ホームメイドロボはネコ型ロボットの夢を見るか? 投稿者: 風見 ひなた
 ついにこのときが来た…。
 AEさん、ネタパクごめんね。
 マルチ教徒(セリスさん、ゆきさん)爆弾はやめてね。
 セリオ信者(久々野さん、まさたさん)頼むから殺さないでね。
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あなたは昔…科学に憧れたことはありませんでしたか?
 科学はかつて万能でありました。
 太平洋戦争の直後の少年雑誌には魔法のような科学が示されていたものです。
 そしてそれは今に至るまで変わらず、科学の産物は私達の娯楽文化において常に発展を
遂げてきました。
 特にロボットはまさに夢のような存在でありました。
 鉄腕アトム、鉄人二十八号、ロボット三等兵、ロボタン、アラレちゃん…。
 え?なんでいきなり時代が跳ぶかって?いや、さすがに私そこまで歳くってるわけでは
…。
まあともかく、これらロボットのうちでもっとも優れていた物を挙げるとすれば、まず
間違いなくあのロボットこそがもっとも私達の願望に忠実な存在としての理由からその座
をしめるであろう事はまず間違いないでしょう。

 そして今彼らはこの世界に置いてついに現実の存在となったのです。
 ですが、私は思うのです。

「セリオさんって、『南極13号』ですよね☆」

「…滅ぼし殺すと読んで『滅殺』と書きます」

 美加香、銃殺。
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なんだかもう書くのもめんどくさい人物紹介

 赤十字美加香…主人公かつエキストラだが、オープニングで銃殺されたので今回は出番
        なし。雅史にラブレターを渡す少女A。
 佐藤雅史…最近七瀬彰にお株を奪われそうになって焦ってる浩之ラブラブ少年。
      だが美加香なくして貴様に出番などないのだ鬼畜野郎。
 藤田浩之…目つきは悪いが優柔不断な人間の屑。
 神岸あかり…浩之の恋人。嫉妬の鬼。
 セリオ…マルチをこよなく愛するいちいち感動的なHM。

 HMX−12マルチ…???

 長岡志保…誰だそれは。
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 浩之はなんの意味もなく図書館にやってきた。
 何故か…と聞かれても意味はない。本なんて漫画以外読まないくせに、何故か来てしま
ったのである。
 さて、どこで昼寝するかな…と席を探していた浩之の足がぴたっと止まる。
 奥の方の席、本棚の影になった場所に一人の少女が腰掛けていた。
(そういや、充電するって言ってたっけ…)
 HMX−12、マルチである。
 手首のアタッチメントをはずし眠りについていた。
 浩之は近寄ってぷにぷにと頬をつついた。
 む〜…とややむずがって、マルチは顔を背ける。
 浩之はにこにこと面白い玩具を見る目でマルチを見つめた。
 さて、どうしてくれようか…。
「浩之さん…」
 胸に手を伸ばしていた浩之はびくっとその手を引っ込めた。
 だが、その後に続いたのは安らかな寝息。
 浩之は全身の力を抜いてため息をついた。
 …ま、警告かもな。
 浩之は頭を掻くと、別の種類の悪戯をすることにした。
 ポケットからあるものを取り出すと、にやっと笑ってマルチに顔を近づける。
「やっぱり、学校で無防備に寝てる奴には…」
 きゅぽん。
「それ相応の悪戯の仕方ってのがあるよな…」
 きゅっきゅっ。
「んー、まあこんなもんかな…」
 きゅーーーーー。
「どうせなら左右に二本ずつ…」
 きゅきゅきゅきゅ…。
「おし、出来た!」
 浩之はマジックをポケットにしまい込むと、改めてマルチの顔を覗いてみた。
 …我ながら、こ、これは…。
「ぎゃははははっははははははははははははははははははははっ!?」
 図書館という場所柄もわきまえず、ネコ髭を書かれたマルチを見て浩之は腹を抱えて大
爆笑した。
 お、おかしすぎる…。
 昔あかりにした以上にインパクトがある作品が出来てしまった。
 浩之は目尻の涙を拭きながら立ち上がる。
 …さて、俺の仕業とばれない内に逃げるか…。
 だが、そのときがばっ!とマルチが起きあがった!
「ボク、マルえもんです〜!(←小森まなみ調に)」
「うああああああああああああ!?」
 浩之は心底びびって腰を抜かした。
 マルチはぶちぶちっとコードを引きちぎると、浩之の前に降り立つ。
「やあのび太君、お早う。今日は早起きだったんだね、ふふふ、感心感心」
 例のネコ型ロボットそっくりの口調で(しかも怪しい含み笑い付き)喋り出すマルチを
見て、のび太こと浩之は驚愕した。
「ま、マルチ!?お前一体…」
「ボク、マルチじゃないよ。マルえもんだよ」
 なんか言ってるし〜!
「ま、マルえもん…?」
「そうだよ、二十二世紀からのび太君をまともな人間に調教するために送られてきた天才
ネコ型アンドロイドじゃないか〜」
 浩之は直感的に「こいつはヤバい」と判断した。
「そ、そうか!はははっ、じゃあ授業に遅れるからこれで…」
 そそくさと逃げ出す浩之だったが、むんずと首筋をひっつかまえられる。
 マルチの息が首筋にかかった。
「のび太君、お昼休みはまだ長いよ。ちょっと散歩しようじゃないか〜」
 浩之は戦慄した。
 まずい。ここで断ったら狩られる。
 がたがたと震えながら、浩之は深々とマルチにお辞儀した。
 角度60度。
「謹んでお供させていただきますぅ……」

 一般生徒たちは奇異の目で二人を遠巻きに眺めていた。
 なんだかやばいっぽい髭を書かれたマルチに、根暗で有名な浩之がおそるおそる付き従
っている。
 とっても好奇心を刺激される光景ではあったが、少しでも関わったが最後取り返しのつ
かないことになるような気がして近づけないでいた。
 東鳩高校の名もなき人々はとっても賢明であった。
 周囲の生ぬるい視線を受けながら浩之はただひたすらマルチの後について歩いていた。
 誰も近付いてこない。当たり前のことだが。
 皆、命が惜しいものである。
 だが中にはとんでもない豪の者もいた。
「浩之ちゃんマルチちゃん何やってるの?」
 神岸あかりは自らの愛を達成するためならいかなる危険をも省みない。
 意訳すると、「浩之に近付く女を始末するためなら命の一つや二つ平気で捨てる」であ
る。
 マルえもんはしずかちゃんを発見してにやりと笑った。
 浩之がぞくっと背筋を逆立てる。
 だがしずかちゃんあかりは浩之に注目するあまりそれに気付かず、ただ浩之が自分を見
て驚いたと認識しただけである。
 あかりの額に二ミリほど血管が浮かんだ。
「こんにちわ、しずかちゃん」
 その声に初めてあかりは浩之の隣を見た。
 …ぷっ。
 あかりは後ろを向くと、何かをこらえるように肩を震わせた。
 浩之はぽんぽんとその肩を叩き、「我慢は体に毒だぞ」と囁いた。
 次の瞬間全校にあかりの馬鹿笑いが響いた。

 なんとか落ち着いたあかりは目尻の涙を拭きながらマルチを眺めた。
 何がおかしかったのか分からず、マルえもんはきょとんとしている。
 浩之は鼓膜がまだ痛むのか耳を押さえてうずくまっていた。
「あー、おかし…。マルチちゃん、一体何してたの?」
「ボク、マルえもんですぅ〜(←小森まなみ調)」
 なんだか篠原を連想させるサイコぽい口調で言ったマルチに、あかりはにっこりと微笑
んだ。
「そう、今日はマルえもんなのね」
 それでいいのか、お前の感性。
 あかりはマルえもんの頭をゆっくりと撫でてやった。
 マルえもんは照れたように笑うと、あかりを見上げて、言った。
「しずかちゃん、何か望みはないかい?今なら何でも叶えてあげるよ」
 あかりは一瞬きょとんとしたが、すぐににこっと笑うとマルえもんに微笑み掛けた。
「そうね…じゃあ、お空を飛んでみたいかな?」
 マルチは鷹揚に頷くと、お腹のポケットをごそごそと探った。
 そ〜らを自由に、とっびたっいな〜♪
「はい、どこでもドア〜!」
 ぴかぴかん!画面が眩くフラッシュする。
 …はい!?
 唖然とするあかりと浩之。
 マルえもんは全く頓着せずドアを開けるとあかりを思いっきり中に突き飛ばした。

 学校の上空に転移したあなたは超高速で地面に落下した。
(ちなみにあなたは既に死んでいる!)
          (by古き良きウィズ)

 大地を揺るがしてあかりはグラウンドにクレーターを作った。
 浩之はあんぐりと口を開けていたが、マルえもんが願いを叶えられて満足そうな笑みを
浮かべているのを見るとマルチに抱きついた。
「ありがとうマルチぃぃぃ!」
「ボク、マルえもんですぅ〜(←しつこいよーだが小森まなみ調)」
「じゃあありがとうマルえもん!君は命の恩人だぁぁ!」
 と、背後に凶悪なまでの殺気を感じ浩之はおそるおそる振り向いた。
 あかりが体中から大量出血しながら「腕を」ぼきぼき鳴らしていた。
 自力で接骨している。人間か、お前は。
 愛のなせるみらくるぱわぁに浩之は心底からの絶叫をあげた。
「ぢ、ぢゃいあんがいじめるよマルえも〜ん!」
 だが、振り向いたそこにはすでにマルえもんの姿はなく…
「ひ・ろ・ゆ・き・ちゃ〜ん☆それは一体どぉゆう意味かなぁ〜☆」

 後に目撃者はそれはまさに阿鼻叫喚の地獄だったと語る…。


 なお、マルチは寝ぼけて某アニメのロボットと自分を取り違えていたらしい。
 恥も外聞もなくロボット相手に拝み倒す理緒に円ピツを渡して借金を数十倍に増やした
り「これで世紀末にサタンが降臨しなくても世界は滅ぶネ!」などとのたまうレミィに地
球破壊爆弾を渡したりといった悪行を繰り返した挙げ句、琴音に「ソノウソホントかウソ
エイトオーオーのどっちかわたさんかぃ!」とメンチ切られているところで目が覚めた。
 その後マルチがどうなったか、出番のなかった雅史とセバスがどうなったかは一切伝わ
ってはいないが…。
 しかし何よりも一体どこから四次元ポケットが出てきたのか、それは永遠の謎である。

  完
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ひなた:はっはっは、駄文だ。
みかか:ええ、ほんっとうに駄文ですね。
ひ:こまったねえ、最近テンション低くて。
み:ええ、本当に。そう言えば友達に「最近お前のシリアス見てないような気がする」っ
  て言われちゃいましたもんね。
ひ:やーみぃには「お前の鬼畜、キャラの性格が変わりすぎてて好きじゃない」て言われ
  ちゃいましたもんねえ。
み:一時のパワーはどこに行ったんでしょうか…。
ひ:まあ、マンネリって気はしますけどね。ギャグと言えば鬼畜ばっかり…。
み:しかも最近パロディ多いですね。
ひ:充分ギャグの意表は突いてると思うんですが…
み:ちょっとノリがおとなしいような気もしますね。
ひ:まあ、いいでしょう。さ、次は超爆機動武闘伝だ!
み:ではでは「最近出番が少ないような気がする」赤十字美加香と!
ひ:「この前美加香のイラスト書いたら幼児体型でも何でもなかったうえ智波キラーって
  かんじになったので封印した」風見ひなたでした!