生まれてきてよかった… 投稿者:風見 ひなた
 皆さん、こんにちわ。
 私はHM−212Aマールと申します。
 マルティーナシリーズの「知恵」を担当しているものなんですが、そもそも…
 え?知ってる?マルチの性格を三分割した存在なんだろ?
 じゃあ家族の紹介を…
 それも知ってる?
 あかり、浩之、マルチの髪の色のカラーリングの三姉妹で、長女のおまえとあ
かりの娘の髪の色が赤なんだろ?
 …私が説明することなんてないじゃないですかぁ!
 んーと、んーと、それじゃあ…お母さんの結婚式なんか…
 …それは知らないんですね?
 あーよかった。

 私、ずっと思ってきたんです。
 …私たち、必要ない子じゃないのかって。
 だって、私たちは今七つでお父さん達は二十九歳でしょう?
 ということはお父さんが来栖川に入社した年に私たちが生まれたわけで…
 お父さんは来栖川の入社が終わると婚約者のあかりお母さんとすぐ入籍しちゃ
ったから、結婚と私たちの誕生とのタイムラグは殆どないんですね。
 そのことを考えると、いつも私は申し訳ないな…と思うんです。
 あかりお母さん、私たちのせいで新婚生活なんか味わうこともなかったんだろ
うって、そう思うたびにお母さんにひどく申し訳ないって気分になります。
 私は姉妹のうちで誰よりもあかりお母さんが好きだから、余計に苦しいです。
 あかりお母さん…生まれてきて、ごめんなさい。


 私が本を読んでいると、下の方からどたどたっ!という音が聞こえてきました。
 聞きなれた音…ルーティがこっそりお手伝いしようとして大失敗したときの音
です。
 私がため息を吐いて階下に下りると、案の定バケツをひっくり返して頭から水
を被ってしまったルーティが涙目で雑巾に八つ当たりしていました。
(相変わらず運動神経と家事能力が反比例曲線を成してる子なんだから…)
「う、う…嫌いだい、掃除なんか…あたしが掃除なんか出来るわけないやい…」
 独りそう言って拗ねているルーティを横目に、私はシャワーのスイッチを入れ
ました。
 そしてルーティのびしょびしょの頭を撫でてやると、手を取って引っ張り上げ
ました。
 ルーティはウサギのように真っ赤な目をして、私を見上げました。
「あ、姉さん…ごめん、あたし…」
 私の顔が微笑みを浮かべているのが分かります。自分で分かるんだから…もう、
重度のおせっかいだと思います。
 ルーティの髪をくしゃっとかき混ぜました。
「ほら、シャワー浴びてきなさい。後片付けはお母さん達にばれないようにや
っといて上げるから」
「……う、」ルーティはしゃくりあげ、「うわああああぁぁぁぁん!あたし、
欠陥品なんだ!駄目なHMなんだぁぁぁ!」 
 しばらくこらえていましたが、結局こらえ切れずに大声で泣き出してしまいま
した。
 私はいつも反抗的なくせに、失敗して素直に泣き出してしまう…そんなルーテ
ィがとても可愛らしく思えて、その肩を抱くと背中をぽんぽんと叩いてやりま
した。
 ルーティはそれからちょっとの間私に抱き着いてわんわん泣いていました。

 床を綺麗に拭いた後、私もシャワーを浴びました。
 出てくるともうそこにはルーティの姿はありませんでした。
(多分気恥ずかしいんだろうな…)
 そう思って、私は特に追求もせずもう一度子供部屋に入りました。
 日溜まりの中で椅子に座って本を広げたのですが…なんだか眠たくなってきて
しまいました。
 私はもともと頭脳労働用機体なので、それほど体力がありません。
 それでなくても今のボディは七才児のものなんですから。
 ついついうとうととしてしまいました。

(睡眠時間一時間三十分…)
 目が覚めたはずなのに、どこからか可愛らしい寝息が聞こえてきます。
 見てみると、ベッドの上でティーナが眠っていました。
「…芹香お姉ちゃん…んー…」そう言いながらにへらっと笑いました。
 なにやらいい夢を見ているようです。
 私はティーナが風邪を引かないよう、シーツをかけてやると一階に降りました。
 下では、マルチお母さんがせっせと洗濯物をたたんでいました。
 こういう作業はきちんと丁寧に、しかもそつなくこなせるのがマルチお母さん
のすごいところだと思います。
「お母さん、手伝いましょうか?」と声をかけると、お母さんはにっこりと笑
って、
「マールちゃんはいい子ですねぇ。でも今はいいですから、お外で遊んできて
くださいね」と言いました。
 もらったキャンディを口の中に放り込みながら、これからどうしようかと私は
思案しました。
 ティーナは寝ているし、マルチお母さんは家事、ルーティは…
「お母さん、ルーティは?」
 マルチお母さんは首をかしげます。
「さあ、洗濯物を取り込んでるとき外に遊びに行ったみたいですけど…」
 なんとなくルーティがどこに行ったのか分かり、私はちょっと考えました。
 …やっぱりそっとしておいてあげましょう。
 でも、困りました。
 もう読書も飽きちゃったし、ぼーっとしているのも無意味です。
 …そうだ、久しぶりにラボに行ってみるのもいいかもしれません。
 どうせ今晩にはおじいちゃんにも会えますが、ここにいたって意味がないので
顔を見に行きましょう。どうせお父さんもあかりお母さんもそこに居るんだろ
うし。
「マルチお母さん、遊びに行ってきまーす!」
「はーい、いってらっしゃーい。あ、それから…」
 マルチお母さんの声に私は振り向くとにっこり笑いました。
「分かってます、今日は結婚記念日でしょう!」
 マルチお母さんも眩しい笑みを返しました。

 来栖川ラボは私たちのお家のすぐ傍にあります。
 公害が出て大変だと思うところですが、来栖川重工は環境に優しく、をスロー
ガンにしているのでそんなに困ったことにはなりません。
 私はおじいちゃんの部屋で本を漁って居ました。
 別名「ぺヤング探し」ともいいます。
 独身男性の部屋に侵入して、ちょっと人には言えない内緒のごほんを探し出す
女の子だけの遊びです。
 あかりお母さんもよく志保さんと一緒にお父さんにやって居たそうです。
 どれだけ違和感なく後片付けできるかがゲームのコツなんだそうです。
 ごそごそと本棚を探っていると、研究書の棚の奥から白くて薄っぺらい本が出
てきました。
 当たりかな、とも思ったのですが、よく見ると埃塗れのその本の表紙には「寿」
と書いてありました。
 結婚記念の写真のようです。
 私は今度は別の意味でどきどきして写真を開きました。
 そういえば、私は今まで一度も結婚式の写真を見たことがなかったのです。
 広げてみた私は、あれっと驚きました。
 そこに写っていたのは…
「マール、何してるんだ?」
 私はびっくりして飛び上がりました。
 おじいちゃんが部屋の入り口からこちらを見ていたのです。
 どう言い繕おうか頭を高速回転させようとしていると、おじいちゃんは私の手
にとって居る写真に目を留めていました。
「おや、それは…」
「あ、あの、これはっ!」
(どうしよう、ばれちゃったよう!)
 でもおじいちゃんは全く気にもしていない風で、私の持っている写真を覗き込
みました。
「これは…懐かしい写真だな。どうだ、あかりさんもマルチも幸せそうだろう?」
 私は言葉に詰まりました。
 どうしても聞かなくてはならないことがあるのですが、言葉が口を出ません。
 仕方なく、別のことを聞くことにしました。
「おじいちゃん、私…必要な子なのかな?」
 言ってしまった後で、もっと大事な問題を聞いてしまったことに気付きました。
 おじいちゃんは優しい目で私を見つめました。
「どうしてそう思う?」
「だって…私のせいであかりお母さんには新婚生活なんてなかったし…」
 おじいちゃんは私の頭を撫でながら、「それで?」と聞きました。
「あかりお母さん、本当は私のこと要らない子だって、邪魔物だって思ってた
んじゃないか、って…わた、私…あかりお母さんが…う、大好きだから…き、
嫌われたくないか…ら…う、…」
 私はいつのまにかひどく悲しい気分になって、涙を流し始めていました。
「う…ひっく、分かっているのに、どうして涙が…止まらないんでしょう…?」
 おじいちゃんは私の顔を下から覗き込むと、ちょっと笑ってぎゅっと抱きしめ
てきました。
「優しいな、マールは」
 私は首を振りました。
「そんなこと、ない…わたし、あかりお母さんの邪魔してる…悪い子だもん…」
 おじいちゃんの白衣は煙草の臭いがしました。
 いつもは大嫌いな臭いなのに、何故か今はとっても落ち着ける、いい匂いに思
えたのでした。
「あかりさんはおまえ達のことも愛してるよ」
「嘘だよ…」
「嘘じゃない。じゃあ…自分で見てくるか?」
 私は顔を上げました。
 おじいちゃんは不器用にウインクすると、にかっと笑いました。


 部屋の外から伺うと、あかりお母さんはとても可愛らしいウェディングドレス
を着込んでいました。
 あかりお母さんは今よりちょっと長い髪を後ろで縛っていたので、ちょっとい
つもとは違って見えました。それは今よりも七歳若い、ってこともあったけど。
「あれがあかりお母さんのドレス…」
 おじいちゃんは私の頭をぐしぐしと撫で付けると、言いました。
「どうだ、美しいじゃないか」
「うん」私は一も二もなく同意しました。
 私も結婚式のときはあれだけ見栄えがする花嫁さんになりたいな、と思いまし
た。それぐらい綺麗だったのです。
「さ、そろそろ離れないとばれるぞ」
 おじいちゃんはそう言って私の手を引きました。
 私はその後についていきました。
 ロビーまで歩いてきて、おじいちゃんは私の顔を覗き込みました。
「さーて、次はどこに行きたい?」
 私は考え込みました。
 タキシード姿のお父さんは見たし、芹香お姉ちゃんも見たし、雅史さんも志保
さんもついでに美加香さんも見ました。
 でも、ただ一人、大事な…
「マルチお母さん、本当にどこ行っちゃったの?」
 おじいちゃんは顔を曇らせました。
「さて…どこに行ったんだかな…」
 私はなんとなく理由が分かる気がしました。
 多分、マルチお母さんはどこかで泣いているんです。
 何故なら、マルチお母さんは人間じゃないから。
 私たちHMには人権がありません。一生好きな人に仕えることはできても、結
婚は出来ません。私たちは所詮「物」なのです。
 マルチお母さんはお父さんのそばに居ることは出来ても、あかりお母さんのよ
うに皆に祝福されることも綺麗なドレスを着ることもないのです。
 それが当然なのです。意志のあるHMは「変」だからです。そして、HMに恋
愛感情を抱く人間も「変」なのです。
 マルチお母さんはきっと皆にお父さんが変だと思われたくなくて、だから結婚
式に参列しない気なんだと思います。
 そうすべきだ、と私も思います。主人の為に自分を捨てるのが正しいHMのあ
り方だと思います。
 だけど、寂しいです。辛いです。頭では分かっているのに、どうしても心が納
得してくれません。私たちは人間と違う、どこが違うかも知っているのに…そ
れでも私はどこが違うのか、と思うのです。
 マルチお母さんは、可哀相です。
 でも、それじゃああかりお母さんの立場はどうなるんでしょう?
 あかりお母さんは人間なのに、私たちと違って幸せになる権利を神様から与え
られているのに、マルチお母さんが参列すると全てぶち壊しになってしまうの
です。お父さんに変人のレッテルが貼られると、あかりお母さんも困ってしま
すのです。あかりお母さんは、「物」に幸せの邪魔をされているのです。
 私は、マルチお母さんよりもあかりお母さんに逢いたいです。
 それで、今のうちに「生まれてきてごめんなさい」って言います。
 「お父さんと結婚したら、こんな苦労が待ってるんだよ」と言わなければ行け
ないと思うのです。
 そうじゃないと、私がわざわざ芹香お姉ちゃんの魔法陣で七年前に来た意味が
ないと思うのです。
 「マール、私はマルチを探してくるからここでおとなしくしてるんだぞ」
 おじいちゃんはそう言いました。
 …おじいちゃん、未来のおじいちゃんからの紹介状一枚で私のことを信じてく
れてありがとうございます。
 私は、あかりお母さんに逢います。

 「生まれてきて、ごめんなさい」
 二十二歳のあかりお母さんはそう言って謝った私の顔をしばらく無表情に眺め、
それから私の頭の上に手を伸ばしました。
 私はびくっとして、無意識に身体を竦ませました。殴られると思ったからです。
 でも、その手は私の頭を叩かずに、ゆっくりと撫でてくれました。
 私が顔を上げると、あかりお母さんは寂しそうな、困ったような、そんな笑み
を浮かべていました。
「どうして、そんな事言うの?」
 あかりお母さんはそう言いました。
 私はきょとんとしてあかりお母さんを見上げました。
「だって、私たちがいるせいであかりお母さんは幸せになれないから…」
「じゃあ、どうして私が幸せになれないって思うの?」
 私は言葉に詰まりました。
 これまで私は、HMに対する社会常識に基づいてあかりお母さんに申し訳ない
と思ってきたからです。
 今言われて気付きましたが、私はあかりお母さんの口から直接私たちのせいで
不幸だ、と聞いたことはないのです。
「私は…」あかりお母さんはそう言いながら、私の目の高さまで自分の目を落
としました。そして、私をぎゅっと抱きしめました。「あなた達みたいな娘が
居ると毎日ホントに楽しくて、嬉しいと思うよ。…ティーナちゃん達なら」
 私ははっとしてあかりお母さんを見ました。
 自分の名前は教えても、ティーナの名前は教えていなかったからです。
「どうしてあの子のの名前を知って…」
 あかりお母さんはにこっと微笑みました。
「まだ高校生の頃に、ティーナちゃんと会ったことがあるの。もっともあのテ
ィーナちゃんとあなたでは違う世界の違う時間からやってきたみたいだけど…」
 そして、すっくと立ち上がると、私の手を引いて歩き出しました。
「だから、分かるの。あなたたちはとっても優しいいい子達なんだって。そん
ないい子が娘に居て…嬉しくないはずがないでしょう?」

 私たちが外に出ると、窮屈そうなタキシードを着たお父さんが駆けてきました。
 お父さんは私に目を留めると、あっという顔をしました。
「あれ、この子、まさか…」
 あかりお母さんはにっこりと笑いました。
 それでお父さんも、嬉しそうに笑ったのでした。
「浩之さぁぁぁーーーん!」
 聞き覚えがある声に私は振り向きました。
 そこに居たのは、とっても可愛らしいウェディングドレスを着せられたマルチ
お母さんなのでした。
 たたたた…べちっ!
 お約束どおりこけたマルチお母さんを、お父さんとあかりお母さんはしょうが
ないな、という顔で助け起こしてあげました。
 でも、あかりお母さんの目は決して怒っている目ではなくて、むしろマルチお
母さんを…そう、妹みたいに心配している目なのでした。
「マルチちゃん、大丈夫?」
「うううう…へ、平気ですぅ!」
 そこにおじいちゃんがやってきました。
「おう、浩之にあかりさん。どうだ、可愛いだろ、このドレス」
「長瀬さん、これ一体…」
「ん…まあ、娘の結婚式くらいはせめてお洒落させてやりたいと思ってな」
 おじいちゃんはそうお父さんに答えると、真剣な顔であかりお母さんに向き直
りました。
「あかりさん」
「はい」
 おじいちゃんはあかりお母さんの優しい笑みに、少し緊張を解いたようでした。
「………すみません、マルチにも………せめてこのくらいの幸せを掴ませてあ
げては頂けませんか…」
 あかりお母さんはおじいちゃんの手をそっと握ました。
「当たり前ですよ、私たち二人とも浩之ちゃんの奥さんなんですから…」

 そして私はマルチお母さんのドレスの裾を持って教会に入っていきました。
 お父さんは二人の奥さんに指輪を渡して、キスするのでした。
 私がじっとそれを見詰めていると、お父さんは私を抱き上げました。
 ちょうどその瞬間に志保さんがカメラをぱちりと鳴らして、私たち親子は一つ
の写真の中に収まるのでした。
 …その時、世界がぐらりと揺れました。
 私は閉じそうになるまぶたを必死に持ち上げ、せめて一番最後にマルチお母さ
んを見ました。
 写真の中で見た通り、人間と変わらないウェディングドレスを着て、人間と変
わらない笑みを浮かべて、人間と変わらない幸せを手にしたマルチお母さんが
そこに居ました。
 私はそれを見て思ったのでした、私は…


 目が覚めるとすっかり夕方になっていて、私はおじいちゃんの車で急いでお家
に帰りました。
 おじいちゃんはまだ用事がある、というので私は一人で先にお家に入りました。
 二階に上がると、ティーナはまだ眠っていました。
「ティーナちゃん、起きて」
 私がそう言って揺り動かすと、ティーナはゆっくりと目を開きました。
 なんだかひどく寂しげで、切なそうな目をしていました。
 その瞳が私にはマルチお母さんのウェディングドレス姿のときの目と重なって
見え、私はとても自然にその頭を撫でていました。
「いい夢を見たみたいね」
 階下に降りてみると、あかりお母さんとマルチお母さんが晩御飯の用意をして
いました。
 何故かティーナは手伝おうとしなかったので、私は二人のお母さんのお手伝い
をしました。
 私はテーブルの上を拭いて、向き直りました。
「お母さん、これでいい…?」
 私ははっとしました。
 夕日の中に照らされる二人の姿が、その時不意にウェディングドレスを着てい
るように見えたからです。
「どうしたの、マールちゃん?」
 ほうけていたらしく、私はあかりお母さんの声で我に返りました。
「う、ううん。何でもないです」
 そこに居たのはやっぱりいつものくまさんエプロンを着けたお母さんで、私は
首をかしげました。
(認識装置の故障…?)
 でも、なんだか違うような気がして私はその考えを否定しました。
 それだけで済ませては行けないような気がしたからです。
 がちゃん!
 私はその音に振り返りました。 
 玄関からお父さん達が入って来た音なのでした。

 夕御飯を食べてから、皆で昔のアルバムを眺めました。
 ティーナはその内の一つを開いて見て、あれっ?っと声を上げました。
「マールお姉ちゃん、どうして結婚式の写真に写ってるの?」
 ルーティもそれを聞いてひょいと覗き込みました。
「あーっ!ホントだ、姉さんずるいっ!どうやったの!?」
 私はお父さんとマルチお母さんとおじいちゃんとそれからあかりお母さんと目
配せして、笑いました。
「それは、内緒!」
「ずっるーい!教えてよぅ!」
 こうしていつもどおり、一日が終わります。

 その晩は雑魚寝でした。
 私は皆が寝静まっているのを確認して、あかりお母さんの顔を見詰めました。
 そして、結婚式のとき言えなかった言葉を言いました。

 おかあさん、私、生まれてきてよかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ひなたR:いかがでしたか?ぐっと来ましたか?
みかか:ひなたさん、変わりましたね…
ひなたR:風見 ひなた@レッドブラッツをなめては行けませんよ
みかか:で、次は三姉妹最後の一人ルーティですね
ひなたR:うん。でももうちょい待ってね、今は他のストーリー考えてるから
みかか:ひなたさんはマールを結構気に入っています。
        ところでひなたさん、マールが見た「ウェディングドレス」の正体は?
ひなたR:あれは認識ミス…には違いないけど、センサーのミスではなく思考
          回路のミス。でも、そんな解説は本当は不要でしょう?
          肝心なのはマールの感性なんだから。
みかか:まあ、そうですね。ところでマール、ひどくおかしなキャラに見えた
        んですが…
ひなたR:それは、「経験」と「知識」、「感情」と「理性」のバランスが取
          れてないから。
          知識として「HMは人間に仕えるべき存在」と知ってはいても、
みかか:なんだか、今日はおとなしいですね
ひなたR:外道人格じゃないからねー
みかか:うう、でもなんだか変…
        ひなたさんはやっぱり外道でこそひなたさんでは…
ひなた:(ほっとけよ、死なすぞてめー…)
みかか:あれ、今「R」が取れてたよーな…
ひなたR:(ささっ!)い、いや!気のせいだろう!
みかか:うーん、怪しい…何か企んでません?
ひなたR:な、何のことだか…
          で、ではでは「KCになる!」風見 ひなたRと!
みかか:「ひなたさんなんだかすっごく怪しい!」赤十字 美加香でした!