未完・或る終局の形 投稿者: 仮面慎太郎
カポーン・・・
ジャボジャボジャボ・・・
ザザザーーー・・・
「・・・ふぅ」
湯船に肩まで浸かって、疲れから来たのか、それとも安堵の為かどちらとも取れる
溜め息をはいた。
「結局俺は、寂しさを紛らわせる為の人形か・・・」
水をすくって二度顔を洗う。熱めの湯が気持ち良い。
「・・・・・・まぁ、いいか・・・」
天井を見上げる。・・・高い。水滴が少し右に落ちて来た。
水面を見て、また、上を見る。今度は目を瞑って。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
姉妹達は喜んで俺を迎えてくれたが、ああいつまでも・・・
「親父の影を追われたらたまらないな・・・」
つい声に出してしまい首を振って自嘲する。
ふっ、何を言っている。俺は何の為に来たんだ。彼女達を慰める為にだろう。
こんな事で済むのならお安い御用さ。だが、あの男と重ねられるのは
勘弁してほしいな・・・
・・・・・・・・・
辛いな・・・ここに居るのは俺なのに、俺を見てもらえないというのは・・・
分かっていても、良い気分じゃあないな。
だが・・・彼女達はもっと辛いだろう。だから、男の俺がしっかり我慢しなくちゃな・・・
・・・早く帰りたい・・・このままの生活じゃあ、俺は笑う事さえ忘れてしまう・・・
しかし・・・
「ふふっ」
苦笑
「まさかこの歳で叔父さんと呼ばれるとはな・・・」
今日の夕食の時だ・・・昨日と同じ食器で昨日と同じ位置で食べた時・・・
「叔父さん、おいしい?」
初音ちゃんの一言だったな。その後ばつの悪そうに謝ってたっけ。
俺は手を振って気にしてないって言ったけど・・・ふふっ・・・自分でも解かるぐらい、
笑顔が引きつってたよな・・・あの時。その後も千鶴さんが、親父は鍋が好きだったって、
笑いながら言っていたな。鍋が嫌いな人はいないでしょう?って笑って返したけど
梓は千鶴さんをたしなめてたな・・・ 
「しかし、あの鍋はうまかったな・・・あの鍋を食えただけでも良しとするか」
鍋には山菜がいっぱい入っていたな。白菜にエノキ、椎茸の様な奴に、
なめ茸、糸コンニャクにごぼう。なんだかよく解からないキノコに、これも、
よく解からない人参の様な物・・・どれも良い味だった。
材料は千鶴さんが経営する旅館から千鶴さん自身が仕入れてきたそうだ。
肉もうまかったし・・・
たかが鍋をあそこまでうまくできるとは・・・さすが梓だ。
「・・・よし、出るか」
風呂から上がるとまず居間へ行った。そこには梓と千鶴さんがいた。
「じゃあ、俺もう寝ますから・・・」
「あっ、はい。おやすみなさい」
「もう寝るのか。早いな」
「慣れない所だから疲れているのよ」
「それじゃあ」
彼女達の顔を見るのがなぜか辛い。自分の部屋に戻ると、すぐに布団の中に潜って目を閉じた・・・
歯に白菜が引っかかっている。
さっきから気になっていたのだが・・・
なぜか取れない・・・口の中に指を入れて取ってみる。
あっさり取れた。きっと、さっきの鍋の物だ。ティッシュに包んでゴミ箱に捨てる
・・・・・・
そう言えば楓ちゃんとは一度しか言葉を交わしてないな・・・
・・・避けられてるな・・・俺。
・・・そんなもん・・・かな・・・
・・・   ・・・   ・・・
・・・・・・
・・・
・・・
・・・
チチッ  ピーピー   チッチチチツ
   ドードボッボボー    ドードボッボボー
ピピピピピ・・・・    ピーチー
「う・・・ううぅん・・・ん?」
・・・
光が眩しい。
・

・
・
・
・
朝起きると俺はクマになっていた。
                        完

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やぁっちまったー!!!
だってだってー久しぶりに覗いたら、MIOさん復活してるしー
なんか自分どっかの店員してるしー
ねっ!(何が<ねっ!>だ)
くま様ー苦情は無いっすよ。(これだけすれば当たり前だ)ぜんぜんOKっす。
あと・・・くまクマ茸の苗床をお譲りします。大事に使って下さいね。
それで今回の事は忘れてやってください。すんません。(本当に申し訳ない)
さてと・・・つぎは「少年まさし」か!?

(某帝国華激風) タラッタラッタラタラタッタ!
            タータータータータッター
            タンッ!タンッ!タンッ!
              「愛は不滅だよ」
         タータッタタータッタタタタタター 
           「僕は君だけを見ていよう」
       ラーララッララーララッララララララー
             「君だけを感じよう」
         ラッラッラッ!ラララララーラ
              「君だけの為に」
         ラッラッラッ!ラララララーラ
次回!リーフ大戦2   第568話   「4人目の薔薇組!」
              太正櫻に浪漫の嵐
            浩之・・・君を助けに来た 
                  (仮)     
         (長いよ、しかも薔薇組って・・・)