いつもと違うのは、周りだから 投稿者: くま
 その日私は、いつものようにいつもの格好で町を歩いていました。

「お姉ちゃん、お姉ちゃん」
 小学生くらいの男の子が私の服を引っ張っています。
 私はどうしたの、と言いました。
「ねえ、一緒に来てくれない?」
 どうして?
「僕・・・あんまり友達いないんだ、だから・・・」
 その子の頭をなでてあげました。
 大丈夫、きっとあなたのことをわかってくれる人がいるから。
「うん、ありがとう!」
 その子は手を振って駆けていきました。
 ・・・でも、どうしてカボチャのかぶりものをしていたのでしょうか。

「お嬢ちゃん、はいこれ」
 一人のご婦人が小さな袋を私に差し出しました。
 私がこれはなんですか? と尋ねると、
「あら、お菓子よ。だって今日は・・・」
「あれ? 先輩?」
 藤田さん・・・。
「その格好・・・。やっぱりあれ、今日はハロウィンだから?」

 ・・・これは普段着です。

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くま「ども。すいません、ハロウィン過ぎてる上にあんまり面白くないようで・・・」
川崎「もう少し引っ張らないとだめだろう」
くま「それでは、また」

タイトル:いつもと違うのは、周りだから
コメント:いつもと同じ、でも少しだけ違う街の風景。
ジャンル:ほのぼの/TH/芹香