設定:マルチが主人公のSSです。 浩之は大学生ということになっています。 ________________________ <強敵> 今日はご主人様とゲームセンターに来ています。 なんでもここは最先端のアムージュメントを・・・アムユーズメントを・・・ と・とにかく、すごい所らしいです。 「おい、マルチ。あれやってみろよ」 ご主人様のさした指の先には、ジェットスキーがありました。 「え、でも、私・・・」 「いいから、いいからっ」 半ば強引に連れてかれました。 ジェットスキーの上に乗ったら、ご主人様がお金を入れてくれました。 「あ、ありがとうございますー」 「いいって、ほら、始まるぞ」 「はわわわっ!ご主人様!地震ですぅ〜〜〜」 「こーいうゲームなんだって!ほら、ハンドルで操作して」 「あううっ・・・はうぅぅ〜」 「ふわわわぁ〜、とってもエキサイトしました。楽しかったですー」 ご主人様に言わせると、逆走していたらしくて、スタートして少しも進んでないそうです。 「ん?あ、ごめんマルチ。ポケベルが入った。これで何かゲームしててくれ」 「あ、はいー」 そう言ってご主人様は、私に100円玉をわたして公衆電話に走っていきました。 えっと、どうしましょうか。 どれも難しそうなゲームばかりで、何をしたらいいのか分かりません。 「あ、これはぁ」 いい物を見つけました。 たしかエアホッケーというゲームだったと思います。 ご主人様と初めてゲームセンターに来たときに、やったゲームです。 私にとって思い出のゲームです。 よっし!これをやってみますー! 確か、ここに100円玉を入れて・・・ プシュゥゥゥゥゥゥゥ あ、空気が出てきました。 それで、このラケットでパックを・・・ パコン・・・へろへろ〜 パックはフィールドを滑り、壁に跳ね返り、こっちに戻ってきます。 え、あ、戻ってきましたぁー。 ど・どうしましょう。 「え、ええ〜い」 カコン・・・カラカラ〜ン あ・・・空振りしてゴールにパックが入ってしましました。 うぅ・・・もう一回ですぅー。 パコン・・・へろへろ〜・・・カコッカコッ・・・スカッ・・・カラカラ〜ン 「ごめん、ごめん、大学の教授がレポート出せって。 あれ?誰かとエアホッケーやってたのか?21対0って・・・」