**************************************** 雨の降る日だった。 そのねこは、玄関先にずぶ濡れで立っていた。 雨宿りだろうか? 丸太小屋から出て彼女を見ようとする。 「・・・・」 だが、そのねこは物音にすぐに逃げてしまった。 どしゃ降りの雨の中へ・・。 「あのねこ・・」 一瞬見えた彼女の瞳。 悲しみに満ちていて・・。 まるで、泣いているように見えたのは・・気のせいだろうか? 「ねこねこ日和」 原作:ねこねこずう(プチフォレスト、コミュニケーションゲーム) 作者:桜野克巳 ねこである。 デスクトップにねこが居る。 といっても「ニャ○だーLife」のことではない。 ああいうポリゴンネコは・・別にいいけど、俺の環境では動かない。 悲しいかなW95が動いて精一杯。 ToHeartも何とかいけるけど・・。 アクションは辛い。 Cバスのグラフィックアクセラレーターだと遅いので、ローカルに変更して再起動。 これで何とか初音のないしょもいける。 ・・・・。 いや、こういうネタは置いといて。 ねこである。(というか、ねこみみ) 「にゃぁ〜ん」 起動するとこおろぎ○とみらしき声のねこのお出迎え。 うみゅ・・。 ずいぶん前に比べて軽くなったものだ。 しかも鳴かなかったし・・。 *(フォレスト、Cat’s Forest) ま、それはいいとして。 「とりあえず撫でる」 マウスをクリック。 「・・さわるにゃぁっ!」 どてっどてっとねこ足の音が遠ざかって行く。 ・・前もそうだったなぁ。 べたべた触ってて、ねこが嫌がっていたっけ。 あまりに訳が解らずに・・セーブデータ書き換えてたっけ。 *(良い子は真似してはいけません) ・・で、画面から消えたねこは・・何処だろう。 「じいっ〜〜〜〜」 あ、戻って来てる。 何だか、こっちの様子見てる。 ・・何か与えてみるか。 ということで、アイテム作成ウインドウを呼び出す。 「え〜と・・とりあえずデスクトップ上のアイコンを使って」 ドラッグ&トリップ。 じゃなかった、ドラッグ&ドロップ。 「アイテムつくるにゃん」 あ、ねこが何かリアクションしてる。 でも、アクティブじゃないから声は出ないなぁ。 アイテムメーカーの方がアクティブ持ってってるし。 「シリカゲルぅ」 ・・・・。 で、どうしろと? シリカゲルというと・・あの水を加えるとぱちぱちといい音のする乾燥剤だけど。 成分は、何だかガラスみたいだったけど・・。 まあ、出来たものだし・・与えてみるか。 「アイテムを置くっと」 手のアイコンを動かして置く。 「・・・・」 興味を示さない。 ちょっと奥に置いたからなぁ。 置いた物を動かしてっと。 「うりゃ」 目の前に落とす。 お、興味を示したか? 「・・・・」 おっ、手に持った。 どんな反応をするのかな? 「・・いらない」 嫌そうな顔で、ぽいっとシリカゲルを放る。 まあ、当然の結果か。 シリカゲルで喜ぶねこはあまり居ないだろう。 気を取り直して次に行こう。 ひとまず邪魔なので、シリカゲルを捨てる。 「じゃ、次はこっちだ・・」 デスクトップ上の別のファイルを使う。 「アイテム作るにゃん」 さて、今度は何が出来るかな? 「黒マグロ」 お、これはいいものだ。 キシリア様に届け・・なくていいな。 ねこだから、これはいけるだろう。 「うりゃ!」 ぽてっとアイテムを落とす。 ねこ、アイテムに気付いて歩いてくる・・が・・。 「・・・・ぷいっ!」 あ、そっぽ向きやがった。 マグロが気に入らんか! ならば、こっちにも考えがある。 「えっと、リーフのディレクトリは・・」 マイコンピュータを開いて、HDDへ移動する。 「デフォルトだから・・Leafで・・」 そこには「Lvns3」(ToHeart)が存在していた。 「アイテム作るにゃん」 ふっふっふっ。 これで作成されるアイテムは・・。 「ロボ」 そう、火星将軍ロボ。 でもどう見ても、ボロ。 ただのブリキのおもちゃである。 だが、これは対ねこ兵器としてひそかに真田さん(仮名)が開発していたおそるべきロボなのである(嘘)。 「行け、ロボ!ねこを倒すのだ!」 アイテムを送り込む。 ぽて・・。 地面に落ちるロボ。 「・・・・ちっ・・」 そう、やはりアイテムはアイテムであって、ねこ攻撃兵器などついていなかったのだ。 *(本来の目的はねこと仲良くなることです) 「使えん奴め」 「・・・・にょえぇぇぇぇ!」 お、ロボを見て驚いている。 これはいい。 「行け!弐號、参號」 次々にロボを送り込む。 すっかり気分は悪の親玉だ。 「どうだねこ!まいったか!」 「・・・・ふんっ・・」 はっ! 弐號、参號が蹴られた。 すでに、これごときでは駄目だというのか! 「・・やはり、手下共に任してはおけんな・・私自らが手を下す」 *(くどいようですが、本来の目的は仲良くなることです) ということで、カーソルを動かす。 「うりゃ!」 「ふうぅぅぅっ!」 む、しっぽを立ててこっちを睨んでいる。 よかろう、こちらも全力でいってやる。 「ふうぅぅぅっ!」 負けるものか。 「これでどうだ!」 「さわるにゃぁっ!」 どてっどてっどてっと駆ける音。 「ふっ・・勝った」 *(本当にくどいですけど、本来の目的とは違います) 勝ち誇る俺。 ふと画面が変わる。 それから・・。 そのねこを見たものは居なかった。 「完全勝利だな・・」 ふう・・と息をつく。 タイトル画面に戻っている。 「これでこのゲームも制覇した・・」 「このぉ馬鹿弟子がぁ!」 かと思うと横合いから一人の男が。 彼は怪しげな迷彩服に身を固めていた。 「あ・・お前は・・中田うにゃうにゃ(仮名)・・何をしに来た!」 「克巳・・お前は間違っている!」 「・・何だと、この俺の何処が間違っているんだ。悪のねこは退治した・・何が悪い」 「・・・・だからお前は馬鹿なのだ!」 中田の一喝。 「何だと、この俺が・・馬鹿だと?」 克巳の返答。 「そうだ!お前は馬鹿だ。このゲームは・・あのらぶりぃねこさんとごろにゃんな関係(?) になるソフトなのだ!」 「・・・・どっか壊れたか?」 「う・・うるさいにゃ」 「・・・・じぃ〜〜〜」 「お・・お前こそ、壊れているではないか!」 「は・・し、しまったにゃ」 「にゃ?」 「はぅぅぅぅ・・と、とにかく行くにゃ」 「受けるにゃ!」 とまあ、怪しげな男達の戦いをよそに・・。 「ふみゃぁ・・」 その頃、ねこはデスクトップの中で眠そうに目を擦っていた。 ☆おしまい☆ **************************************** どうも、初めまして、桜野克巳と申します。 掲示板では、山村ひかるとしておりましたが、都合で名前が変わっています。 ということで、「ねこねこずう」のリプレイ?を書いてみました。 結構、なごめますが・・何故かねこが逃げる。 俺のことキライか!ねこ。 『きらいにゃ』 ?・・何か聞こえたが気にしないでおこう。 ・・え?何故、プチフォレストのゲームで書いてるのかって? 本当は・・芹香さんで書きたいけど・・ネタが思いつかなくて・・。 では・・またお会いしましょう