或る愛の形・・・ 投稿者: 仮面慎太郎
第一話  「好きって事さ・・・」

「よう、雅史」
二時間目の休み時間にサッカー部の慎ちゃん(チョイ役)が、雅史に話し掛けた。
「早く行かないと遅刻しちまうゼ。次は、あのこうるさい樋口先生だゼ」
雅史と呼ばれた男子生徒はまだ椅子に座ったまま、
「うん、でも先に行ってていいよ。僕もすぐ行くから」
と、返事を返した。
「オゥ、早く来いよ。もぅ皆行っちまったゼ」
数える程度しか人のいない教室を見渡して慎ちゃんは言った。
「うん、ごめんね」
「いいってことよ」
そう言うと足早に教室から出て行く慎ちゃんを見ながら雅史は、
安堵の表情を浮かべていた。最後の女生徒のグループが出て行くと、
教室は二人だけになった・・・雅史と・・・彼。
彼は椅子から立ち上がり雅史の方へと歩いて来た。
彼は雅史の後ろに立つと、不機嫌そうな声でこう言った。
「ずいぶん慎太郎の奴と仲良いじゃねぇか」
期待していた事と違う事を言われて雅史は狼狽した。
「ちっ、違うよ、浩之。ただの部活の・・・あっ?」
浩之と呼ばれた男は後ろから雅史を抱きしめ、耳元に軽いキスをした。
「もう俺の見ている前で他の男と話すな」
「でも・・・」
「・・・・・・・・・わかってるけど、お前を汚されている様で嫌だ」
「浩之・・・」
唇を頬の横まで持って行き・・・
「俺の方が雅史を何倍も知ってるし、何十倍も好きだ」
「ひろゆン!・・・んぁ・・・ンン・・・ふぅ」
雅史の唇から銀色の線が一本、浩之の同じ所と繋がっていた。
「雅史・・・」
浩之は呟きながら、雅史のガクランのボタンをハズしていった。
「だめだよ・・・こんな所で・・・」
「じゃあなんで俺をまってたんだ?」
「・・・それは・・・」
「せっかく、二年になって一緒の教室になったんだ・・・」
雅史のガクランを脱がすと次はカッターシャツに手をかけた。
第四ボタンまでハズすと浩之はTシャツの中に手を入れた。
「ふふふ・・・もうこんなに勃ってるじゃないか」
「だめ!あっ!いっ、あうっ!?」
「ほらほら・・・ん・・・?」
雅史の乳首を揉みしだいていた浩之は、左手を下の方へと持って行った・・・
「ここもこんなになってる」
チャックを開ける音が教室中に響き渡った。


テクテクテクテク・・・
おや?ヒロ達の教室を覗いているのは・・・あかりじゃないさ。
「おおーい、あかりぃー」
あかりはこっちを振り向くと、
「しぃー、志保静かに」
と、手招きしながら言った。
「どーしたの、何見てるの?」
志保はそう言うと、あかりの少し上から教室を覗き込んだ。
                                おわり。

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・・・・・・・・・・・・・・・少年まさし書くと言いつつ、こんな物書いてしまった。
なにしてるんだろう・・・俺・・・。
ちなみに作中の樋口は<ひぐち>と読みます。某ssホモ作家(笑)の、
本名です。でも彼はホモではありません。ホモ好きなだけです。(笑)
では、また会いましょう。(えっ、もうこんな形ではいやだって?)
          
        君は刻の雅史を見る(仮)