『セリオちゃんとマルチちゃん』(第2話) 投稿者:久々野 彰
『セリオちゃんとマルチちゃん』


『マルチちゃんとセリオちゃん』とは一応、関係ありません。作者が違うだけでノリ
は同じだけど(笑)。
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 第2回 「藤田浩之の巻」


「あ、セリオ・・・」
「浩之さん、こんにちわ」
 バス停の前で、浩之は寺女の制服姿のセリオを見つけ、声をかける。


「マルチを待っているのか?」
「はい」
「ふ〜ん・・・」
 浩之はジロジロとセリオを品定めをするように見つめる。

 …これが本来のメイドロボットの姿だよなぁ・・・。

 マルチを見ていると、どうも分からなくなってしまう。

「・・・・・」
 そんな浩之の不躾な視線にも、何ら反応せず、バスを待ち続けるセリオ。

 …彼女は一体、何を考えているんだろう?。

 泣いて、笑って、慌てて、驚いて・・・そんな表情豊かなマルチに比べて、まるっ
きり無機質な顔をしているセリオ。
 そんなセリオは一体、普段何を考えているんだろう?。

「なぁ、セリオ」
「はい」
「変な質問かも知れないけど・・・お前、普段、何を考えているんだ?」
「普段の、考えですか?」
「ああ、変な事かも知れないケド・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・もしかして、何も考えていない、とか?」
「・・・・・申し訳ありません」
 ペコリと頭を下げるセリオ。

「う〜ん、じゃあ、俺の事、どう思う?」
「浩之さん・・・ですか?」
「ああ、マルチから色々聞いているんだろ?」
「・・・はい」
「聞かせてくれよ、どう思っているか気になるからさぁ」
「藤田浩之16歳。19XX年○月○日生まれ。成績は中の下。両親と別居中で現在一人暮
らし。健康状態は良。恋愛運は◎。ラッキーカラーは黒。待ち人来たる・・・」
「そーゆー事じゃなくて・・・(どうしてそこまで知ってるんだ?。しかも後半は占
いになっているし)」
「・・・と、いいますと?」
「セリオが俺に思っていることだよ」
「正直に申し上げる事は出来かねます」
「・・・・え?」
「正直に物事を言うことはいけないと教わりました。『秘すれば花』だそうです」
「・・・・・(何か、そう言われるとかえって気になるなぁ・・・)俺は知りたいな
、教えてくれよ」
「しかし・・・」
「俺がいいって言っているんだから、いいじゃん」
「・・・わかりました」
「ああ」
「傲岸不遜、優柔不断、粗忽者で乱雑、先の見通しがなく、人生行き当たりばったり
、世の中は自分中心で回っていると勘違いしている救いようのない考え方の持ち主に
、どうしようもないお調子者で、時に乱暴、時に偽りの表面だけの優しさで女をコマ
そうとしている下司野郎、人に甘えているくせに、意味もなく威張り散らしてしまう
のだが、その自覚すらない見ようによっては哀れな人、所構わず跋扈する事を覚え、
幼なじみ一人に飽きたらず、次々と手当たり次第声を掛けまくる事で、人気を得て、
ハーレムを築きたいという一介の高校生には身の程知らずの欲望を抱え持っていて、
偽善ぶった建前論ばかり言って、本音を言わないで女から近寄ってきたという言い訳
をすることで自分を正当化しようともがいている男として情けない人種」
「・・・・・それ、マルチが言った訳じゃないだろ。お前の妄想・・・だよな」
「いえ、人工衛生で浩之さんの行動を追った結果、科学的に検出されたデータを元に
、適切な判断を下した結果です」
「・・・・・」
「あ、後・・・特徴ある女の狙うことで目立とうとする歪んだ嗜好、特にロボットに
まで欲情する、人並み外れた変態は他の追随を許さない、これはこれで賞讃に値する
かも知れない・・・」

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 掃除を終えて、慌てて走ってくるマルチ。
「あ、浩之さんっ!」
「おう、マルチ。遅かったな」
 それに対して浩之は軽く手を挙げる。
「あれ・・・セリオさんは・・・?」
「セリオ・・・ああ、先に帰るって・・・言っていた気が・・・」



「何だ・・・これ?」
「さあ」
 何故か、ゲームセンターに見慣れない機器の残骸があった。

                         <おしまい>
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「え?セリオが負ける訳ないって?・・・主人公っていうのは無敵なんですよ(笑)」
「シリーズにするんじゃないでしょうね?」(梓)
「まさか・・・と思うけど・・・」(綾香)
「ダーク以外で思いつくのはLメモばかり。マトモな話、書くだけのココロの余裕が
ないっす」