Leafごめんなさい大賞『どす恋』!! 投稿者:風見 ひなた 投稿日:6月9日(金)23時51分
あうううっ、久々の投稿なのにこんなんでごめんなさいっ(汗)
自分で言うのもなんですがとんでもない内容です(苦笑)

『でぶ雫』

 いつも通りの教室。いつも通りの授業。
 カリカリカリという鉛筆の音と形容しようのない酸っぱい臭いが教室を満たす。
 ふぅふぅと暑苦しい吐息混じりの教師の声が、僕を妄想の世界へと引き込む。
 僕はノートに丸を書く。これが地球である。
 その表面に小さな円を付け加えて行く。
 これは大宇宙から飛来した巨大すもう生物によって潰された都市なのだ。
 巨大すもう生物は容赦なく痩せた人々を踏み潰し、建物を蹂躙していく。
 痩せた人々は逃げ惑い、恐怖に震えながら巨大すもう生物に潰される。
 やがて円はただ一箇所を除く地上を満たし、痩せた人間達は残ったその場所へ
と辿り着く。だがそこにも安息などないのだ。
「どうして痩せ体型がこんな目に」
「何故私達が相撲取りに潰されなくてはならないのか分からない」
 理由などない。強いて言えば痩せてるのがムカつくだけだ。マジで。
 僕は冷酷な笑いを浮かべながら、最後に残った場所に円を……。

 がたんっ!!

 突然僕の斜め前の席に座っていた女性徒が席を蹴った。
 そしてニヤーと虚ろな笑いを浮かべながら、一言こう呟いた。

「いちご大福」

 一瞬教室が静寂に包まれる。
 そして次の瞬間教室は大爆笑に包まれていた。

「わはは、太田ナイスギャグ!!」
「香奈子ったらまたまた面白いんだから!!」
「幾ら何でも今食べるわけには……」

「いちご大福っ!! いちご大福食べたいのよっ!! 中にたっぷりと苺餡の
詰まったいちご大福をっ!! ねえ誰か持ってるんでしょ、いちご大福!!」

 次第に教室から笑い声が引いていく。代わりに心からの同情が届けられた。

「ねえいちご大福、いちご大福頂戴っ!! いちご大福、いちご大福、いちご大福
いちご大福いちご大福いちご大福いちご大福いちご大福いちご大福いちご大福いち
ご大福いちご大福いちご大福いちご犬福いちご大福いちご大福いちご大福いち……」

 そこまで言って、太田さんはバタッと前のめりに倒れた。
 僕はそんな彼女を見ながらこう思っていた。
(今どさくさ紛れにいちご『犬』福って言わなかったか?)

「せんせー、太田さんがダイエットしすぎて錯乱しましたー」
「ふーん」
「せんせー、ビール腹みっともないでーす」
「黙れくそガキどもがっ」

 こうして事件は不発のまま闇へと葬られた。
 数ヶ月後の卒業式で僕達は全校甘味王決定戦に参加させられる事になるのだが……
それはまた、別の話である。

                  BADEND?

『でぶ痕』

 違う。違うんだ千鶴さん!!
 あの鬼は俺じゃないんだ!!

 俺は千鶴さんにダムの上まで呼びつけられ、今まさにやせ薬を飲まされそうになる
所を必死に逃げていた。
 最近連続で起こっている殺人及び誘拐事件……その犯人、鬼。
 噂ではとてつもなく巨大な肉の塊であり、のしかかられただけで骨が粉々に砕けて
しまうほどのものなのだそうだ。
 千鶴さんはどうやらその連続猟奇殺人の犯人を俺だと思い込んでいたようだった。
 そして、俺にやせ薬を飲ませて俺を無理矢理にも痩せさせようとしたのだ。
 いくら千鶴さんでも冗談じゃない、俺が痩せてしまったらこれまで築き上げてきた
俺のデブというアイデンティティはどうなるんだ!!
 かくなる上は俺のこの手で真犯人を捕まえてやる……!!
 そう思った矢先、すたんと千鶴さんが俺の目の前に着地した。
 いつもと目の色が違い、鬼気迫る迫力がある。
 そしてその両手に握られたのは……韓国垢擦りタオルと酢大豆!!
「やめてくれ千鶴さん!! エステともかく酢大豆は効かないんだ!!」
 思わず叫んだ俺にゆっくりと頭を振り、千鶴さんはぼそりと呟いた。
「あなたを……痩せさせます」
「千鶴さんっ!!」
 何故なんだ千鶴さん。俺が好きだって言ってくれたじゃないか。
 実はデブセンだって顔を赤らめながら俺の腹に顔を摺り寄せて来たのは嘘だったのか。
 俺が死を覚悟した瞬間、背後からずんっと物凄い音がした。
 二人同時に振り返ると、そこには『鬼』が立っていた。
 まさに全身肉の塊である。ていうかどこまで筋肉でどこまで贅肉なんだよ。
 出て来る場所をまかり間違えば『くんほう様』って呼ばれちゃうとこだぞ?
「あ、あれは……もしや本物の鬼!?」
「どこからどう見てもそれ以外何の解釈が!?」
 千鶴さんと俺は同時に叫ぶ。
 そして……鬼が、跳んだ。

 だんっ!! ……がこんっ!!

「あ、あーーーーーれぇぇぇーーーーっ!?」
『…………………………………………………』

 凄まじい音を立てて鬼が鉄橋の上に着地したと思った途端、鬼はそのまま足場を突き
抜けて落下して行った。あまりの体重に橋が耐えられなかったらしい。

「………ま、古い橋だもんな」
「…………………えーーっと」

 俺達が見ている先で、鬼は水中をじたばたと暴れている。
「ちょ、ちょっと待て!? 今脱出して貴様等の命の炎を燃やしてやるからな!!」
「はあ」
「えい、くそ、うおおっ!! 畜生、何故沈む俺っ!?」
「はあ」
「うおおっ、川上から流木が!? うりゃ、とやぁっ、ふぬうううううーーーっ!?」

 ガァァァーーーーンッ!!

「…………………………………(ぷかー)」
「帰りますか」
「そうですね」

 激流を流されていく巨大な肉の塊から目を反らし、俺達は山を降りた。
 以後あのドザエモンはどうなったのか、一切の消息は不明である。

                HAPPYEND?


『でぶこみパ』

『な、な、なんだなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!』

 皆様こんばんわ、リーフTVリポーターの長岡志保です!!
 こちらこみパ会場では現在大変な状況に陥っております!!
 上空からの謎の怪光線を浴びたオタク(横)達が突如通常よりも更に肥大化して暴れ
始めました!! これによる被害は甚大で現在までの死者数は測定不能!!
 航空自衛隊が出撃しましたが全く効果が出ず……え?
 あ、スポンジのように!! スポンジのように攻撃の全てを吸収した模様です!!
 現在科学技術庁では可及的速やかに対抗兵器オタク(縦)の強化研究を行っております
がいつになるのかは明らかになっておらず……あ、来ました!! 奴です!!

『し、新刊はどこなんだなーーーーーっ!!! フィギュアはどこなんだなーーーーーっ!!!』

 ああ、奴がこちらに迫って来ました!! どうやら私をフィギュアと思ってる模様です!!
 ですが私もリポーターの端くれ、最後まで立派に報道をして見せま……。

 ちょっとアンタ!! 何で私をまたいでカメラマンの雅史を狙うワケ!?
 冗談じゃないわよフザんじゃないわよこらっ、こっち向きなさいよーーーっ!!
 無視してんじゃないわよコラーーーーーーーーーっ!!!

             皆さんサヨウナラ、サヨウナラ……。


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すみません、久々に帰って来て書いたのがこんなシロモノです(苦笑)
二度とやりませんので勘弁して下さい(汗)

しかし我ながら何書いてるかなー(苦笑)