続痕−ぞく きずあと− 第三回 投稿者:佐藤 昌斗
 柏木耕一が、寝直してから数時間−そしてあの化物が闇に紛れてから、やはり数時間たった頃、ここ隆山に、朝がきた。
そして、柏木家の一日が始まる。
 ピピッ、ピピピッ、ピピッ−
 「はいはい、、起きてますよ・・・」
 枕元にある、クマの目覚まし時計を止めながら、柏木梓は呟いた。そして、うーーんと背伸びをすると、
 「さてと・・・起きますか!」
 と言って元気にベット降りた。そしてパジャマを着替え始める。と、ふとその手を止めて思い出す。
 (そういえば、あいつまだいるんだっけ・・・)
 そう、あのいかにも人の良さそうな、自分にとってとても大切な、従兄弟のことを。すると、自然に笑みがこぼれた。しかし、
それがとても心地よい。
 「さて、アイツの分も朝飯を作るとしますか」
 梓は、制服に着替え終わるとパジャマをしまい、よく片付けてある、自分の部屋を後にした。
 二階から一階に行くと、廊下によく知った男が立っていた。
 「あれ?耕一?この時間にあんたが起きてるなんて、こりゃ今日は雨かもな」
 そう言われた男−耕一は、眠い眼をこすりながら梓に振り返った。そして、あくびをしつつ、
 「ふぅああーーっ。梓か・・・おはよう」
 と言った。しかしその顔は、なんだかとても眠そうである。
 「おはよ。なに?あんまり寝てないの?」
 耕一の顔を見て梓が言うと、耕一は又もやあくびをしつつ、
 「ああ、ちょっとな・・・」
 そう答えつつ、耕一は昨日見たあの夢のことを思いだしていた。あの夢は、一体何なのか?ただの夢?それとも、予知
夢なのだろうか?少し前までは考えもしなかったことが、いろいろと浮かんでは消えていく。そして、知らず知らずのうち
に考えこんでいたらしく、気がつくと梓が呼びかけていた。
 「・・・いち、耕一ってば、聞いてるのか?」
 「あっ、ああっ。ごめん、ぼうっとしてた。で、なんだ梓?」
 やっぱり聞いていなかったのか、という顔をしながら梓は、耕一にもう一度さっき話したことを言った。
 「だから、散歩にでも行ってくれば?って、言ったんだよ」
 (確かに天気もいいし、気分転換するには、いいかもな・・・よし、行ってくるか)
  そう決めると耕一は梓に、行ってくる。と言おうとしたが、その時階段から制服を着た少女−柏木初音が降りてきた。
 「あれ?耕一お兄ちゃんに、梓お姉ちゃん。廊下でなにしているの?」
 初音が、声をかけると二人は同時に、
 「初音、おはよ」
 「おはよう。初音ちゃん」
 と言った。同時に言われてちょっと困りながら、初音は二人におはようっ、と笑顔で言った。初音も、やはり耕一がいたこ
とに嬉しさを感じていた。
 (やっぱり、耕一お兄ちゃんがいてくれるのって、いいな・・・ずっといてくれないかな・・・)
 と思っていると耕一が、いきなり初音に話しかけてきた。
 「そうだ、初音ちゃんも一緒に行かない?」
 少し焦りながらも、
 「えっ?何処に?耕一お兄ちゃん何処か行くの?」
 と、答えたその時、又もや制服を着た少女−柏木楓が降りてきた。
 「おはようございます。何処かに行くんですか、耕一さん?」
 と、楓は耕一に尋ねた。耕一は楓に、おはようと言ってから改めて、
 「これから、散歩に行こうかと思うんだけどみんなもどう?」
 と聞いてみた。梓と初音は楓におはようと言ってから、それぞれに、
 「あたしは、朝飯の仕度があるからパス」
 「うん。行こう、耕一お兄ちゃん」
 そして楓は、
 (もう、無理に避けなくてもいいんだわ・・・耕一さんといても。そう、避けなくても・・・)
 やや考えてから、
 「私も行きます」
 と、短く答えた。耕一は、三人の答えを聞いた後で、ふと一人いないことを思いだした。
 「そう言えば・・・千鶴さんは?」
 三人は、顔を見合わせると耕一にまだ寝てると答えた。聞いてこえようか?と聞くと三人同時にやめといた方がいい!と
断言した。
 (梓はともかく、楓ちゃんや初音ちゃんまで言うなんて・・・一体何だっていうんだ?)
 耕一は、これ以上は聞かない方がいいと思い、聞きにいくことを止めることにした。
 「じゃあ、二人とも行こうか」

 −そして、三人は家をでた。しかし、向かった場所で以外な出逢いが待っていることを、この時三人は知らなかった・・・

                                                    <第四回に続く>

 
 耕一・・・と、言う理由で続痕−ぞく きずあと−第三回目だが、
      本当ーーーにっ進まないな
 佐藤・・・おかいしな?本当なら、もうちょっと進むはずだったん
      だけど?
 耕一・・・おいおい・・・。それに、千鶴さんも出てないぞ
 佐藤・・・それに関しては・・・すいません!許して下さい!!俺
      は、まだ死にたくない!!!
 耕一・・・おいおい・・・千鶴さんが、そんなことするかよ
 梓・・・あっ、まーーーーーいっ!!!
 耕一・佐藤・・・梓っ!?
 梓・・・甘いよ!耕一!!あんたは、千鶴姉の本当の姿を知ら
     ないから、そんなことが言えるんだ!!
 耕一・・・なんだよ?それは?
 梓・・・この際だから言っとくけど、千鶴姉ってのは・・・
 佐藤・・・あっ。梓の後ろに・・・
 千鶴・・・あ・ず・さ・ちゃ・ん。私がなんですって?
 耕一・梓・・・千鶴(さん・姉)!?
 梓・・・い、いつの間に・・・?
 千鶴・・・耕一さん、佐藤さん、梓借りていきますね
 耕一・佐藤・・・どっ、どうぞ!
 梓・・・はっ、薄情者ーーーーーーーっ!!!
 佐藤・・・あーーあっ。連れてかれて行ったよ
 耕一・・・ち、ちょっとだけ解ったかもっ・・・
 佐藤・・・ああ。そうだな・・・
 少女・・・いきなりだけど・・・うそつきーーーーーーい!!
 佐藤・・・なんだ、お前か。で、どうした?
 少女・・・どうしたも、こうしたも私の名前−というより、私自体出
      てないじゃない!これは、どういうことなの?教えなさい
      よ!
 耕一・・・ああ、そう言えばそうだったな。どうなんだ?佐藤?
 佐藤・・・どうって、今回とは、言ってないだろ?次あたりとは
      言ったけど
 少女・・・そんな、政治家みたいな・・・
 耕一・・・そうだぞ、約束は、守れよ!
 少女・・・流石は、耕くん。でも、あなたも約束思い出してよね!
 耕一・・・えっ??
 佐藤・・・はいはい!今回は、これまで!!さようならーーーっ
 耕一・・・おい、佐藤!!

                                    <幕>

***あとがき***
 
 −どうも、なる成る(笑)<佐藤>です。今のは、解る方だけ解
  って下さい(又もや笑)。さて、第三回目ですが、次から段々
  と、展開して行く予定です。いきなり終わっているのは、一応
  考えてのことなんですが、やはりそうは見えない様ですね。
  うーーん、次の課題ですね。さて、感想です。
 
 <ハイドラント>さん
 −お名前を間違えまして、本当にすいません。心から、お詫び
  させていただきます。今回は大丈夫です。初音ちゃんが、一
  番上だったとは。痕の方も、オリジナルですか。うーーん楽
  しみにしてます。

 <久々野 彰>さん
 −ひっ100回ですか!?<佐藤>には、とても無理です。ご苦
  労様でした。そして、おめでとうございます!次は目指せ
  150回ですね!!

 <まさた>さん
 −遅れましたが、<佐藤>ので良ければどうぞ使って下さい。
  もし、使う気がお有りなら返事をいただけますか?感想を、
  分けますので。でも、あかりちゃんのやつは、直さないと・・・。
  ご迷惑を、おかけします。

 <風見 ひなた>さん
 −とてもいい感じの、琴音ちゃんですね(笑)。でも、オチの二人
  もいい味だしていました(又も笑)。それと、断じていじめてま
  せんよ。まだ(爆)。

 <西山 英志>さん
 −ふふふっ。最後の元ネタは、VIRUSですね。梓、青春していま
  したね。羨ましいーーーーっ!。

 <ゆき>さん
 −けっきょく、いい娘(こ)なんですよね初音ちゃんは。ところで、
  何かあったんですか?

 <OLH>さん
 −理緒ちゃんは、オチですか!?デートの仕度に、あれ程時間
  をかけるとは、浩之ったらマメですね。

 −では、この辺で!!