どすこい(電) 投稿者:あかすり 投稿日:3月22日(水)20時32分
 「瑠璃子さん、なんでマゲ?」

…いきなりオチを言ってしまった様な気がするが、今日の瑠璃子さんの髪型はマゲだった。
そりゃあもう、「おれのマゲをもらってくれねーか?」と言ってしまうくらい見事なマゲだ。

「長瀬ちゃん、相撲しよ。」

「…なんで?」

「…長瀬ちゃん…嫌?」

「…嫌じゃないけど…でも…」

「………最近、長瀬ちゃん反抗的だよね…(ぼそっ)」

「え!?」

「…………」

よく聞こえなかったが、今なんかとんでもないコトを口走った様な気がしないでもない。

「相撲…とろう?」
…今日は…いや、今日もしつこい。
…でも…そんな瑠璃子さんにメロメロなので従っちゃう。

「うん、わかったよ。相撲とろう、瑠璃子さん。」

「ありがとう長瀬ちゃん。」



…しかし、瑠璃子さんだって女の子だ。
沙織ちゃんの様に活発でもなければ、特別運動もしていない。
正直、どうやって手加減しようか考えてた。


「長瀬ちゃん…塩。」
そう言いながら瑠璃子さんは塩を差し出した。
ヘンなところで細かい。でも、瑠璃子さんらしい。

ばばっ…      塩をまく。

「瑠璃子さんはまかないの?」

「うん……まくよ。」

「…………」

「………長瀬ちゃん、アレ…」
そう言いながら瑠璃子さんはあらぬ方向を指差した。


つられてその方向を見上げた時だった。

ばばっ……        多量の塩が僕の顔にかけられた。

「痛たたたたた!!目に入った、ちょっ、マジ痛い!瑠璃子さん!?」

ドンッ!……       突然、体当たりされて思いっきり転んだ。

「痛たたっ!今度はいったい…瑠璃子さん!!?」


僕がようやく目を開けると、瑠璃子さんは勝ち誇った笑みを浮かべていた。


「………瑠璃子さん、今の……」

「長瀬ちゃんの負け。」
「ワザと?」と尋ねる前に遮られる。

「いや…今のってさ…」

「長瀬ちゃん、負けたよね?」

「…だからさ」

「長瀬ちゃん、ま〜け〜。」

「………」

「わたしの勝ち?」

「…はい。」






なんか最近どんどん嫌われていく様な気がする。