光無き世界 投稿者: くま
 僕はただ、認めてほしかった。
 許してほしかった。

 僕がそこにいることを。


 ・・・人を、愛することを。


 僕はまだ闇の中にいる。
 自分の作り出した闇の中に。
 罪の意識から逃れるためだけに。
 彼・・・長瀬祐介にはわからない。
 これが、僕が望んだことだと。
 ”向こう側”で何が起きているのか、僕は知らない。
 でもきっと彼は、心を痛めているだろう。
 こんな僕のために。

 あのとき本当は、手をさしのべたかったんだろう?
 でも僕は、それを拒んだ。
 君のそばに僕の悪意を集めた。
 君の意志をねじ曲げるほどの悪意を。

 そして僕は、ここにいる。
 永遠の闇の中に。
 光無き世界。
 僕に相応しい場所だ。

 もう、誰も傷付けたくないんだ。

****************************************

くま「ども。雫シリアスって非常にやりにくいんですが」
川崎「暗くなったあと明るくならないのはよくないよなぁ」
くま「瑠璃子の話できちんと終わらせることが出来ればいいんですが」
川崎「『連作・咎(とが)』です、これ」
くま「それでは、また」

タイトル:光無き世界
コメント:救われることを拒んだ。罰を受けるために。
ジャンル:シリアス/雫/拓也