真・鬼伝説 第六章 遊星からの物体X 第三話 投稿者: くま
「それではこれより、『第一回宇宙一料理王決定戦』を行います!
!」
歓声が球場を揺らす。
どっから出て来やがったんだ、この観客どもは。
「青コーナー、ジョー・ヤブキ(仮名)!!」
名前がないと困るってんで、この間のエルクゥに付けた名前らしい。
どうでもいいけどな。
観客が盛り上がる。エルクゥを応援してどうすんだよ。
平和ボケしやがって。
「赤コーナー、柏木千鶴!!」
会場は水を打ったように静かになった。
・・・そうかもな。
最終兵器、だもんな。
「両選手が入場して参りました。本日は実況の私、キルシュ=ブリ
ーテと、」
「解説の川崎涼でお送りします」
「ちなみに場内アナウンスは柏木梓さんです」
「この勝負はお互いに相手の料理を食べて『うまい』と言わせたほ
うが勝ち・・・え?どうしたんですか耕一さん。ルール変更?あま
りのうまさに絶句させたほうが勝ち?なるほど、流石ですね」
「耕一さんは千鶴さんのお料理の『おいしさ』をよくご存じなんで
すねぇ」
「は、はははははははははははははは・・・・・」
俺は乾いた笑い声を出すしかなかった。
知らないって、怖い。
「あ、両者とも調理を始めましたよ」
「しかし千鶴さんのほうの食材、見たことない物ばかりだな・・・」
「ヤブキさんのほうはごく普通の野菜や魚介類みたいですけど・・
・」
宇宙人より非道い食材使ってるのか。
・・・どこで仕入れるんだ?一体。
「あ、来栖川芹香さんが千鶴さんになにやら話し掛けています」
「なんて話してるかわかる?」
「ええ。『この中に呪術に使える珍しい材料があるので少し譲って
いただけませんか』『ええ、いいですよ』」
「呪術?一体どんな物が・・・」
「マンドラゴラとかアンブロシアとか言ってますけど」
「なんだって!?」
「そんなに凄い物なんですか?」
「マンドラゴラは、人の形をした植物で、土から抜くときにマンド
ラゴラの悲鳴を聞くと死ぬと言われてるんだ。呪いや毒薬の原料だ
しね」
「よく段ボール一杯集めましたねぇ」
「アンブロシアは、不死薬ソーマ(神酒)の原料でもう絶滅したは
ず・・・。だいたいソーマの製法は難しくて少し間違えただけで強
力な毒になると言うし・・・」
「死なないといいですねぇ」
・・・・・・。
ま、いいか。俺が食うわけじゃなし。
「お互いに出来たようですね」
「すぐに試食の準備が行われます」
二人はテーブルにつき、目の前に相手の料理が並べられた。
料理名?
・・・どのカテゴリーにも当てはまらない料理に名前なんてない。
と言うか、料理か?あれ。
二人とも料理を口に運ぶ。

結果は、半分予想通りで、半分予想外だった。

倒れた。
二人とも。
             続く

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くま「ども。ここらで終わるはずだったんだけど、まだ続いちゃい
   ます」
川崎「テンション低いな」
くま「いいんでない」
キルシュ「感想(一部)に行きますよ」
くま「はいはい」

貸借天さん。
<LF98(1)>
 >メインキャラだけでも30人近くいるからなあ。
 ご苦労様。俺は「真・鬼伝説」の「一クラスできる人数」はあき
 らめてます。クラスには目立たない奴もいるサ。

紫炎さん。
<命(みこと)・・・第10章>
 あかでみにゃん・・・。
 ひらがなでいいのかわからんが。

AEさん。
<友在り、遠方より来たる。>
 一度、年表でも作ってみませんか?
 ずっと同じ世界の話というのもすごいですねぇ。
 HM−12の相手、例の編集者さんですか?
 なんか、懐かしい。
 
くま「それでは、また」

タイトル:真・鬼伝説 第六章 遊星からの物体X 第三話
コメント:敵もさるもの・・・か。
ジャンル:コメディ/ALL/川崎