歴史の話〜オイル・ドリンカー〜 投稿者:あかすり 投稿日:6月15日(木)23時30分
―石油ショック…、一般にオイルショックと呼ばれる現象は1970年代に世界を騒乱させた現象である。
 事の発端は1973年10月の第4次中東戦争である。
 この闘争の影響による石油の供給削減、価格高騰、これらが世界経済に与えた影響をオイルショックという。

 オイルショックは国際収支の赤字、インフレを引き起こし日本では戦後初のマイナス成長を記録させたのだ。
 一方、脱石油の考えから省エネルギー化を活性化させた一面も持っているのだ。

 このオイルショックの影響でおそらく最も有名なのは石油を原料とする製品の狂乱物価だろう。
 特に一般生活用品の重鎮―紙―はトイレットペーパー等を皮切りに全国で売り切れが続出したという。



「ゴメンよ、楓ちゃん。今夜はちょっと『ふきふき』は出来ないんだ…。
 いや…例の『おいるしょっく』の影響でさ、ティッシュの値段が急上昇しちゃってさ。
 
 いやいやいやいや!違うんだって!別に楓ちゃんのコトが嫌いになったんじゃなくて…!
 …その俺自身はさ、貧乏学生だし…。あんまり無駄遣い出来ないんじゃないかって…。

 あっ!泣かないで!いや、楓ちゃんを『ふく』のが無駄なコトなんて言ってないって!
 ただ…ちょっと財布の中身がピンチって感じなだけで…。

 そうだ!なにもティッシュじゃなくても『ふきふき』は出来るよ!
 例えば『葉っぱ』とか………―――痛てぇっ!!

 ご、ゴメン、楓ちゃん…怒らないで……ほんの冗談だってば……
 …で、でもさ、ホラ、庭の『葉っぱ』ってミントの香りがするじゃん!
 あれで『ふきふき』すればきっと心地いい……―――ぐはぁっ!」


 この様に我々の生活に密接な関係を持つ『紙』の需要と供給のバランスを崩壊させた
 オイルショックは20世紀の経済現象を代表するものといっていいだろう。