オレは不幸を予知する超能力少女、琴音ちゃんを助けてあげたかった。 「藤田さんが30秒後に階段から転げ落ちる予知を見ました。」 「琴音ちゃん………コレで14回目だよね?」 「いいえ、15回目ですよ、藤田さん。(にこにこ)」 「………そうかい。」 「後、10秒ちょっとですよ。(にこにこ)」 「…どっこらしょ。」 オレは階段から離れようと腰を上げた。 …げしっ ……… 「琴音ちゃん、オレのこと…嫌い?」 「いいえ、ぜんぜん。(にこにこ)」 「…なら、何故15回もオレを階段から蹴り落とせるのかな?」 「予知です。(にこに…ぴたっ)」 「腰…痛いんだよね…全身も…。」 「予知は絶対なんです。(………)」 「琴音ちゃん…やっぱり予知ってさ…」 「…や、やっぱり藤田さんも信じてくれないんですね!?(ぐすん)」 「………………信じるよ。」 「そうですよね。(にこっ)」 「………」 「あっ!また藤田さんが転げ落ちる予知が!(にこにこ)」 果たしてオレは琴音ちゃんを救うことができるのだろうか?