あなたにあえて その14  投稿者:グンヤ


 なんか二ヶ月以上たってしまっているような……。 
 どうもグンヤでございます。読者も、作者も忘れてるこの作品。
 読んでくれる人がいるかどうか怪しいですが、
 「連載作品は完結させてこそ意味がある」との神のお言葉が聞こえまして
 もう少し頑張ってみようかな〜と思います。
 と言うわけで、作者も忘れちゃってたので、これまでのあらすじを……。

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 あらすじ
主人公『相馬純』は、昔の事故で片腕ではあるが、剣道部部長を務めるほどの強い人
です。ふとした縁で同級生の『来栖川芹香』と知り合い、まあ、いろいろあったあげ
く芹香さんに剣道部のマネージャーをやってもらう事になりました。
春休みも終わり今日から三年生。相馬は芹香に「一緒のクラスになれるといいな」と
いいます。芹香はそれを適えるための魔法をしますが、さて、このお願いはかなうの
でしょうか?
こんなところで、はじまりはじまり〜。
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 朝、すがすがしい朝である。今日から新学期ということを除けば。でもまあ夏、冬
の休みと違って宿題のない春休みだし、何より新しい出発を感じさせる春だから不思
議な胸の高鳴りのほうが強い。
 それはともかくここは来栖川家である。優雅な朝の食卓といいたいところだったが、
「ちょっと姉さん、ダイジョウブ?」
「…………」
ボーーーーーーーーーーーーーー。
……こくん……。
あまりだいじょぶそうじゃない………。
「ひょっとして……寝てない?」
ボーーーーーーーーーーーーーー。
「…………」
………………………………こくん。
芹香さん、フラフラである。その手に持っているスプーンの動きがとても危なっかし
い……。ちょっと目を離すと頭がガクンッ!となる。
「なんでまた徹夜で魔法なんかしてんのよ……」
心底呆れた口調の綾香さん。
「…………」
黙る芹香さん。なんとなく気恥ずかしいのだ。『相馬さん達と一緒のクラスになれる
ようにお祈りしてました』なんて言おうものなら綾香になに言われるか。結局、徹夜
で魔法に打ち込んでしまった。そうしなければものすごく不安だったのだ。でも、ち
ょっと無理しすぎたかもしれない。だんだんまぶたが…………。
「体に悪いわよ。お肌にも……って!!」
バシャン!!芹香さん、スープに顔からダイビング。
「きゃああああああああああ!!姉さんしっかりいいいいいいいいいい!!」
「………」
…熱いです…
今日の来栖川家の一日はにぎやかに始まったそうな……。

 ところ変わって相馬家の朝。この日は珍しく家族全員で朝ご飯である。たいてい相
馬と源は朝練にいくため、皆よりはるかに早く家を出るのだが、始業式は朝練はない。
「母さんおかわり」
「はいよ。翔ちゃんは?」
「ぼくもいただきます」
 いつもどおりの朝の風景。ふと相馬は思う。
『ゲンが家に暮らすようになってもう五年か………』
 いろいろあったが、源は、もうすっかり相馬家の一員になっている。
『早いもんだ……』
ヒョイッと源が相馬のおかずを奪った。
「って、おい!!人のおかず盗るな!!」
「なにぼーーっとしてるんです」
「人がせっかく感慨にふけってたのに!このこの」
奪い合いが始まった。まったくもってみっともない。
「ええ〜い!!やめなさい!!」
母の一喝で収まった。まったくいつも通りの朝である。
 
「「いってきま〜す」」
二人そろって家を出た。時間ははっきりいって余裕である。
「クラスどうなりますかね」
「さあ、運だろ」
「何となくまた相馬と同じクラスのような気がします」
「なんで嫌そうに言う……」
「腐れ縁てほんとにあるんですねえ」
「おいコラ」
しばらく他愛のない話をして、不意に源が言った。 
「……来栖川さんと同じクラスになれるといいですね」
「……そうだな」
坂を登り、いつもの校舎が視界に入る。いや、咲き誇る桜が見慣れた校舎を美しく飾
っていた。ふと見ると、校門の脇に立つ女子生徒の姿。
「おはよう、来栖川さん」
「おはようございます」
ゆっくりと芹香が顔を向けて、
「………」
…おはようございます…
どうやら相馬たちが来るのを待ってたらしい。
「クラス替えの紙、見たか?」
ふるふる。とても一人で見る勇気が無かった。
「そうですか。じゃあ、ぼくが三人分貰ってきますね」
源がそういって駆け出した。
「さて、俺たちも行くか」
「……」
相馬と芹香が校舎に向かって歩き出す。
 
さて、これからどうなるかそれは次回で。

               続きます
 どうもお久しぶりです。しばらくスランプで『鍵』さん
 のホームページでリハビリを兼ねて書いてました。ああ、
 怒らないで。  
 
 初めての方のために人物紹介
 相馬純
 とりあえず主役。右腕を失っているものの『隻腕剣士』の異名で
 その名を全国に轟かす。ちなみに身長は芹香より低い。性格は真
 面目。兄貴肌な人。ちょっとタヌキみたいな愛嬌のある顔である

 源翔
 訳あって相馬家の居候になっている。相馬とは幼馴染で剣道部の
 副主将。相馬から『ゲン』と呼ばれている。ものすごい優男でノ
 ッポ。性格は掴み所がない妙な性格。甘い物好き。   

 とりあえずオリキャラはこの二人だけです。あとはおなじみな人
 たちだけです。それでは次回で。