「マナちゃんは、何処の大学に行きたいんだい?」 「藤井さん、そんなコト聞いてどうすんのよ?」 「いやサ、一応家庭教師としてソレらしいコトを知っとかなきゃ…って。」 「ふ〜ん、建前は立派よね。」 「いや、本音…。」 「別にいいわよ、そんなコト。」 「で…、何処の大学?答えたくなきゃいいんだけどさ。」 「ふん、隠す必要もないから教えてあげるわ。あたしの第一志望校は…」 「は、…?」 「富士フェニックス大学よ。」 「………もう一度、言って。」 「だからぁ、富士フェニックス大学。」 「…何ソレ?」 「『何ソレ?』って…まさか…知らないの…?」 「…うん。」 「………」 「………あの…マナちゃん?」 「ウッソーー!?信じらんなぁ〜い!?藤井さん、ホントに日本国民!?」 「え…!?…その…富士、フェニックス?だっけ…有名なの?」 「『有名なの?』ときたわよ!!ホント人格疑うわ!マジに非国民よ!」 「そ、そんな…」 「ちょっと、ヤダァ!もぉ、出てってよ!!」 「え…ちょっ!?」 数十秒後、俺は寒い夜空の下に放り出されていた。 その後… 「え!?弥生さんも富士フェニックス大学!!?」 「はい。そうですが…何か?」 「い、いえ…。」 「なんだ、なんだ、青年?富士フェニックス大学っていやぁ、オレの出身校じゃん。」 「ええ!?英二さんまでッ!?」 「どうしたんだよ、青年?」 「いえ…失礼します。」 ガチャリ、バタン 「なんなんだよぉ〜〜〜!!?もぉ〜〜よぉ〜〜〜!!!?」