「…あ、いらっしゃい…。」 … 「こっちに来て話しましょう。」 … 「前に会ったのは半年くらい前だったかしら…?」 … 「ふふ…久しぶりね…。」 … 「そういえば…前より少し太ったのかしら?」 … 「…ごめんなさい…悪気があったわけじゃないの…。」 … 「そうよね…おんなじ女だもんね、「太った」は失礼だったわ。」 … 「…もうそんな顔しないで…お話しましょ、ね?」 … 「…え?…「さびしそう」に見える?……そう……さびしいのかもね。」 … 「実はね…あなたがいない間に耕一さん……うん、この前に言った好きな人… その耕一さんがね………結婚しちゃったの…。」 … 「…相手?…それが…それがね…姉さんなの…。」 … 「ううん、梓姉さんじゃなくて千鶴姉さんのほう…。」 … 「耕一さんは千鶴姉さんを選んだのよ…。」 … 「しかたないよね…千鶴姉さん、わたしより美人だし、すごく優しいし。」 … 「…?…「そんなことない」?……ありがとう…。」 … 「あなたは好きな相手がいるの?」 … 「ふぅん…いっぱいいるんだ…。愛情たっぷりなんだ…。」 … 「……でもわたしは耕一さんを……」 … 「………ぐすっ………耕一さん…」 … 「…わたし…どうしたらいいんだろう…?」 … 「わたしもあなたみたいになれたらなぁ……きっとこんなことで悩んだりしないんだろうなぁ…。」 … 「…え?…「あたしだって悩むときは悩む!」?……ごめんなさい…。」 … 「…許してくれる?」 … 「ありがとう…。」 … 「え?もう帰るの?」 … 「そう……帰っちゃうんだ…。」 … 「…また来てくれる?」 … 「…ありがとう…。」 … 「待ってるからね…約束だよ…。」 … 「…ばいばい。」 「にゃ〜。」