続痕−ぞく きずあと− 第二回 投稿者:佐藤 昌斗
 −柏木耕一が夢の中で戦っていたその同時刻、柏木家の裏側に位置する雨月山の水門で、二人の人間が−いや、一人
と一体の化物が、戦っていた。驚くことに、その化物と戦っているのは、まだ少女と言っていい程の外見をした女性であった。
 その少女と化物は、お互いに手傷を負っており、戦いはすでに終わりを迎えようとしていた。少女と化物は、お互いに、
距離を取って相手の隙を伺っていた。そして、永遠とも一瞬とも思える時間がたった後−化物が口を開いた。
 「そろそろ終わりにしようではないか・・・」
 その化物の声は、外見と裏腹に聞くものの心を乱す程の美しいものだった。しかしその声も、少女にとっては不快なもの
でしかなかった。少女は嫌悪に顔を歪めながら戦いの中初めて口を開いた。
 「そうね・・・終わりにしましょうか。あなたの死をもって!」
 外見に相応しい、可愛らしい澄んだ声でそう叫ぶと、少女は10メートルもの化物との距離を一回の跳躍で、しかも人間
の限界を超えた速さで、一気につめよると、化物に対して、手に持った一振りの見事な刀で斬りかかった。
 「てやぁーーーーーーっ!!」
 少女の口から、気合いを込めた叫びがもれる。そして、化物の口からも、
 「があぁーーーーーーっっ!!」
 と、叫びとも咆哮ともつかない声がもれる。そして、化物も少女の攻撃に合わせて、自分の武器である鋭く頑丈な爪を、
繰り出した。
そして−
 「きゃああーーーーっ!」
 少女の悲鳴が上がり、程なくして、
 ばっしゃーーーん
 という音と共に、水柱が上がった。勝ったのは、化物の方であった・・・しかし−
 「ぐはっ!」
 化物も、無事ではいられなかったらしく、胸を押さえ片膝をついて、苦しそうに顔を歪めていた。胸の傷は、かなり深い
らしく、見る間に足元に血溜まりを作っていった。しかし、その傷も見る間に塞がっていった。人間を、遥かに超える回復力
であった。だが、
 「くそ、忌々しい力だ。血が出ない程度に塞いだだけなのに、これ程までに力を使うとは!」
 化物は、忌々しげにあの少女のことを思い出した。そして、暫く少女が、沈んだ水面を睨むと、嘲りを込めた笑みを浮かべ、
 「そこで見ているがいい!己の無力で招いた、私のこれからの狩りを!見ているがいい!!」
 そう叫ぶと化物は、まだ明けぬ夜の闇へと消えていった。

−しかし、化物は知らない。あの少女が、生きていたことを、そして、すぐ近くに己の存在を脅かす者たちがいたことを・・・


                                                            < 第三回に続く >


 耕一・・・おい、俺でてないじゃないか。主役のはずだろ?
 佐藤・・・まあまあ、次にはちゃんと出演(でてる)からさ
 耕一・・・本当か?まあ、それならいいけど。あっ!そう言えば!
      千鶴さんたちが、”出番はまだか?”って言ってたぞ
 佐藤・・・あっ、そう。んじゃ、次に出番って伝えといてくれ
 耕一・・・そうか、伝えとくよ。・・・で、話は変わるけど、あの少女
      は、一体何者なんだ?
 佐藤・・・あの少女か?あの娘(こ)は−
 少女・・・はいはーーいっ。ズバリこのバカ(佐藤)のオリジナル
      キャラ、略してオリキャラの、たか−
 佐藤・・・こらこら!そこっ!いきなり現れて、自己紹介しない!
 少女・・・ええーーーっ!!わたし、まだ少女のままなのーっ
 佐藤・・・まあ、次・・・くらいに明かすから、今回は、我慢してくれ
 耕一・・・うーーん。こんな娘だったのか・・・随分思ってたのと
      違うな
 佐藤・・・あえて、そうしようかな・・・と思ってな。ギャップがあった
      方が、面白いだろ?
 耕一・・・まあ、そうかな?
 少女・・・そうそう!湿っぽいのは、まっぴらよ。そう・・・悲しいの
      は・・・ねっ
 耕一・・・彼女、何かあったのか?
 佐藤・・・ああ・・・あったよ・・・でも、まだそれは、言えないけどね
 耕一・・・ふーーん。じゃあ、言えることはないのか?
 佐藤・・・それは−
 少女・・・はいはーーい!名前は、たか−
 佐藤・・・それは、、まだだって言ったろうがーーーーーーっ!!
 少女・・・ちゃん、ちゃん!
 
                                 <終わる>


 ***あとがき***
 どうも、銅像、<佐藤>です。いやーーっ、ほとんど進んでませ
 んねぇ。何回で、終わるやら?(笑)。でも、一応は、きちんと最
 後までかくつもりでいます。もしも、続きが気になると言う方は、
 気長にお付き合いお願いいたします。では、感想を、

 <ジン・ジャザム>さん
 −耕一は、シンジですか(笑)。それと、来栖川は、アズテクか、
  三浜?それとも、渕ですかねえ?あと、あの読みにくいのを
  読んで下さって感謝、感激、雨霰って感じです。
 <久々野 彰>さん
 −まずは、久々野さんだけフルネームで書いてなかったので、
  お詫びします。さて、感想ですが、いやーっ、綾香っぽくてよ
  かったです。綾香シナリオがあったら、ラスト近くは、あんな
  感じかもしれませんね。
 <ハイドライト>さん
 −ご忠告ありがとうございました。今回は、どうでしょうか?もし
  又多い様でしたら、削りますのでどうか言ってやって下さい。
  話の続き待ってます。初音ちゃんは、柳川家ですか?
 <春夏秋冬>さん
 −うーん。恐るべし!千鶴さんの料理!!って所ですか(笑)?
 <無駄口の人>さん
 −まさか、身体まで変えるとは、あかりちゃんって・・・。あかりち
  ゃんと言えば、あれを読んで下さってどうもです!!
 <ARM>さん
 −何を見たんですか月島さん?デカチュウとは一体!?待て
  次回(笑)!!
 <智波>さん
 −今回は、耕一邪魔でしたね・・・瑠璃子さんが、せっかく止め
  たのに・・・。
 <きたみちもどる>さん
 −つぎは、痕の方ですか?続き待ってます。
 <まさた>さん
 −浩之は、汚れですか(笑)。確かにそうかも(又もや笑)。2代
  目の、”センタ”は来なかったんですか?

 −では、長くなりましたのでここら辺で・・・