休み時間、メイドロボを助けた。 「ありがとうございます。 わたし、HMX−12、まるちと申します」 「? マルチじゃないのか?」 「はい、まるちです」 数日後。 まるちが一人で掃除しているのを見かけた。 ・・・よーし、驚かしてやろうか。 そーっと、そーっと近づいて・・・ 「わぁ!」 「ひっ・・・」 「・・・ん? まるち?」 「・・・」 ちゅどーん! 「な、な、・・・」 「実はわたしの内部構造には、ある種の火薬を使っているのです」 テトラメチレンテトラニトロアミン、通称HMX。 急な負荷や衝撃が与えられると、暴発してしまうんだそうだ。 ・・・って、おい! そんなものを家電製品にするな!来栖川! 「爆発は男のロマンなんですぅ」 「誰だ、そんなこと言ってる奴は!」 「わたしと同時開発されたセリオさんは、何もかもわたしよりも高性能なんです 。 彼女が爆発したら、半径1キロは吹き飛ぶ、爆発のスペシャリストなんですぅ 」 「・・・俺、おまえの妹が発売されても、買いたくねぇ」