男の子から女の子へ、プレゼント 投稿者:丹石 緑葉 投稿日:3月11日(土)03時50分
 今日も志保とじゃれていて、遅くなってしまった。
 とりあえず今日も志保とあかりを置き去りにして、校門をくぐった。
 と−−

 どかっ!!
「・・・・・・!」
「あうっ」

 前方不注意だったオレは、前を歩いていた女生徒に、勢いよくぶつかってしまった。
 オレは体勢を崩しただけで持ちこたえたが、女生徒の方は派手に倒れてしまった。

 「わ、わりぃっ! 大丈夫か!?」

 オレは、とにもかくにも、すぐに謝った。
 ・・・あちゃ〜、やっちまったぜ。

「ご、ごめん、カンペキこっちの不注意だ」

 オレは頭を掻きながら女生徒に近づいた。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

 最初に目にとまったのは、・・・ガスマスクだった。

「・・・はぁ? 芹香先輩、何やってんだよ?」
「・・・・・・」
「まぁ、確かにそうだけど・・・」

 確かに、バレンタインデーのお返しにガスマスクをプレゼントしたのは、オレだ。
 しっかし、だからって学校にして来なくっても・・・

「・・・」
「いや、せっかくですからっていわれても・・・」
「・・・」
「ああっ、そんな泣かなくても・・・」

 セバスチャンの「喝ぁぁぁっ!」は避けたいからな。


 魔術用のマントをプレゼントすることで、許してもらった。


おまけ

「あかり? ほら、ホワイトデーのプレゼントだ」
「わぁ、ありがとう、浩之ちゃん。
 ・・・えーと、これ、何?」
「せっかくやったんだからな? 着けろよ? 明日から」
「え? え? でも、これって・・・」
「着けろよ」

 半泣きになるあかりに、無理矢理約束させた。


 翌日、あかりのガスマスク姿が、志保にスクープされた。

「ううっ、お嫁に行けなくなっちゃったよぉ」