柏木耕一が、寝直してから数時間−そしてあの化物が闇に紛れてから、やはり数時間たった頃、ここ隆山に、朝がきた。 そして、柏木家の一日が始まる。 ピピッ、ピピピッ、ピピッ− 「はいはい、、起きてますよ・・・」 枕元にある、クマの目覚まし時計を止めながら、柏木梓は呟いた。そして、うーーんと背伸びをすると、 「さてと・・・起きますか!」 と言って元気にベット降りた。そしてパジャマを着替え始める。と、ふとその手を止めて思い出す。 (そういえば、あいつまだいるんだっけ・・・) そう、あのいかにも人の良さそうな、自分にとってとても大切な、従兄弟のことを。すると、自然に笑みがこぼれた。しかし、 それがとても心地よい。 「さて、アイツの分も朝飯を作るとしますか」 梓は、制服に着替え終わるとパジャマをしまい、よく片付けてある、自分の部屋を後にした。 二階から一階に行くと、廊下によく知った男が立っていた。 「あれ?耕一?この時間にあんたが起きてるなんて、こりゃ今日は雨かもな」 そう言われた男−耕一は、眠い眼をこすりながら梓に振り返った。そして、あくびをしつつ、 「ふぅああーーっ。梓か・・・おはよう」 と言った。しかしその顔は、なんだかとても眠そうである。 「おはよ。なに?あんまり寝てないの?」 耕一の顔を見て梓が言うと、耕一は又もやあくびをしつつ、 「ああ、ちょっとな・・・」 そう答えつつ、耕一は昨日見たあの夢のことを思いだしていた。あの夢は、一体何なのか?ただの夢?それとも、予知 夢なのだろうか?少し前までは考えもしなかったことが、いろいろと浮かんでは消えていく。そして、知らず知らずのうち に考えこんでいたらしく、気がつくと梓が呼びかけていた。 「・・・いち、耕一ってば、聞いてるのか?」 「あっ、ああっ。ごめん、ぼうっとしてた。で、なんだ梓?」 やっぱり聞いていなかったのか、という顔をしながら梓は、耕一にもう一度さっき話したことを言った。 「だから、散歩にでも行ってくれば?って、言ったんだよ」 (確かに天気もいいし、気分転換するには、いいかもな・・・よし、行ってくるか) そう決めると耕一は梓に、行ってくる。と言おうとしたが、その時階段から制服を着た少女−柏木初音が降りてきた。 「あれ?耕一お兄ちゃんに、梓お姉ちゃん。廊下でなにしているの?」 初音が、声をかけると二人は同時に、 「初音、おはよ」 「おはよう。初音ちゃん」 と言った。同時に言われてちょっと困りながら、初音は二人におはようっ、と笑顔で言った。初音も、やはり耕一がいたこ とに嬉しさを感じていた。 (やっぱり、耕一お兄ちゃんがいてくれるのって、いいな・・・ずっといてくれないかな・・・) と思っていると耕一が、いきなり初音に話しかけてきた。 「そうだ、初音ちゃんも一緒に行かない?」 少し焦りながらも、 「えっ?何処に?耕一お兄ちゃん何処か行くの?」 と、答えたその時、又もや制服を着た少女−柏木楓が降りてきた。 「おはようございます。何処かに行くんですか、耕一さん?」 と、楓は耕一に尋ねた。耕一は楓に、おはようと言ってから改めて、 「これから、散歩に行こうかと思うんだけどみんなもどう?」 と聞いてみた。梓と初音は楓におはようと言ってから、それぞれに、 「あたしは、朝飯の仕度があるからパス」 「うん。行こう、耕一お兄ちゃん」 そして楓は、 (もう、無理に避けなくてもいいんだわ・・・耕一さんといても。そう、避けなくても・・・) やや考えてから、 「私も行きます」 と、短く答えた。耕一は、三人の答えを聞いた後で、ふと一人いないことを思いだした。 「そう言えば・・・千鶴さんは?」 三人は、顔を見合わせると耕一にまだ寝てると答えた。聞いてこえようか?と聞くと三人同時にやめといた方がいい!と 断言した。 (梓はともかく、楓ちゃんや初音ちゃんまで言うなんて・・・一体何だっていうんだ?) 耕一は、これ以上は聞かない方がいいと思い、聞きにいくことを止めることにした。 「じゃあ、二人とも行こうか」 −そして、三人は家をでた。しかし、向かった場所で以外な出逢いが待っていることを、この時三人は知らなかった・・・ <第四回に続く> 耕一・・・と、言う理由で続痕−ぞく きずあと−第三回目だが、 本当ーーーにっ進まないな 佐藤・・・おかいしな?本当なら、もうちょっと進むはずだったん だけど? 耕一・・・おいおい・・・。それに、千鶴さんも出てないぞ 佐藤・・・それに関しては・・・すいません!許して下さい!!俺 は、まだ死にたくない!!! 耕一・・・おいおい・・・千鶴さんが、そんなことするかよ 梓・・・あっ、まーーーーーいっ!!! 耕一・佐藤・・・梓っ!? 梓・・・甘いよ!耕一!!あんたは、千鶴姉の本当の姿を知ら ないから、そんなことが言えるんだ!! 耕一・・・なんだよ?それは? 梓・・・この際だから言っとくけど、千鶴姉ってのは・・・ 佐藤・・・あっ。梓の後ろに・・・ 千鶴・・・あ・ず・さ・ちゃ・ん。私がなんですって? 耕一・梓・・・千鶴(さん・姉)!? 梓・・・い、いつの間に・・・? 千鶴・・・耕一さん、佐藤さん、梓借りていきますね 耕一・佐藤・・・どっ、どうぞ! 梓・・・はっ、薄情者ーーーーーーーっ!!! 佐藤・・・あーーあっ。連れてかれて行ったよ 耕一・・・ち、ちょっとだけ解ったかもっ・・・ 佐藤・・・ああ。そうだな・・・ 少女・・・いきなりだけど・・・うそつきーーーーーーい!! 佐藤・・・なんだ、お前か。で、どうした? 少女・・・どうしたも、こうしたも私の名前−というより、私自体出 てないじゃない!これは、どういうことなの?教えなさい よ! 耕一・・・ああ、そう言えばそうだったな。どうなんだ?佐藤? 佐藤・・・どうって、今回とは、言ってないだろ?次あたりとは 言ったけど 少女・・・そんな、政治家みたいな・・・ 耕一・・・そうだぞ、約束は、守れよ! 少女・・・流石は、耕くん。でも、あなたも約束思い出してよね! 耕一・・・えっ?? 佐藤・・・はいはい!今回は、これまで!!さようならーーーっ 耕一・・・おい、佐藤!! <幕> ***あとがき*** −どうも、なる成る(笑)<佐藤>です。今のは、解る方だけ解 って下さい(又もや笑)。さて、第三回目ですが、次から段々 と、展開して行く予定です。いきなり終わっているのは、一応 考えてのことなんですが、やはりそうは見えない様ですね。 うーーん、次の課題ですね。さて、感想です。 <ハイドラント>さん −お名前を間違えまして、本当にすいません。心から、お詫び させていただきます。今回は大丈夫です。初音ちゃんが、一 番上だったとは。痕の方も、オリジナルですか。うーーん楽 しみにしてます。 <久々野 彰>さん −ひっ100回ですか!?<佐藤>には、とても無理です。ご苦 労様でした。そして、おめでとうございます!次は目指せ 150回ですね!! <まさた>さん −遅れましたが、<佐藤>ので良ければどうぞ使って下さい。 もし、使う気がお有りなら返事をいただけますか?感想を、 分けますので。でも、あかりちゃんのやつは、直さないと・・・。 ご迷惑を、おかけします。 <風見 ひなた>さん −とてもいい感じの、琴音ちゃんですね(笑)。でも、オチの二人 もいい味だしていました(又も笑)。それと、断じていじめてま せんよ。まだ(爆)。 <西山 英志>さん −ふふふっ。最後の元ネタは、VIRUSですね。梓、青春していま したね。羨ましいーーーーっ!。 <ゆき>さん −けっきょく、いい娘(こ)なんですよね初音ちゃんは。ところで、 何かあったんですか? <OLH>さん −理緒ちゃんは、オチですか!?デートの仕度に、あれ程時間 をかけるとは、浩之ったらマメですね。 −では、この辺で!!