お茶の間ハトハト劇場EX 「雅史の受難!これがあたしの生きる道」第5話 投稿者:小林 道友
これまでのあらすじ。
とりあえず雅史は身分を偽り、元に戻る方法が見付かるまで生活することになった。
なんの問題もなく事が進むかに思えたが。事も有ろうに矢島のアホが雅史、いや
真奈美に惚れたと言い出したせいで、事態はより混迷を極める事となった・・・・・・。
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お茶の間ハトハト劇場EX「雅史の受難!?コレがあたしの生きる道」第5話
(SEとともに空中にマルチの手が現れて、手のひらの間にタイトル)
「飛べ、禁断世界」
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その日の夕方。
何をするまでもなく居間でゲームをして居た俺の所に、唐突に電話が掛かってきた。
まあ、電話ってのは多くが唐突に掛かってくるモノだけど。
「もしもし、浩之ちゃん?」
あかりだった。
「おう、どうした?」
まあ、また晩飯作りに行くよ、とか言ってくるのだろうけどさ。
だが、あかりの言葉は意表を突いていた。
「あのね、たまにお風呂屋さん行かない?」
「・・・なんで銭湯なんだよ?」
うちの風呂だと一緒に入るのはきついけどさ。
「この前月の湯が改装したでしょ?割引券をお母さんが持っていて『たまには浩之ちゃんと
神田川ごっこってのもいいでしょ?』とか言ってね・・・・・・悪くないかな、って思ったんだけど」
『神田川ごっこ』って・・・・・・ひかりおばさんも若作りに見えて意外に歳くってるのかな〜。
などとおばさんの前で正面切って言うとなぶり殺しにされるので黙っておこう。
まあ、それは良いけど。たまに銭湯ってのも良いかな?
「ああ、OK。何時頃が良い?」
「あと・・・少ししたら。他のお客が来てないときが良いよね」
そうあかりが言ったとき、電話口に奇妙な音が聞こえてきた。
「あ、キャッチホンだ。ごめん」
ぷちっ、と切れた音の後に待機を伝える電子音楽が鳴り出す。このメロディーは「White Album」か・・・・・・
また季節はずれな、結構耳障りな音なのはなぜなのだろうか・・・・・・。
2,3分も経たないですぐに俺の耳にあかりの声が戻ってきた。
「浩之ちゃん・・・どうしよ。千恵美さんから電話が来て、雅史ちゃんの家のお風呂が
壊れて、銭湯に行かせたいから女湯の入り方を教えてやってくれ。だって」
「そ、そんなアホな話があるか?」
なぜ、なぜなんだよ千恵美さん!なぜ俺達が雅史を風呂に連れて行かなきゃ行けないんだ!
教えてよ、教えて・・・・・・
「浩之ちゃん?」
あかりの心配そうな声が聞こえる。ヤバイ、もう少しでひっじょーにサブい独り言をあかりに聴かれるところだった。いくら相手が氷雪ギャグ系ハズしまくり人間(エンジェランではナイ)あかりとは言え、恥ずかしいマネなのは確かだ。
「・・・・・・致し方があるまい」
俺はぼそっ、と耐えるように口を開いた。雅史一人で行かせたらどーゆーことになるか想像が付かん。
女になった雅史の行動ははっきり言って予測できるモノではなかった。
が、同時に俺は雅史がうらやましく思えた。
なぜか?
そりゃぁ、男なら女湯ってのを覗くのは男の浪漫で夢ってモンですよお客さん。
「良いの?」
「しょーが無いだろ。今の雅史はナニをするか解らないんだから」
「う、うん・・・・・・でもやっぱりヤダよぉ」
あかりの情けない声が聞こえた。俺だってヤなんだけど、未だ雅史を元に戻す方法が
見付からない以上仕方がないなぁ。
「雅史が元に戻るのを待つしかないだろ、ソレまでの辛抱だ」
「・・・・・・はぁ〜」
電話口の向こうであかりが大袈裟に溜息をついた後、暫くしてぶつっと言う音を残して
電話が切れた。
「悪いあかり。今度埋め合わせするから」
内心俺は手を合わせると、とりあえず風呂装備を取りに行くことにした。

一時間後

私と浩之ちゃん、そして雅史ちゃんは改装が終わったばかりの銭湯「月の湯」の前に来ていた。外見はちょっとしたホテルのようにきれいになっていて良い感じのお風呂だった。
「1時間ほど、って所だな。4時頃にロビーでどうだ?」
「うん」
私には特にイヤなモノはない。素直にOKと言った。嫌なものと言ったら、一緒に入るのが身体が
女の子になっているとは言えど雅史ちゃんだと言うことだった。
ロビーから男湯と女湯が分かれている、女湯の脱衣所に入った私は、とりあえず服を脱ぎ始めた。
雅史ちゃんの方は出来るだけ見ないようにする。なぜって、今の雅史ちゃんの馬鹿でかいおっぱい
見ていたらそれだけで気分が悪くなってくるから。多分保科さんや宮内さん以上は有りそうな
感じが・・・・・・私だって少々は大きくなったけど、多分豊胸手術でもしなきゃこんな大きさには
成らないだろうなぁ・・・・・・。
着ていたポロシャツとショートパンツを脱ぎ、さっさとブラジャーを外す。まあ、一応
この話での季節は、初夏なのです。月からモビルスーツに乗ってムーンレイスが攻めて
きそうな初夏なのでこういうカッコをして居るのです。ショーツを脱ごうとしていたら
なぜか雅史ちゃんが何かに耐えるような表情で背中に手をまわして居た。
「どうしたの?」
「あ、あかりちゃん。ブラが取れなくて・・・・・・」
雅史ちゃん、どうやら上手くブラジャーが外せないで居るらしい。
「・・・・・・雅史ちゃん。このブラジャー。フロントホックだよ」
こんな大きい胸でフロントホックのブラジャーってのも凄い気がするけど・・・・・・。
そう言われて雅史ちゃんは前に手をやり、ぱちんとホックを外す。とうぜん大きな胸が
揺れるようにして姿を現した。
「・・・・・・」
今なぜか、「バフルンッ」と言う大質量をもった柔らかい物体が揺れる音が聞こえたような
気がしたんですけど・・・・・・。
「・・・・・・雅史ちゃん、一体何cmあるの、その胸?」
「・・・・・・計ってみたら、95cmのGだって」
びしっ・・・・・・。
95cm・・・・・・Gカップ・・・・・・やっぱムカツク。揺れ方がどこかの格闘ゲームみたいに変なんだもん。
多分保科さんや宮内さんが見ても卒倒する事必死だろうなぁ・・・・・・。
そりゃぁ、私だってアンダーは細い方だからサイズの割には結構有る方だけど、こんなに大きいのを
見せつけられるとカチンと来るモノがあるなぁ。
「どうしたの?」
雅史ちゃんが怪訝な表情をするのを無視して、私はさっさとショーツを脱いで脱衣かごの
奥にねじ込み、タオルで前を隠すとお風呂道具を手に取る。
「さ、行こう」
「う、うん」
ちなみに雅史ちゃんの股間は・・・・・・なぜかつるつるだった。下の毛が生えてないのはなぜだったんだろう・・・・・・。
まだ早い時間のせいか、広い女湯のなかにほかの人の姿はなかった。浴場自体はちょっとしたホテルの浴場のように
見えて、なかなか素敵な所だ。
これで一緒に入ってるのが雅史ちゃんじゃなきゃなあ・・・・・・。
自分でも情けない気分になってはぁ、と溜息が出る。一番悩むべきハズの雅史ちゃん本人が至って脳天気なあたりも余計に頭に来る。
さて、お風呂屋さんでは一応江戸っ子式に言うと先に身体を洗わなければ行けないらしい。私はお母さんから教えてもらったとおりに
洗い場に湯桶を置いてシャワーで全身を洗い流すと、スポンジに石鹸を染み込ませて身体を擦り始めた。見ると雅史ちゃんも器用に
身体を洗い始めている。
「・・・・・・私が教えるまでもなかったな・・・・・・」
いやホント、器用に身体を洗っているんだもん。なんか拍子抜け。
「あかりちゃん?」
「!?」
雅史ちゃんの視線がこっちを向く、な、なんか表情がヤバイっ。
「怒っているの?」
「な、何をよ」
そう言いながら雅史ちゃん、私の二の腕に泡だらけのおっきなおっぱいをスリ寄せてくる。
張りのある柔らかい感触に戦慄がぞぞっ、と腰から脳天まで駆け抜けた。
気が付くと雅史ちゃん、私の二の腕をしっかりと胸の谷間で挟んでいる。
「ち、ちょ、ちょっと雅史ちゃん・・・・・・」
ちょうど浩之ちゃんが隠し持っていたエッチな本にあった「パイズリ」のような光景だ。
うろたえる私を前に、雅史ちゃんはそのままくるりと身体を回して背中にピッタリと胸を
押しつける。「ぷにゅ」という感触と、その中で妙に硬い乳首の感触が背中に伝わる。
「気持ちいいでしょ?」
「ど、どこが気持ちいいって言うのよ!あたしは一応女で、レズっけは無いわよ!」
あ、でもなんかやあらかくて、あったかい・・・・・・。
いいなぁ・・・・・・浩之ちゃん、私にこういうコトして欲しくて来栖川先輩にガウクルアやランチャカイ
の入手を頼んでいたのね・・・・・・。私もやっぱり胸おっきくなりたいなぁ・・・・・・。
「ひっ!」
「そんなこと言っても、あかりちゃんのここ、濡れているよ」
「そ、ソレは・・・・・・お風呂のお湯だってば・・・・・・」
雅史ちゃん、いつの間にか私の股間に手を伸ばしていた。そ、そんな・・・・・・身も心も
浩之ちゃんに捧げたつもりなのに・・・・・・触らないで・・・・・・。
あ、でもなんかとっても気持ちいい。このまま禁断の世界の蜜を味わうってのも良いかも。
いや、何を言ってるのよ自分。浩之ちゃん以外の人にそこは触って欲しくないわよっ!
あ、でもなんか・・・・・・き・も・ち・い・い。
びくん、と身体が反応してしまう。お母さん、あかりは向こうの世界に行きます。先立つ不幸を
お許し下さい。浩之ちゃん、貞操守れなくてごめんなさい。
この際百合でも薔薇でもやさいでもくだものでも何でも来い!と覚悟を完了したその時だった。
がきいんっ
「はぶるべしぃっ!」
何かが殴られる音と奇怪な悲鳴が聞こえると同時に、ソレまで背中にあった感触が消え去った。
「せ、来栖川先輩・・・・・・こ、琴音ちゃん?」
そこにはいつものように無表情ながら明確に激怒の感情をたぎらせている来栖川先輩と、全身から闘気をオーラのごとく立ち上らせている琴音ちゃんが居た。
なぜか2人とも上下の作業着に白いゴム長靴、掃除のおばちゃんの様な格好だ。
「神岸さん、大丈夫でしたか?」
「うん、なんとか・・・・・・」
「・・・・・・」
「あ、いや先輩。大丈夫です」
ちょっとだけ感じちゃったけど。
そしてドンドン!と言う激しい音がした後、男湯とを隔てるドアがはじけるように開いて
人影が激しく転がり込んだ。
「ひ・・・浩之ちゃん・・・・・・」
ああ、地獄に仏とはこのことよねぇ・・・・・・。でもちょっと遅かったよぉ・・・・・・。
「あ、あかり・・・・・・何が起こったんだ?」
浩之ちゃん、訳が分からないと言った表情だ。
そりゃあ、まあ雅史ちゃんが裸で気絶していて来栖川先輩と琴音ちゃんが掃除のおばさんルックで
にらみつけていると言う光景は、有る意味きわめてシュールだと思う。
「えっと・・・・・・その・・・・・・」
「なんか静かになったと思ったらいきなり怪しい気配がしたからよ
飛んできたらなんだコレは?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「え?『神岸さんがあっちの世界に行くところでした』?あっちって?」
浩之ちゃん、あっけに取られて雅史ちゃんの方を見る。相変わらず目を回して倒れている。
と、琴音ちゃんが目を回している雅史ちゃんの手をひっつかんだ。
「琴音ちゃん?」
浩之ちゃん、怪訝な顔で琴音ちゃんを見る。
「あ、藤田さん。私、佐藤さんにちょっと言いたいことがあるので」
あくまで口調は穏やかだけど、言葉尻に異様な殺気が走っていた。
浩之ちゃん風に言うとこう言うときの琴音ちゃんを評して
「ざらついたプレッシャー」なんだそうだけど。ニュータイプ
じゃないんだから・・・・・・。あ、∀はニュータイプって居ないんだっけ。
そう言うと琴音ちゃんは雅史ちゃんを脱衣所の方へ引きずっていった。
「・・・・・・あっちって、まさか・・・・・・」
と、先輩から話を聞いていた浩之ちゃんがやっとの事で口を開いた。
「その・・・・・・女の子同志で・・・・・とか、そう言うこと?」
こくり、と先輩が頷く。あの・・・・・・そんなに無機質に頷かないでくれませんか?
コレでも浩之ちゃんに私がそう言うことをされたって事を聞かれるってだけで
恥ずかしい話なんですから。
「・・・・・・・・・・・・」
と、その時だった。
浩之ちゃんが腰に巻いていたタオルが、どういったわけかはらりと落ちた。
多分、ナニがナニしてナニしてしまったから不可抗力的に成ってしまったのかも。
「!」
「いっ!」
私が言おうと声を上げたが、時既に遅しだった。
「・・・・・・・・・」
浩之ちゃんの股間の完全起動状態のおてぃむてぃむ((c)elf)が、ど真ん中直球ストレート
に芹香先輩の視界に入っていたのだ。
一瞬、先輩の顔が青ざめるのが解った。
「先っ・・・・・・」
そう浩之ちゃんが声を上げた瞬間、先輩はゆっくりと
そばの湯船の中に身を踊らせていた・・・・・・。
ごめんなさい、先輩。私がしっかりして無いが為に浩之ちゃんの
おぞましいモノを魅せてしまいました。
 どぼぉん、と先輩の身体が湯船に落ちる音を聞きながら、私は良心の呵責を激しく覚えるのでした、まる。
To Be Continued

あとがき
綾香:あのさあ、道友?
道友:なんじゃい?
綾香:なに、今回の話?前回の予告編と全然違うじゃない!
道友:まーまー、こっちの方が面白かったから。ただそれだけ。
綾香:アホかあんたは!今時あか○りさ○るだってここまでやらないわよ!つーかこの話
R指定にでもするつもり?
道友:うーむ、致し方がないかもなぁ。つーか元ネタ通りに行くともっとエロエロに
していく必要が有るからなぁ。
綾香:あんたねぇ・・・・・・。
マルチ:あう〜、み、ぢ、ど、も、ざぁん・・・・・・・・
道友:?
マルチ:おもいですぅ・・・・・・
道友:(絶句)・・・・・・
綾香:あんた、一体どんだけでかくしたのよ・・・・・・
マルチ:1500ccほどですぅ・・・・・・
道友:救われないなぁ・・・・・・。


では。 

http://www.iris.dti.ne.jp/~mititmok/