葵い髪につつまれたかざりが 耳のうえで 静かにふるえてる マルチの行方を問いかけるよに 買い出しは私をもとめる 驚かした途端にあなたは ヒューズみたく まなこあかないまま ミートのにおいを胸に残して 充電の おだやかな寝顔で 私に還りなさい 生まれる前に あなたと過ごした校舎へと この胸に還りなさい めぐり逢うため 階段落ちるよ何度でも マルチの留守番 絞るように モップかけたときに 彼の声が教室に消える 送迎のバスはまた動きだす 限りある登校日残して 私に還りなさい 坂道ころび エアホッケーをしにゲーセンへ あなたも還りなさい 妹のため 「仰げば尊し」くりかえす マルチの留守番