真・鬼伝説 第二章 キノコの山 第一話 投稿者: くま
俺、川崎涼は、大学が冬休みに入ったので町中をぶらぶらしていた
。
あのキノコアイス事件から早四ヶ月。これまで特に変わったことは
起きなかった。
あの後いろいろ試してみたのだが、俺の鬼は右腕しか発動できなか
った。まあ、制御不能で暴れ回るよりは遙かにましだが。
なぜか急に右腕が痺れだした。
実はあれ以来何度か痺れることがあったのだが、原因は分かってい
ない。
・・・もしかしたら。
鬼に関係することかも知れない。
例えば、鬼の気配を察知しているとか。
実際、ある方向を向くとしびれが強くなったりする。
この方向は・・・公園か。
この公園は、東京、埼玉、千葉の境にあり、日曜などは家族連れが
多く訪れる。ただ、今日はあまり人がいない。
こっちか・・・?
そいつは、中央広場にいた。
やっぱりそうか。
ん?ここは・・・。
あの時と、同じ場所・・・。
鬼が口を開いた。
「こんなところに鬼とは珍しいな。久しぶりに歯ごたえのある狩り
が楽しめそうだ」
「ふざけるなよ!!返り討ちにしてやるぜ!!」
奴は全身の鬼を解放し、低い姿勢で構える。俺の方は、痺れのおさ
まった右腕の力を解放して相手の動きを待つ。
右腕しか鬼を解放できない俺は、カウンターを狙った方が確実だ。
奴が突っ込んでくる。別に俺がボケた訳じゃないぞ。そんな下らな
いことを考えていたのに、カウンターは綺麗に決まった。
「ほへ?」
間抜けな声を出してしまった。奴に駆け寄ると、完全にダウンして
いた。
「おい、おい!」
顔をはたく。やばっ、腕が鬼のままだ。・・・結構平気そうだ。
「ううっ、き、気を付けろ・・・。奴が・・・たくさんの人間を、
鬼にしている・・・」
「なんだって!?」
気絶したようだ。鬼を増やしている?もしかして、あのキノコか?
とりあえず、耕一さんに連絡しなくちゃいけないな。

プルルルル・・・プルルルル・・・ガチャ。
「はい、柏木ですが」
「あ、耕一さん、川崎です」
「君か。あれから体は大丈夫かい?」
「ええ。それよりも、さっき一人の鬼に接触したんですが、妙なこ
とを口走っていたんです」
「なに!?それで、その鬼は?」
「今は、気絶しています。それでですね、そいつが言うには、鬼を
増やしてる奴がいるようなんです」
「とりあえず、鶴来屋に集まろう。頼りになる人間に心当たりがあ
るから、連絡して来てもらうようにしておくよ」
「わかりました。この鬼も向こうに連れて行きます」
「そうしてくれ。じゃあ、また後でな」
「はい」
プツッ・・・ツーーーーッ・・・ツーーーーッ・・・

俺は鶴来屋へと急いだ。

「大宴会場・・・ここだな」
鶴来屋に到着した俺は、フロントに言われてここに来た。
「おう、遅かったな」
耕一さんが出迎えてくれた。
「すいません。この鬼重くて」
「他のメンバーはみんなそろってる」
とりあえず、お互いに自己紹介をした。
(ちなみに、「雫」・「痕」・「To Heart」からLF97
出演者と、「WHITE ALBUM」から冬弥、ヒロイン6人、
英二さん、彰が来ている)
「じゃ、祐介、この鬼の精神に入り込んで、敵の情報を探ってくれ
」
「わかりました」
「コーイチさん、その間俺たちはどうする?」
「宴会」
「森川由綺ライブ」
「サイクリング」
「お料理を・・・」
「却下」
英二さん、弥生さん、はるか、千鶴さんはそれぞれ不服そうな顔を
している。
なんでやねん。
俺が暇そうにしていると、千鶴さんが話し掛けてきた。
「川崎さんて、右腕しか鬼を解放できないんですよね?」
「あ、はい」
「家の蔵でいい物を見つけたんですよ。何でも、鬼の作った武器だ
と言われていて・・・」
千鶴さんが古めかしい箱から取り出したそれはまさに金棒だった。
トゲトゲした痛そうな奴だ。
「そのまんまじゃないですか・・・」
「まあ、いいじゃないですか」
千鶴さんに手渡された金棒はすごい重さだった。
右腕はいいが、足が重さに耐えられない。
「あの、立ってられないんですけど」
「そうですか?」
千鶴さんは実に軽々と金棒を持ち上げる。
ああ、やっぱりこの人も人じゃないんだなぁ(なんのこっちゃ)。
しかも妙に似合ってるし、金棒。
耕一さんの吹っ飛ぶ姿が目に浮かぶようだ。
「お、祐介が戻ってきた。何かわかったか?」
「ええ。首謀者の名前は椎名武男。菌類の研究をしている学者です
」
「菌類?もしかしてキノコか?」
「はい」
「それで、どこにいるんだ?」
「笠置山(かさぎやま)の『地下秘密研究所』です」
「う、うさんくさい・・・」
「キノコの研究ですからね。暗くてジメジメしてるところでやって
るんでしょう」
「秘密ってのはなんだ、秘密ってのは」
「本人に聞いて下さいよ、そんなこと」
「それじゃ、行くか」
「ちょっと待って下さい、耕一さん」
「どうした、川崎?」
「耕一さん、この人数でぞろぞろ歩くのはまずいと思うんです」
「確かに、38人もいるからな。よし、走るか!!」
「そうじゃなくて、いくつかのグループに分かれて行動しましょう
」
「グループ分けの仕方は?」
「とりあえず、知り合い同士で集まってもらって、その中から何人
か俺と一緒に行動する人を選んで下さい」
「それが一番早いか」
しばし相談。
「よし、決まったぞ」
「僕の所からは月島さんを」
「俺の方は柳川を」
「こっちはセバスチャンと雅史だ」
「英二さんと彰です」
「男ばっかじゃねぇか!!」
予想はしてたが。

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くま「ども。ちなみに笠置山ってのは真・女神転生デビルサマナー
   で北山大学のあった場所から取りました」
川崎「めちゃくちゃだな」
くま「途中会話ばかりになってるのがちょっとまずいか」
川崎「台詞のないキャラが出るのは確実だな」
くま「・・・・・・」
川崎「寝るなっ!!」
くま「これが元々シリアスとして立ち上げられたことを誰が信じよ
   うか」
川崎「ギャグ好きの習性だ」
くま「ジャンル書きがギャグの一端だったりするし」
川崎「シリアスで書いた頃の話は活用されるのかね」
くま「そういえば、連載物って感想もらいにくいんだよね」
川崎「別に完結する前に感想書いてくださって結構です。と言うか
   、次の章の参考にするやも・・・」
くま「そんじゃ感想とレス(感想は全員じゃないです。突っ込みや
   すいのだけです。すみません)」
白野佑凪さん。
 <有名どころ>
 オニヘンゲタケの名前の由来がベニテングダケにあるとは誰も気
 づくまい。ダジャレとして非常に厳しい。
 <重ね合わせた手の中にある本当>
 シリアス・・・それは、ギャグに疲れたとき、ふと浮かぶ安らぎ
 。って、普通の人は逆だよな。
YOUさん。
 <進め!柏木フアミリー>
 どこに薬品庫があったかも気になりますが、鍵が掛けてあるはず
 の薬品庫を開けてしまう千鶴さんも気になります。
 笑顔で扉をぶち破ったんでしょうか。
 「この扉、堅いわねぇ」
 なんて。
BEETさん。
 <よかったね・・・>
 よくなぁぁ〜〜〜〜い!!
 まともな料理を作る千鶴さんなんて、千鶴さんじゃないやい!!
 (非道いね、俺)
くま「それでは、また」

川崎「お〜い、Leafファンクラブ会報(vol.2)来たぞ」
くま「ふむふむ・・・むむっ、これは!!」
川崎「どうした?」
くま「スタッフランキングの2位に俺が!!」
川崎「何!?」
くま「ほれ」
川崎「これはお前じゃない!!」
くま「有名になれたと思ったのに・・・」

タイトル:真・鬼伝説 第二章 キノコの山 第一話
コメント:川崎の前に鬼が現れる。
ジャンル:コメディ/ALL/川崎