My dearアレなおじさん 投稿者:SRS
 はじめマシて、SRSと申しマス。
 日本語がいまいち不自由な若輩モノですが、よろしくしていただけると当人
も妨害……もとい望外の喜びだったりそうじゃなかったり……(←どっちだ)。
 まァ、突発的に即興としてのあるべき姿を恒常的かつ刹那の奔放たる激情の
おもむくままに秩序だてて筋道を決めながら筋を通して表現してみたところの
ひとつの結果、導かれた必然としての帰結がこのSSだったりするワケで……
(駄文)。
 つまり……なんとなく書いてみちゃった、てへっ☆……つぅことデひとつヨ
ロスク!(病み気味)

 ……ああ、そうさ、イヤな現実から逃避してるサ。
 ……ククッ、こうして心が死んでいくのも悪くない……(爆)。

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 おじさま……やっとお逢いできるのですね……。

 貧しくとも希望を失わず、育ち盛りの弟の面倒をみながらも日々の生活に追
われる少女、理緒。
 そんな彼女のもとにいつのころからか届けられるようになった差出人不明の
一連の手紙。そこにはいつも優しい励ましの言葉とともに、いくばくかの義援
金(義援金?)が差し込まれているのだった。
 しかし今回の手紙は違っていた。
 妙にこんもりと厚みがある便せん封筒をちょっと小首をかしげながら開いて
みると、そこに封入されていたのはかつて人気大爆発、いまでは二束三文のワ
ゴンセールの山積み商品、諸行無情の響きもものがなしいキーチェーンゲーム、
ばとるっちだった。
「おじさま……」
 おもわず理緒は目頭が熱くなるのを抑えることができなかった。
 ブームが去ったいまごろ手に入ってもなあ……もちろんそんな恩知らずなこ
となど思うはずもなく、ただただ理緒はおじさまの心づかいが嬉しかったのだ。
本当だヨ。
 そしてもうひとついままでとは異なっていたこと。
 それは、これまでまったくその素性が知れず、ただ「おじさま」とだけ理緒
が想像のなかで呼びかけていた手紙の差出人、送り主が、ついにそのしっぽを
あらわした……もとい、初めて理緒にその実の手をさしのべてくれたことだっ
た。
 ――あなたをお屋敷に招待したいと思います。
 そうはっきりと文面にはつづられていた。
 そして具体的な日時、場所も。

 おじさま……この日が来るのを理緒はどんなにか……。

 そして運命の訪れる瞬間、彼女にとってきっと忘れられないメモリーになる
だろうその日、理緒はおじさまの手紙を懐に抱いて、指定されたお屋敷へとや
ってきたのだった。



「うわぁ……すごいお屋敷……」
 理緒は驚きに目をまんまるにしながら思わずつぶやいた。
 いま彼女の前に広がっているのは、それだけでひとつの行政区画を形成でき
そうな敷地面積を誇る、あまりといえばあまりに広壮な一大邸宅だった。
もっとも彼女は知識としてそれを知っているだけで、実際には立派すぎる正門
とその周囲くらいしか視界にとらえることはできなかったのだけれど。
「おじさまって……やっぱり、大金持ちの大富豪さんだったんだ……」
 そう思うと理緒は自分のいまの格好、着古したセーラー服がなんだかみすぼ
らしく感じられて少し臆してしまう。
「でも……」
 理緒はこのお屋敷を見たことがあった。いや、きっと学校のみんなも、街の
住人も、それどころか日本中の人間が知っているはずだ。
 表札には『来栖川――』と刻まれている。
 理緒の二つ上の先輩である、来栖川芹香の家なのだ。
「どうしてここがおじさまのお屋敷なのかしら……まさか来栖川先輩のお父様
がわたしのおじさまってことはないだろうし……」
 そのとき、異様な怪鳥音((C)千葉○一)が彼女の頭上で響き渡った。
 それはカタカナ擬音で書き表してみると、
 クワァァァーーーーーーーーハッハッハァァァァーーーー!!!!
 とでもなろうか。語尾がなんだかドラゴ○ボールみたいでちょっといい感じ
である(←どうでもいい話)。
「な、な、な、なんなのぉ〜〜〜!?」
 見ればコーナーポスト……じゃなく門柱のてっぺん、理緒が天を仰いだその
斜め45度の視線の先には、大柄なひとつの影が太陽を背に屹立しているでは
ないか。
「だ、誰ですか……人を呼びますよ」
 予想もしなかった展開に怖じ気づき、後退りしながらも理緒は気丈に声を張
り上げた。
(おじさま……助けて……理緒に勇気を……勇気をください)
 どうしておじさまにお会いしにきて、こんな変質者に襲われなければならな
いのか? 理緒は混乱に泣きそうになりながら、萎えがちな心を奮い立たせる。
それは彼女がおじさまの手紙から教わったこと……決してくじけないこと、困
難に立ち向かうこと……。
「……キミが雛山理緒くんかね?」
 しぶい、しかし腹の底から轟いてでもいるかのような力強さをも兼ね備えた
声音が彼女に降ってくる。
「は、はいッ!」
 よく見れば、逆光を背にする男は黒のタキシードを着込んでいるようだった。
その下にはいくら衣服で包み込もうとも隠しようのない、筋骨たくましい肉体
がぴくぴくとうねり、盛り上がった力こぶは凶暴な野性を誇示して開放の時を
待っているのがわかった(途中より理緒の妄想モード)。
「そうか……キミが理緒くんか……」
 そういって怪しさ剥き出しの男はニヤリと笑った。
 ナイスミドル、とでもいうのだろうか。ロマンスグレーのオールバックも粋
な、それでいてなぜか肉体はその年に似合わぬばりばりのマッチョなダンディ
ーだった。
 いやぁ〜な予感が理緒の背筋を駆け抜ける。
 まさか……。
「ようこそ、我が邸宅へ! わしがキミの素敵なドリーミングラバー、おじさ
まなんじゃよーーーーーー!!」
「イヤァァァァァーーーーーーーーーーーッッッ!!」
 あまりの恐怖に、理緒は自分が魂消るような悲鳴を上げていることにも気付
かない。
 鳴呼、なんということでしょう、なんと、奥様は魔女! ……こほん、失礼。
では、あらためて……なんということか、理緒のあこがれのおじさまは、なん
と変態さんであったのだ!
「とぅあっっっ!!」
 柱頭を蹴り、大柄な肉体が軽々と宙を舞う。
 と、絶妙のタイミングで正門が、きしぃぃぃ、という軋みとともに開かれた。
お屋敷のなかから登場したのは芹香に綾香の来栖川姉妹だった。
「なんですとぉぉぉ!?」
 気を取られるセバスチャン。
 もんどりうって着地に失敗。
 頭から大地に突っ込み、首がいやぁ〜な角度に折れ曲がる。
「ゲハァッ!」
 喀血。
 セバスチャンはピクピクとイヤな痙攣にその身を震わす。
 さっきまでは筋肉をピクピクいわせてたのにネ。
「あら、なにやってんの、長瀬さん?」
「……」
「え? セバスチャンですって……はいはい、姉さんがそう呼べってんならそ
うするけど……で、これ、なに? 新しい遊び?」
 わけがわからないといった様子で顔を見合わす来栖川姉妹。
 わけがわからないのは理緒の方も同様だった。
「あのぅ……来栖川先輩……この方はいつも下校の時に先輩を車で迎えにきて
いる執侍さんです……よねぇ?」
 こくこく。
 芹香がうなずく。
「ここのお屋敷も先輩のお家であって、このセバスチャン?さんのものじゃな
いですよね」
 こくこく。
 その答えに、理緒は安堵したように笑顔を浮かべた。
 ――きっとおじさまは文面を書き間違えたのだ。きっと何かの事情があって
今日は逢えなくなってしまわれたのだ。
 理緒はそう思うことにした。思い出は美しい方がいい。今回のショッキング
な出来事は悪い夢、無かったことなのだ。いま理緒の前の地面を紅に染めてい
る人物はおじさまなんかじゃなく、通りすがりの変質者に違いない。

 おじさま、いつか逢えますよね……。

 ――一方。
「大丈夫、セバス?」
 綾香はタキシードの傍らにひざをついて、つんつんとつっついてみる。
「……え……ん……」
 切れ切れのかすれたうめきを漏らすセバスチャン。
「えん?」
 綾香は耳を近づける。
「援助交際……クッ」
 そんな哀しげなセリフともに、突っ伏した男の瞳はすっと生気を失った。
 その表情は何事かを成し遂げられなかった漢の、不満足そうな微笑(?)に
輝いていた。
                               −完−

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 うう……最悪や(爆)。
 無口さまの新作が読めて、あいかわらずの出来の良さに嬉しくなって、ヒト
シさまが復活されたのが嬉しい驚きで、やっぱり作品は素晴らしく愉快で、そ
して久々野さまはやはりいまでもとても精力的でそんな活動っぷりを見るにつ
けなんだか嬉しさが込み上げてきて、ムズムズする気持ちのままに衝動的にS
Sが書きたくなって……で、書いてみたらコレかいッ!!(激爆)
 ホントはSSなんて書いてる場合じゃないくせに、自分……。
 ……寒いよ、パ○ラッシュ(永眠)。

 ……あ、11万ヒットおめでとうございます(非常につけたしっぽい感じで、
ひとつ)。
 ……つうかみんな上手いなあ……めげそう。

 謎暗号、F兄貴へ。フインキ→フンイキ。はにゃ〜ん。
 与太話、Dさんへ。私にとってunderworldはrezです。そうい
えば彼らいまどうしてるんだろ?

 では、また縁がありましたら。