一房の 投稿者: くま
 鏡。
 鏡を見ている。

 その日、食卓についた俺を待っていたのは、見たこともない光景だった。
 初音ちゃん・・・は、いつもと変わらない。
 問題は、他の三人だ。
「あの・・・その髪型は、一体?」
 そう。みんなの頭の上で、初音ちゃんと同様に髪が一房はねていた。
「耕一、知らなかったのか? 初期設定ではこうだったんだぜ(本当です)」
「そうそう、あのころは梓ももっと男らしかったのに・・・」
「それはどういう意味だ、千鶴姉」
「そのはねた髪って、意味あるのかな・・・」
「鬼の血をひいてる目印じゃないかしら」
「も、もしかして・・・」

 そうして今、鏡を覗き込んでいる。
「やっぱりある・・・」
 どうしよう。
 切るか。
 俺はハサミをはねた髪に当てた。
「だめだよ、お兄ちゃん」
 後ろで初音ちゃんの声がした。
「切っちゃうと、方向感覚とかおかしくなるから」
 ・・・やっぱりアンテナか。
 俺は諦めて居間に戻った。

 のんびりと飯を食っていると後ろのふすまが開いた。
「柏木耕一いいいぃぃぃぃぃっ!!」
 何をしに来たかは知らないが、柳川のようだ。
 「ようだ」というのはつまり・・・怖くて振り返れないんだ。
 奴にもあるのか? アレが。
 空気が凍り付く。
 ゆっくりと、振り返ろうとして・・・。

 ・・・影でわかった。

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くま「ども。設定資料集を知り合いに見せてもらったんですけど、驚きました」
川崎「没になった設定の中にいろいろと気になるものもあったが何より・・・」
くま「柳川がかっこよかった(これは没になってないと思うが)」
川崎「なぜそこに行き着くのかねぇ」
くま「それでは、また」

タイトル:一房の
コメント:誰が決めたのか。それが間違っていると。
ジャンル:ギャグ/痕/柏木家