命(ミコト)・・・第11章 投稿者: 紫炎
第11章『終わりの始まり』

  あれから2週間…俺達が来栖川家に戻ってから、時間は何事も
なかったように進んだ……だが何かは確実に変わっていった…
それが何かはいまだ誰にも分かりはしなかったが…

「ヒマよっ」
「はっ?」
  ここは来栖川家のテラス…
「ヒマよ、ヒマなのっ、つまんないのっ、
なんにもすることないのっ!!!
さあヒロっ私を楽しませなさいっ!!!!!」
「うっせーぞ志保っ、いきなり意味不明に騒ぐなっ、
てめー黙ってろっ!?」
「なによーあんたねえっ…んっ?」
  志保が何かを発見したようだ
「どうしたんだよ、まーた何かくだらないもんでも…」
「あれ…」
指した指先には琴音ちゃんがいた、ただその視線はどこか虚ろだった
「琴音ちゃん…」
「あの子、またボーとしてるわよ…ヒロどーにかしなさいよ」
「んなこといってもよー」
とりあえず今みんなはこの来栖川家に寝泊まりをしていた、
なんか合宿みたいになっていて楽しかったがただ一人…
琴音ちゃんだけは違った、昔の様に一人でいることが
多くなっていた…原因は分かってる…もう一人の俺…
綾香に倒されたあいつのことを考えているようだった…
琴音ちゃんは一週間あいつと暮らしていた…
そのときの優しさがニセモノだとはどうしても思えないと
琴音ちゃんは言っていた…
「こればっかは…俺じゃあ駄目なんじゃねーかな…俺じゃあ」
俺だからこそ…琴音ちゃんをなぐさめてはいけない…そう思えた
「そっアンタがそう言うんならどーにもなんないわねっ」
そんなとき、家のなかからセバスチャンがやってきた
「小僧っお嬢様がおよびだっ、さっさとこんかい!!!」
「んっジジイか…分かったよっていうか大体アンタ敵じゃなかったっけ?」
「ジジイではないわっそれになんでワシが敵なんじゃい!?」
「どーも命…第4章あたりでそれらしいこと言ってたような…
そうそうあかり達が飛び込んできたとき」
「ありゃワシの替え玉として送られたニセモノじゃい!
とっさに気付いて逃げたんだわい、佐藤君たちが飛び込んできたのは
ワシとすれ違いになったからじゃな」
読み返してる…
「ふーん、まっそういうことにしておくか…作者も困ってるみてーだし」
「志保ちゃんニュースね…『ノーナシSS使い、考えなしに
シリアスやるな…ネタにつまるとギャグに走るな』っと…
そうそうどーもコンちゃんの出ていたのはアカデミニャン
(多分カタカナだったはず?)らしいわよ…くまさんどーもありがとう、
胸につかえたものがドバッととれた思いだわっ」
「そうか…そうだったのか、SMガールズRではなかったんだ…
たしか校長かなんかだったな、思い出したぁぁぁぁ…
いやー感謝、感謝!!」
  なぜか志保のとなりには見慣れた人物が……
「ちょっとアンタ、ヒロじゃないじゃない…
話に顔突っ込まないでよ紫炎っ!!」
「もしもしワシじゃ…賊が入り込んだ…見つけ次第殺せっ!!」
「はっサイナラァァァァ!!!!!(走って逃げていく)」
「あっ待てっ!?」
「ぬう…なんと逃げ足の早いヤツじゃ……」

ゴポッゴポゴポ…
「……(ボソボソ)」
「私の部屋にいらっしゃいませ…と姉さんは言ってるわ」
「……」
セバスチャンに呼ばれた俺は先輩の部屋に来ていた…そこは…
「……(ポッ)」
「もう姉さん恥ずかしがって…ほら浩之もじろじろ見ないっ、
女の子の部屋に来てデリカシーないわよ」
「……あっああ…すまねー」
そこはとても女の子の部屋には見えなかった…煮たぎる不気味ななべ…
干してある何匹ものイモリ…怪しげな壁にかけてある仮面…
数千冊にも及ぶであろう古い書物の入っている本棚…
照明にはろうそくを…天井にはペンタグラムを基本とした
複雑なシンボルの模様のついたタペストリ…
あらゆるものが女の子の部屋という概念を消し去るのに十分だった…
いや…とても個人の部屋には見えなかった
「ほら姉さん、結構片づけたんだし、浩之も変には思わないわよっ」
これで片づけたというのか…これで…
「ねっ浩之…全然変じゃないよねっ、普通の女の子の部屋だよねっ!!」
「へっ?あっああ……ふ…普通の部屋だぜ…」
「……(ほっ)」
「ほら姉さん、安心したの?…もーだからいったじゃないっ!」
なにを…いったんだそこの妹っ!?…すまん先輩…俺はうそをついた…
「それでね浩之、あんたを呼んだのはこれを見せるためなの」
…これ…この先輩の部屋をか……結婚しても…こうなのかな?…
愛ですべてを乗り越えられるのかな…?…ふふ…ふふふふふふ…
「ちょっと浩之なにイってんのよ?ほらこの写真…」
「ふふ…ふ…………えっ、ああっわりい…どれどれ」
俺は綾香の出した写真を眺めた…これは……
「来栖川グループのメインコンピュータよ…もう完全にセリオに
乗っ取られてるわ、警備システムも乗っ取られてて手出しも出来ない
みたい!!」
そこには巨大なコンピュータとそこに幾重にも連なったコードで
繋がったセリオの姿があった…
「迂闊だったわ…来栖川のコンピュータは世界に通じている……
全世界を狂わすこともセリオには可能になった、ミコトのバックアップが
あればそれぐらいはやってのけるハズよ」
「けっ来栖川バイオニクスも派手だな…後先を考えてねー」
「違うわよ浩之、来栖川バイオニクスじゃないわ…ミコト自身の
手によるものよ」
「はっ?」
「かなり前からミコトの独壇場だったみたい…来栖川バイオニクスの
責任者もすでに投降してるわ…」
「じゃあ今までのことはすべてミコトの指示…マルチの中にいた
アイツの……」
「……(コクン)」
キイイイイイイイン
その時、どこからともなく奇妙な音が聞こえてきた
「んっこの感じ……」

「藤田さん……」
琴音はまだテラスにいた…
「私は…どうすれば……?」
「どうしたんだよ琴音ちゃんっ!?」
「えっ?」
ザサッ
来栖川家の庭に、木々の影に隠れている一人の男が立っていた…
その男の名は……
「藤田さん……」

来栖川家…大広間
「ああ…身体が動かないデス」
「だっ第758回ポーカー大会が…まだ終わってないのに……」
「あほか…それにしてもなんでや…なんで身体が動けへんのや…?」

来栖川家…地下…訓練場
「うっ動けません…」
「松原さん…あかりちゃん…大丈夫?」
「うんっ…でも身体が……」
「みなさんどうしたんですか?しっかりください!?」
  その声はマルチであった…この状況で金縛りにかかってないのは
このマルチとただ一人…

「あなたは藤田さん…まさか……」
「よっ琴音ちゃん…元気だったかい?……今回はみんなを招待しに
きたんだ…パーティを開こうと思ってね」
「えっ?」
「行こうか琴音ちゃん…そして俺はオリジナルを超えるんだよ…
俺が藤田浩之になるんだっ!!」
その瞳にはただ怒りと悲しみのみが写っていた…
少なくとも琴音にはそう思えた…泣いている…
そうにも見えていたのかもしれない……だから琴音にはこう思えた
『この人…孤独なんだ……ずっと一人で………ただ寂しくて……』

  続く…

おまけ

紫炎「ネタが……ない」
スチャ…
紫炎「はっ!?」
レミィ「ならば日本人らしくハラキリして詫びてくだサイ」
紫炎「なっなんですって」
レミィ「レッツハンティングッ!!!!!」
紫炎「うわああああああああ(走って逃げていく)」
レミィ「えいっ」
グサッ
紫炎「はうっ!?」

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どーも紫炎です!!
こっからが最終章です…よーやく終わりに差し掛かって良かったです…
潰したらどうしようかと思ってましたから…完結まであと少し…
とりあえず頑張っていこーかねーと思ってます
えっとあとBCマルチや森川由綺・愛の架け橋シリーズもよろしく、
そーだDai.Nさん
メールが送れないんでこっちに返事書きます…
にゃんマゲは全国放送かどうかはしれないがここ関東じゃやってます…
感想どうもありがとうございました!
んじゃこれにてさよーならーーーー!!!!!