リーフ童話・赤ずきん(痕編) 投稿者: 仮面慎太郎
                赤ずきんちゃん

むかーし、むかし。ある所に黒髪ショートの口数の少ない女の子が住んでいました。
その女の子はいつも赤いずきんをかぶっているせいで、皆から「赤ずきんちゃん」と
呼ばれていました。彼女は姉と二人暮らし。森の外れに住んでいました。
ある日の事です。赤ずきんちゃんは梓姉さんに、呼ばれました。
「ねぇ、楓。ちょっといい?」
「なぁに、梓姉さん」
「このお菓子とトランプを丘の向こうの寝込んでいる初音お婆さんに渡して来て」
「・・・(コクン)」
「寄り道しちゃあいけないよ。あそこには性悪の狼が出るからね」
素直な赤ずきんちゃんは、梓姉さんの言う事を素直に聞きました。

フンッ、フンッ、フン。フフフフフフララララー、フフフンッ、フンッ、フンッ・・・

おや?赤ずきんちゃんは道端に綺麗なお花畑を見つけました。
「まぁ、綺麗なお花畑」
赤ずきんちゃんは梓姉さんの言った事を忘れて、夢中でお花を摘みました。
「こんなに奇麗なお花なら、きっと初音お婆さんもすぐ良くなるわ」
赤ずきんちゃんは、かごいっぱいにお花を摘んで道の方に向かいました。すると・・・
「あ痛たたたたた。おーいだれかー」
と、道の向こうで助けを呼ぶ声がします。赤ずきんちゃんは急いで行ってみました。
そこには、一匹の狼が・・・
「あぁ、赤ずきんちゃんか・・・」
「どうしたの?狼さん」
「んっ?あ、いやね。さっきまで狩人に追われていたんだよ」
見ると、狼の胸に何か凄い爪痕の様な物が付いていました。
「まぁ、ひどい怪我」
「そうだろう・・・」
「それでは先を急ぎますから・・・」
そう言うと赤ずきんちゃんは、狼から離れて行きました
「お、おい。ちょっと・・・」
「何か?」
「いや、その・・・これから赤ずきんちゃんはどうするの」
「丘の向こうの初音お婆さんのお見舞いに・・・」
ニヤ・・・「そうかい、そうかい。気を付けてね」
「・・・はい」
狼は赤ずきんちゃんが見えなくなるまで座っていると不意に立ち上がり、
急いで動物達しか知らない獣道を走って行きました。
・
・
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「おばあさーん、こんにちはー」
大きな声を出したので、少し恥ずかしくなりながら、赤ずきんちゃんは部屋の中に入って行きました。
「赤ずきんや、よく来たね」
「はい、これ。初音お婆さんが大好きなお菓子とトランプだよ」
「おー、おー。ありがとう。ありがとう」
赤ずきんちゃんは少し不思議に思いました。お婆さんはお布団をいっぱいに
かぶっていたからです。
「お婆さん、お布団そんなにかぶって暑くないの」
「いーや、大丈夫だよ」
「お婆さん、なんでそんなに手が大きいの」
ビクッ!お菓子を受け取る為に差し出した手をお婆さんはすぐに引っ込めました。
「そ、それはね、お前をなでなでしてやる為だよ」
「おばあさん、なんでそんなに耳が大きいの」
「そ、それはね、この耳がファンネルだからだよ」
「・・・・・・」
「あっ、いや、お前の声を良く聞くためさ」
「お婆さん・・・」
(きたきた)「なんだい、赤ずきん」
「どうして人は同じ過ちを繰り返すの?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・それはね、赤ずきん。人はほんの少しだけ他人の痛みを判ろうとしないからだよ」
「お婆さん、どうして、そんなにお口が大きいの?」
「それはね・・・お前を食べる為だよ!!」
ベッドから跳ね起きたのは何と、狼だったのです。
「そんな・・・お婆さんは・・・」
「隣の部屋で寝ているよ・・・お前を食った後のデザートだ」
「・・・・・・」
「恐いか、赤ずきんちゃん」
「うん・・・でも私・・・」
「?」
「いいよ・・・耕一さんになら・・・」
「・・・楓ちゃん・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「耕一さん・・・」
赤ずきんちゃんは狼の胸の中に顔を沈めました。
「楓ちゃん・・・」
「耕一さんの・・・為だったら・・・私・・・」
震えている。よほど恐いのだろう。しかし、それでも赤ずきんちゃんは・・・
狼は赤ずきんちゃんの首筋をツツツ・・・と舐めた。
「ん・・・あぅぅ・・・」
「楓ちゃん」
「ハァ・・・ハァ・・・」
しかし・・・
「何か寒いね・・・ ・・・ ・・・さむい?」
バキィィィィィィィィィィ!!!!!
凄い音を立てて、部屋のドアが壊れた。
そして、ドアの残骸の上に立っていたのは・・・
「お兄ちゃん・・・・・・」
「こ・う・い・ち・さーーん・・・」
「げっ!ふ、二人共、どうして・・・」
「私が助けたんですよ。耕一さん・・・お婆さんに狼が出たと伝えに来たら・・・」
「いや、これは・・・」
「隣の部屋に、あんな縛り方で・・・」
「お兄ちゃん、少ししたら、すぐ迎えに来るって・・・私、待ってたのに」
「いやっ、あれは・・・」
「耕一さん・・・さっきの痕も癒えないうちに・・・」
(さっきって、道に倒れていた時のこと・・・?)
「私の作った森の山菜丼あんなにおいしいって食べてくれたのに・・・どうして倒れたりするんです」
「・・・それは違うと思う・・・」
「楓は黙っていなさい!」
ビクッ
ギュっと、狼の毛皮を掴む赤ずきんちゃん。
「ふ、不可抗力・・・」
「・・・そうですか、耕一さん・・・今回は雅史くんがでないからこれ書いてるホモ好きは機嫌が
 悪いですよ・・・」
「そ、それって・・・」
聞かなきゃよかった、と後悔もしたが遅かった。
「あっ、こんな所に出刃包丁が・・・」
「嘘だあああぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ふふふふふ・・・耕一さぁーん」
「・・・お兄ちゃん・・・」
「うっ!うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・」
丘の向こうの小さな家には、いつまでも悲鳴が絶えませんでした。
       めでたしめでたし
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「ふふふ、今ごろ楓の奴、初音婆さんの神経衰弱に付き合わされてるな・・・お婆さん好きだからなぁ」

   チャンチャン


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少年まさしいつやるんだよ・・・
今回はおとなしくしすぎたなぁGネタあそこしかでてないし・・・
時間がないので感想は無い予定でしたが・・・
追記・・・
Vlad様(つづり違ってたらごめんなさい)
     雅史が、かっこいいよー。 
     以上(笑)
あ、やばっ、時間が・・・
それでは・・・
    これが勝利の雅史だ(仮)
(自分なりの別れの挨拶考え中・・・これはだめだな・・・)