箱入りセバス・偽典(セバスは生きていた編) 投稿者: くま
「ナマモノみたいなんで早めに食べた方がいいですよっ  それじゃあ!!」
「はい、どーもぉ」
 今日、先輩から宅急便で荷物が届いた・・・なんだろう?
「ん・・・手紙がついてる・・・えっとどれどれ」
『しばらく家を留守にするので、よかったら使ってもらいたいと思って送りました・・・。
結構便利なものなので喜んでくれると嬉しいです』
 便利なもの・・・?
『餌は普通のものでいいはずです・・・しつけはすましてあるので迷惑はかけないでしょ
う』
 ???
『それではよろしくお願いします、私のセバスチャンを・・・』
「・・・って、ちょっとおおおおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
 俺は急いで箱を開けた。
 中に入っていたのは、真空パックド・セバスだった。
「死んでねえだろうな、おいっ!!」
 真空パックのビニールを開けようとするが、これがやけに開けにくい。
 だから嫌いだぜ、真空パック。
「開いた!!」
「ぶはあああああぁぁぁぁぁぁっ!!空気くらい入れてくださいませ、お嬢様!!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「「え?」」

 とりあえずセバスから今回のことについて説明を受けた。
「なるほどね・・・」
「それではこれから一週間ほどよろしくお願いしますぞ」
「・・・ところでさあ」
「なんですかな?」
「真空中で二日間もどうやって生きてたんだ?」
 宅急便の伝票を見ると、二日前に発送されたらしい。
「気合い、ですな」
「気合い!?」
「このセバスチャン、こう見えても宇宙へ行ったこともあるのですぞ?」
「そりゃまたどうして?」
「何でも、愚息の作ったメイドロボとやらのための人工衛星が故障して、スペースシャト
ルを打ち上げるだけで予算が尽きて宇宙服がないからと・・・」
「な、生身で宇宙に出たのか!?」
「なかなか快適でしたぞ」

 に・・・人間じゃ、ねえっ!!

「ところで、衛星は直ったのか?」
「それが、余計壊してしまいましてな」

 ・・・役立たず。

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くま「ども。なんだかちょっとMIOさん風」
キルシュ「なんだか『箱入り』の意味が薄れてきている気がするのは気のせいですか?」
川崎「気のせいじゃないぞ・・・」
くま「それでは、また」

タイトル:箱入りセバス・偽典(セバスは生きていた編)
コメント:真空パックに入ったセバスを・・・じゃなくて、紫炎さんがパロディを書いて
     くれたのでお返し。
ジャンル:コメディ/TH/セバス