俺の名前は矢島。 今、学校の修学旅行で北海道に来ている。 バカ藤田に神岸さんを紹介してもらえなかったときから、俺の気分はかなりブルーだ。 おかげでせっかくの修学旅行も楽しめやしない・・・・・・・・・。 せめて、この広大な北の大地に俺の気持ちを刻んでおくか。 ちょうど誰もいないことだしな。 「かみぎしさぁぁぁぁぁぁん!!!俺は、君のことが大好きだあぁぁぁぁぁっっっ!!!」 「えっ・・・・・・・?」 なっ、なにぃぃぃっっ!? な、なんでここに神岸さんがいるんだ!? はっ!と言うことはバカ藤田も!! キョロキョロ・・・・・・・。 いない・・・・・・・・? 「矢島君、今なんて言ったの・・・・・?」 「かっ、神岸さん、あのバカ・・・・もとい、藤田は?一緒じゃないの?」 「それよりも今言っていたことは本当・・・・・・・?」 うっ・・・・・。 そんな目で見つめられると・・・・・・・・!! ええいっ、いってしまえっ!!! 「ああっ、本当だ!!俺は神岸さんのことが大好きだ!!!」 「本当!?私、うれしい・・・・・・・!」 「え?藤田の事はどうするの?あいつとつきあってるんじゃ・・・・・・・・?」 「ううん、浩之ちゃんはただの幼なじみだよ。私が本当に好きな人は矢島君なの・・・・・」 「うれしいよ、神岸さん・・・・・・・」 「矢島君・・・・・・・・」 うおおおっ!? いいのか!? 本当にこんな事になるなんて!! ああっ、しかも神岸さんが目を閉じて俺のことを待っている!! 俺は・・・・・。俺は今、猛烈に感動しているっ!!!!! それじゃ、彼女のお望みどうりに・・・・・・・・・・。 「でへへへへ・・・・・・・。神岸さん・・・・・・・・」 「ったく。わざわざ起こしに来てみればこれか・・・・・・・・・・・」 「なんか矢島君、気持ち悪い・・・・・・・・」 「どうやら、あかりが出ている夢を見ているみたいだな。」 「それじゃあ、あの枕が私なの?」 「そうみたいだな」 「なんかやだな。それで、どうするの?浩之ちゃん」 「起こすしかねぇだろ。おい!起きろ、矢島!!!」 どげし!! 「だれだ!!せっかくいいところだったのに、邪魔する奴は!!」 「何の夢を見ていたかは知らんが、飯だぞ。矢島」 「貴様、藤田!!!・・・・・・・・・って夢?」 「夢だろ。今までおまえ、眠ってたんだから」 「ってことは、今までのは全部、夢・・・・・・・・・?」 ちょっと呆然としてしまう、俺。 今までの出来事が、全部夢だった・・・・・・・・? そ、そんなことって・・・・・・・・・・・・・。 「・・・・・・?まあ、いいや。とっとと食堂に来いよ?いくぞ、あかり」 「あ、ちょっとまって、浩之ちゃん。・・・・・・あのね、矢島君」 「は、はい!!何でしょう、神岸さん」 「あのね、こんな事を言うのも何だけど・・・・・・・」 「?」 「夢を見るのは矢島君の自由だけど、できれば夢の中に私を出さないでね。なんか嫌だから」 「・・・・・は、はあ・・・・・」 「それだけ。行こう、浩之ちゃん」 「ああ。矢島も早く来いよ」 「・・・・・・そ、そんなぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!!?????」 (ナレーション)←CV:八奈見乗児(笑) がんばれ、矢島!!めげるな、矢島!! いつかきっと、いいことがある!!・・・・・・・・と思うよ、何となくだけどね。(笑)