙を流しながら
「お前……」
「ふんっ所詮俺はニセモノ、いや…代役すら務まらない……人形だからな…あかり、あいつも
俺と同じニセモノだがやっぱりお前を選んだ」
「浩之、俺は………」
カチャッ
「!?」
「動くなよ…なあオリジナル?」
「なんだ…」
「昔、俺が聞いたよな…もう一度聞きたいことがある…」
「なんだ?」
「お前は誰だ?、そして俺は誰だ…なぜここにいる?俺はなぜ存在している?」
「俺は…」
「………」
「俺は俺だよ…あかりに会ってようやく気付いた…ニセモノなんてない…生きて、存在して…
ここにいるならそいつはたった一つの存在さ!…そしてお前はお前なんだ!!!」
そうだ…ようやく分かったんだ、生まれた経緯なんてどうだっていい…自分を自分の
意志として認識しているならそいつは存在してるんだ、生きているんだ!
「…それは詭弁だよ、そんなの…俺は形式番号Hoss−08…『藤田・浩之』…それは
変わることがない事実だ…俺は変われない」
「そんなことはない…変われるさ、お前も一緒に来いよ!…俺達と生きていこう…」
俺は一歩あいつに歩み寄った…コピーであったこいつら…だが雅史とあかりは死ぬ前には
変われた…そう思う、だからこいつにも変われるはずだ…
「…強いな……お前は強いよ…オリジナル……やっぱり俺とは違う…」
「浩之…」
「だけどだめだ…俺は進めない…お前を倒さないことには俺は一歩も進めないんだよっっっ!!」
チャッ
冷たい銃口が俺に向けられる…これで…終わりか………
(さよなら…みんな……)

ガァァァアアアアアアアアン!!!!!!!!

タッタッタッタッタッタッ
雅史は琴音の進んでいった廊下を走っていった…
「銃声!?…浩之っ、姫川さんっ、無事でいてよっ」
カッッッ
「えっ何っ!?」
そのときっ雅史の前に現われたのは……

シュウウゥゥゥゥ
「はあ、はあ、はあ…」
「こっ琴音ちゃん…なんで……」
銃声が消え…再び静寂になったとき、まだ俺は生きていた…そして目の前には
もう一人の浩之と…そいつを抱きしめ、弾道をそらした琴音ちゃんがいた……
「もういいんです、止めてください…もういいでしょう藤田さん?…」
「琴音ちゃん、あんたの『藤田さん』はあいつだろ…俺はにせものだ」
「違いますよ…ニセモノなんて言わないでください……私の藤田さんはあなたなんです…
だから…悲しいこと言わないでください……」
「琴音ちゃん」
ガシャンッ
そしてあいつは…銃を床に落とした
「いいんだよな…琴音ちゃん」
「はい…あなたは、オリジナルの藤田さんですよね」
「ああ…琴音ちゃん、君はそいつが気に入ったんだろ?」
「気に入ったなんて…」
琴音ちゃんは少し顔を赤らめた
「つーわけだ、これでもまだ吹っ切れないのかよ…お前、まだうじうじ言うのか?」
「オリジナル…俺は……」
「まだ戻れますよ…大丈夫です、一緒に…私と一緒にいてください」
「そうかな…まだ戻れるかな?…俺…幸せになれるかな?」
「はい…なれますよ、なりましょう一緒に…」
もう一人の俺の目からまた涙が流れてきた…でも、もうその涙はもう悲しみから来るものじゃ
なかった
「そっか…俺…生きていてよかったんだ…そっか…そうだよな…はは…ははははは」
これがあいつの人生の始まりだ…ここから全部始まる………

『生きていく?…幸せ?……何を言ってるの?…幻だよ…そんなのは……』

ガァァァァンンン!!!!!!!

「えっ?」
ズル…ズル……
「う……あ…?」

ドサッ

「ふ…藤……田…さん?」
「あれっ…俺…どうして……?」
銃声…崩れ落ちるあいつ…そして…
「いっいやあああああああああああああ!!!」
琴音ちゃんの悲鳴が響いた…
「藤田さんっ藤田さんっ、しっかりしてくださいよっ、ねえ起きてっ、目を開けて下さいっ!?」
「なんで…?」
分からなかった…何が起きたのか…なぜ…琴音ちゃんが泣いているのか?
「なんなんだよ…これ?」
「目を覚まして下さいよ…ねえ…これからなんですよ…これからなのに…」
あいつは動かなかった…
「お願い…目を…目を開けて……起きて下さいよっ…私と…ずっと……」
ズ…サ……
「!?」
「無駄だよ、中枢神経を破壊した…そいつが動くことは二度とない」
そいつはドアの前にいた…マルチに良く似た赤い髪…赤い瞳の…
「藤田さん…ふざけないで……起きて笑って……一人にしないでっ!?」
「無駄だといってる…」
やつは…おそらく………すべての……
「あなたは黙っててええええ!!!!」
ドッオオオオオオオオンッ!!!!!
感情の爆発とともに琴音ちゃんの超能力が発動した…
おそらく今まで最大の威力の……

シュウウ…

「藤田…さ…ん……」
爆発による粉塵…前も見えない状態の中……結果すら見えないまま琴音ちゃんは
眠りについた
「ふん…変わった力だ…『電波』を物理的に作用させるとは……」
そいつはそこにいた…無傷で…
「てってめえ……」
「ふふ…元気だったかい……ショーの時間だよ、藤田浩之君……分かるかな?…私の名前は」
こいつこそすべての元凶…すべての始まり…そして悪意の源……
「ミコト…」

続く…

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どうも紫炎です!!
少し昔のになりますが感想いきます

> アクシズ さま
>帰ってきたさよなら銀河鉄道マルチナイン
ゴッゴルゴム・・・ぐはっ!?
そしてダイコンは増殖していく・・・リングのように

>くまさま
>夏の終わりに 
ビーム・・びぃぃぃぃむうう!?
むう・・・なぜにガンダムには目からビームがでないんじゃ?
ピッコロさまも出してたというのに

 >八塚崇乃 さま
>The次回予告(2)
これを見てブギーポップ全部見てみたい気がしたのでお金をもって
本屋さんへGO!!!!!!
おや・・蟻帝伝説クリスタニアが・・・新ロードスが・・・NEOがっ、
ちっサイコの2冊め、阿保船はでてないのか・・・くそぉぉ!!!
そして家に帰る・・・ん・・何か忘れてるような・・・・・・・・

>伊藤 龍太 さま
>最終兵器
すごいですねセリオって・・・わーーい
ガンダム、ガンダム・・・でもだぶるえっくすは
ダンクーガさ・・・わーーい(壊れてます)

>MIO さま
>七夕る
>発育
三女と四女はまだ間にあうとして千鶴さんは確実に無理ですな・・ははは

>vladさま
>あしたのために
>「矢島には死んだ時、悲しんでくれるような人間はいないのか」
いません・・間違いなく(笑)

 >久々野 彰さま 
>『夏ボケなわたし』
個人的にはマルチの部屋行って欲しかったです・・・はい
にしても先輩ってつくづくなんでもこなすお人やな

>アクシズさま
>女達の戦場 本家バージョン
や・・・矢島よお・・お前ってどこまでいっても・・・

>沢村奈唯美 さま
>真昼の光は嘘をつく
千鶴さんもギャグでもシリアスでもあんま報われない人や

というわけで
感想送れなかった人たちすんません!
にしてもこれ感想になってんのかな?
そうそうBCマルチのボード・・・まだまだ募集してるんでよろしく…
八塚崇乃さん、火の玉スパイクは次回使わせていただきます!!
それでわっ!!!!