三校史演義−第一章−(続き) 投稿者:きたみちもどる
学校の屋上にすっくと立つ男。名を来道悖(きたみちもどる)という。
その手には、2メートルを超す長さの木刀「八連斬甲木刀」を持ち悠然と構える。
「この木刀の力、その体でじっくりと味わうがいい」
そして、相手の男に木刀を突きつける。
突きつけられた男−浩之−は、困惑した。
「なんか、前回のラストのセリフと違うような気がするぞ・・・」
「何か、不都合があったらしいですよ」
と、来道の傍らに控える女性、東恵が答える。
「不都合って、あのあかりのセリフか?」
と、あかりのほうを見る。
が、いない。あかりがいないのである。そのかわりにくまのぬいぐるみがある。
首のところに、「LEAF」とかかれたハート型の布製のペンダントをしている。
「どうやら、不穏当な発言をしたため、消されたみたいですね」
と、恵が淡々とした口調で伝える。
浩之は、心から安堵した。あの時、あのセリフを言っていたら消されたのは自分
だったかもしれなかったからである。かりに、あかりと二人で言ったとしても、
消されたのは間違いなく自分だったような気がする。いや、間違いなしに自分だ!
「あいつはそういうやつだ・・・」
浩之は一人ごちた。
「あいつ?あいつってだれだ?」
まともや一人ごちる。
「兎も角、そろそろいいかね?このポーズは疲れるのだよ」
来道は、焦れたように言った。
(だったら、やんなきゃいいじゃねーか)
浩之は、心の中でそういった。
「ああ、別にいいぜ」
「だったら行くぞ!」
と、言うなり大きく跳躍した。よくもま、2メートルを超す木刀を持って飛べるものである。
そして落ち際に、
「縦!一文字斬り!」
と叫ぶ。
「ふっはっはっはっは!もらったぁ!」
大きく土埃(?)が巻き起こる。
「ふっ、また詰まらぬ者を斬ってしまった。」
「・・・いいけど当たってねーよ」
「なにぃ!避けただとぅ」
「・・・んなもん、よけれるは!」
「そりゃ、技の名前を叫びながらやれば避けられますね」
と、恵がつっこむ。
「第一、いきなりの必殺技は、破られるのですよ。ご存知ありませんか?」
「そ、そんなこと父上も、母上も、御じい様も、御婆様も教えてくれなかった」
「父上、て、あんた・・・」
浩之がたずねる。
「ああ、この方は、『一応』元貴族の家柄の跡取り息子(予定)ですよ」
と、『一応』を強調して答える恵。
「貴族の息子ねぇ・・・」
そのうちに、『父上にも殴られた事無いのに〜』と、言い出すんじゃないかと心配してしまう。
「でぇ〜い、とにかく次いくぞうー!」
と焦れたように言い剣を片手で掲げる。
「真っ向!唐竹割!」
凄い速さで、木刀が振り下ろされる。
「おおっと!」
それを、横へ一っとびでかわす浩之。
「なぜよける〜」
「・・・」
「ならば、次はどうだ」
両手で木刀を掲げて、
「登龍剣!」
といって、まともや振り下ろす。
何も言わず、避ける浩之。
「なぜだ、何故やつに当たらん」
「格が違うんじゃないんですか?それに、技の名前を叫んだら避けられるのは、当たり前です」
と、恵が相変わらずの淡々とした口調で答える。
「きゅう〜!ならばこいつで最後だ!」
と、またジャンプする。まったく高いとこが好きなのだろうか?
そして空中で刀を持ち替え、上から突き刺すように構える。
「飛天御剣流 龍槌閃・惨」
そしてまたもや起こる土埃。(だから、どーして屋上で起こるんだろうか?)
ともかく、土埃が収まったあと、そこに立っていたのは、むろん浩之であった。
浩之は、自分の目の前に出来た、大きな人型の穴に向かって、
「掘り起こしてやろうか?」
「・・・いらん!」

こうして、浩之の学校に訪れた災厄は去った。
「お、おぼえていろよ〜」
という言葉を残して・・・。
さて、浩之にやらなければ行けない事があった。
それは、軍団(?)の再編である。
というのも、来道を見限ったほぼすべての軍団が、浩之に付き従ったからである。
いわば、来道の支配地域をほぼすべて手に入れた事になったのである。
そしてこの時、浩之の心にある野望が目覚めた。
「ま、面倒くさいけどいっちょやるか」
何故いきなりこんな事を思い付いたのか、当の本人さえ知らなかったのである。
                            (第一章終わり)
(追記)
このあと、あかりは忽然と浩之の前に現れたらしい(笑)。

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き「ふー、やっとかきおえた〜。あっ、どーもきたみちです。いかがだったでしょうか?第一章。なんかぜんぜんおちがないですね〜」
東「自分で言いますか?あ、申し遅れました、東です」
き「しかし君も不幸やね〜。あんな男が主人なんて」
東「あなたがモデルでしょうが・・・」
き「確かにそうだがあそこまでぶっ飛んでないぞ!」
東「そうですか・・・」
き「なんだ、その疑いのまなざしは。それにさっきから気になってたんだけど、
創造主に向かって口の利き方がなってないぞう。ご主人様かマスターか、若しくは
お兄ちゃんと呼びたまえ」
東「お兄ちゃんは、遠慮します。マスターでいいです。ところで、ますたーここで何おするつもりです?」
き「解説と捕捉なり。てなところで、まずは、おまえの説明だ」
東「私・・・ですか?」
き「そう、おまえだ。おまえの元は、俺の中学校のときのクラスメイトなんだよ。
性格は、「さおりん」みたいな、活発な子で、誰にでも気軽に話し掛ける優しい子だったんだよ」
東「その割には全然似てませんが・・・」
き「うん、それは、俺の気分が途中で変わったからだよ(笑)。あと、そのまんまだと、面白くないからね」
東「そんなもんですか・・・」
き「えーと、そろそろ司書のお姉様の視線が怖いんで、レスいきます」
>まさたさま
どーも有り難うございます。これからも、がんばってやります。
あと、楓ちゃんのとこに必ずや入れておきましょう。
>UMAさま
えーと、どこの陣営にいれればいいんでしょうか?
>Hi−waitさま
あれは、「新・主役の意地」ではなくて、「ガ・ガ・ガ」の最終回を見て、
ラリった状態で書きましたからああなりました(笑)。
>久々野彰さま
はははは、そのとーりです。いつもパソコンの前で考えながら書いています。
一応、プロットを立てていますが、いつも変更だらけです(笑)
>佐藤昌斗さま
そーです。天羅からとってます。けど、じつは、「ときめき天羅ハイスクール」
なるTRPGの『不良』というアーキータイプの武器です。
>ジン・ジャザムさま
「番学」知ってますな?(笑)わかりました。
では、かように取り計らいましょう(爆)。

その他、の皆様方、本トーに有り難うございます。これにこりずに、また
応援のほどを。
それでわでわ〜