「蜜柑」・・・そして「罪と罰」 投稿者: くま
はじめに。ねずみさん、許可取らずにこんなギャグ書いてすいませ
ん。でも、「どう展開しようとかまいません」とか書かれるとこう
いう行動に出ますから、気をつけて下さいね。
                     無法な投稿者

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「蜜柑」

俺は柏木賢治を演じなければならなかった。
だが、もう何年も会っていない親父のまねなどできるはずもない。
俺は悩んだ。
夕食後、蜜柑が出てきたとき俺は「助かった」と思った。
親父が蜜柑好きだったことを覚えているからだ。
蜜柑に手を伸ばし、一つを取る。
俺はへたのない方からむき始めようとした。
ピピ〜ッ!!
突然の笛の音。千鶴さんだった。
「蜜柑はへたの方からむいて下さい」
ああ、そういえばそれが親父の癖だったな。
何でも、こうすると筋が取りやすいとか。
どうだっていいじゃねぇか、そんなの。
一つを食べ終わり、周りを見回すと、みんなが俺の方を期待に満ち
た目で見ている。
「おじさまは食後に五つは召し上がりました」
げ。まじかよ。
俺、手が黄色くなるまで蜜柑食べたこと無いんだよな。
三つ目を食べたとき、限界が来た。
こ、これは拷問と同じ・・・いや、まさに拷問だ。
しかし、俺は根性を出して五つ全部を食べた。
「食後の運動に、傘の上で蜜柑を回して下さい」
本当にそんなことやってたのか?
信じられねぇ。隠し芸じゃねぇんだぞ。
とは言っても、楓ちゃんや初音ちゃんの期待に満ちた瞳を見ると、
信じずにはいられない。
やったよ、根性でさ。

そんなこんなで四十九日が過ぎ、俺は逃げるように隆山を後にした。

「やっぱり耕一さんは優しいわねぇ。全部うそなのに」

それでもまた、俺は隆山へ行くだろう。
そんな自分がちょっと好き。いや、かなり。

                         (蜜柑)
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くま「いいでしょ?これ。幸せそうで。笑顔が一番だよ・・・」
川崎「最近のダークブームの反動か?こいつらしいわ」
くま「次は、連動丼別バージョン」

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罪と罰・千鶴(その二)

私、死ぬの・・・?
みんなの忠告も聞かずに、料理をした。
その報いがこれなの?
私はまだ、罪を償ってはいないのに。
・・・馬鹿ね。
どんなことをしても、罪が消えるはずはないのに。
血塗られた自分の手から、目を逸らしていただけね。
月が・・・綺麗だわ・・・。

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くま「ついに、千鶴料理が本人にも効くことが判明」
川崎「味見しねぇのかよ」
くま「料理を出して、新聞の集金とかで席を外して、戻ってきたら
   みんな倒れてて、自分も食べたらこうなった、って感じ」
川崎「予想以上のパワーアップを遂げてたとか」
くま「今日はこの辺で」

タイトル:「蜜柑」・・・そして「罪と罰」
コメント:ねずみさんの「未完」の続きと連動ものの付け足し。
ジャンル:ギャグ/痕/耕一・千鶴