「楓ちゃん・・・」 「耕一さん・・・」 俺と楓ちゃんは抱き合った。そう、遂に二人は長年の運命を乗り越えて、再び結ば れ合う事が出来たのだった。 そして・・・その、翌日・・・。 「ふわぁぁぁ・・・んっ・・・」 俺はあてがわれている部屋の布団で目覚め、大きな欠伸と共に、伸びをした。 「・・・・ううっ・・・・ん・・・ふわぁ・・・」 時計を見て、そろそろ起きなければならない時間だという事を確認すると、軽く身 だしなみを整えてから、ゆっくりと部屋を出て階段を下りた。 バシャッ バシャッ そして、俺が洗面所で顔を洗っていると、 「随分寝ていたものだな、耕一君」 と、後ろから声を掛けられた。 …はて・・・この家に俺以外に男がいたか? と、振り返ると、 「!?」 柳川がいた。 「な・・・な・・・な・・・!?」 「どうした?。朝の挨拶も出来ないのか?」 絶句して口をパクパクさせるだけの俺に対して、やや小馬鹿にしたようにして笑う 柳川。 「ど・・・どうして・・・?」 死んだ筈では、と、言いかけて口が止まる。 「あら、耕一さん。お早うございます」 「千鶴さん・・・これは・・・一体・・・?」 「え、どうかしましたか?」 いつものように微笑む千鶴さんに、更に頭がパニックになる。 「どうも、まだ寝ぼけているらしい。義兄に対して挨拶も出来ないようだ」 「義兄ぃぃぃぃぃ!?」 「あの・・・耕一さん。祐也さんと何かあったんですか?」 平然としている千鶴さん。義兄って・・・まさか・・・。 そんな混乱している俺に追い打ちをかけるように、 「あ、祐也兄さん、耕一君。朝食の支度が出来ているって・・・」 と、もう一人、男が現れる。 「あ・・・あんた・・・」 貴之だった。 「ああ、そうだな」 「ど・・・どうして・・・!?」 「耕一さん?。どうかしました?。顔色が悪いですよ?」 「せめて洗った顔ぐらい拭いたらどうだ?」 「こらぁっ!!。千鶴姉も、皆も何してんのよっ!!。折角の朝メシが冷めちゃうじ ゃないっ!!」 制服の上にエプロンをし、おたまを片手にした梓が、やってくる。 「あ、御免なさい」 「ああ、すまん。今行く」 「・・・・梓・・・」 「耕一も何、ボーとしてんのよっ!!。どうせ今の今まで寝てたんでしょうけど、早 くしてよね」 「御免・・・僕が呼びに行ったんだけど・・・」 「貴之さんはいいのよ。ほら、それより・・・ね」 「うん」 「祐也義兄さんも、千鶴姉も、耕一も早く来なさいよ」 「・・・・・!?」 訳が、判らない。 「耕一さん・・・」 「あっ!!。楓ちゃん」 「おはよう・・・ございます」 そう言って頬を赤く染める楓。可愛い。だが、今日はそれに満足している場合では ない。 「あ、あのさ・・・楓ちゃん・・・」 「何ですか?」 「あの二人・・・どうしてウチにいるの?」 「あの二人って・・・祐也義兄さんと、貴之義兄さんの事ですか?」 「義兄さん・・・・って二人とも?」 「え・・・何で、今頃・・・」 今頃って・・・じゃあ何だ。柳川が千鶴さんと結婚してて、貴之って奴が梓と・・ ・おいおい、冗談だろ。 「あ、耕一お兄ちゃん!」 「初音・・・」 「あ、初音ちゃん、お早う」 「梓お姉ちゃんが怒るから、すぐに来て」 「ああ、今すぐ行く・・・」 そう言いながらも、俺は一つの疑問を思い浮かべた。 千鶴さんに柳川、梓に貴之、楓ちゃんは俺として、初音ちゃんは・・・まさか・・ ・な・・・ 居間に来たとき、俺の恐れは的中した。俺を睨み付ける梓を筆頭に、隣に貴之、柳 川、千鶴さん、そして俺と共に来た楓ちゃんが座り、初音ちゃんがいて・・・ 「遅かったじゃないですか、義兄さん」 長瀬が初音ちゃんの隣にいた。 「無精ひげぐらい・・・剃れ」 <おしまい> −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「何か久々の痕オンリー。ギャグ物でね」 「下らない・・・」 「言わないでよ・・・」 「で、どうしてアタシがあんな奴とカップルになってなきゃいけないのよっ!!」 「いやぁ・・・結構、お似合いじゃないかな。上二人は。こうなったら鶴来屋も安泰 だと思う。後は浮気の心配だけ。あいつら二人同士の」 「あのね・・・」