炎を見ている。 あの日、貴之を助けるために吉川を殺して以来何度も見たのと同じ、しかし違う炎。 尽きかけているのは・・・そう、俺の命。 柏木耕一。 貴様にも、見えているのか? この炎が。 今度はお前の番だ。 俺はもう・・・疲れた。 ・・・・・・。 炎が消えていく・・・。 いや、俺はまだ生きている。 まだ、炎が消えるはずはない。 何度も見たから分かる。 そう、何度も・・・。 ハハハ、・・・そうか。 消えたんじゃない。 見えないだけだ。 死ぬときくらいはせめて・・・人間、らしく・・・。 **************************************** くま「ども。『墓参り』とかの前の話になります」 川崎「別に関係なくてもいいけどな」 くま「それでは、また」 タイトル:炎 コメント:命の終わりを彩る炎が、目の前で揺れている。 ジャンル:シリアス/痕/柳川