やじまんが劇場 となりの矢島くん  投稿者:おーえす


おっす、俺の名は矢島。
いつも、あかりさんへの愛に燃える漢!!
それが俺だ!!

そして今、俺は幸福の絶頂にいる!!
何故か!?
それは昨日の席替えで・・・

『あかりさんの隣の席をゲット出来たのだ!!』

ふーむ、とは言え半年も前から委員長に根回しして、やっと手にいれたんだ。
感動もひとしおだぜ。
ふふふふふふふふふふふ。
あかりさーん、待ってて下さい!! 
俺は思わず小踊りしながら、学校へと向かった。

「おはよう諸君!!」
俺は教室のドアを開け、元気よく皆に挨拶する。
いやー、心が晴ればれとしていると挨拶も自然と元気になる。
すばらしいなあ!!
そして、俺は自分の席へと座る。
と、そこで異変に気付いた。
何故か、俺の隣、つまりは神岸さんの席に何故か人が一人入れる程の段ボールが
あったのだ。
それは、まるで家の様なデザインで、側面に御丁寧にも、

『あかりハウス』

と、書かれていた。って、あかりさん!?
「あかりさん!!何をしているんですか!?」
俺が段ボールに向かって叫ぶと、確かにその中からあかりさんの声が聞こえてくる。
「うん、あのね、矢島君がそこにいるからなの」
ほわっと!?
「そ、そりゃ一体どげんこつですか!?」
「私、矢島君嫌いだから、側にいてほしくないから・・だから・・ぐす・」
最後の方は嗚咽まじりの声になっていた。

俺け?  俺のせいけ?  俺が悪いんけーーー!?

「だ、だからってこんな使い古されたネタを使ってまで・・」
俺がそこまで言った時!!

「矢島はいるか!?」
という、大声とともに男子が数人教室に入ってくる。
全員、生徒会のメンバーだ。
「や、矢島は俺だが・・・」
品行方正な俺は、生徒会に御厄介になるような事はしていない。
俺は自ら名乗りをあげた。
「そうか、お前か・・・」
真ん中の男が指をパチンとならすと、俺は他の男達に取り抑えられてしまった!!
「な、何をする!?」
「矢島、お前にはこのクラスの席替えの際、裏工作をしていたという情報が
はいっている」
う、た、確かに・・・裏工作はしたが、
「しかも、その際に委員長を脅迫していたという情報もある」
「ちょっと待てい!!そんな事はしてないぞ!!」
「調べはあがっているんだ!!言い訳なら、生徒会室でゆっくりと聞いてやる!!」
「待てー!!濡れ衣だ!!これは何かの陰謀じゃよー!!」


俺は恥じも外聞もなく、ただ叫ぶ事しかできず、生徒会室に連れて行かれた・・・。


「かんぱーい!!」

それと同時にクラス中に笑いが湧き上がる。
「はい、浩之ちゃん」
隣にいたあかりが、俺にコーラをついでくれる。
「うまくいったね」
「おう、まさか矢島の馬鹿も全部しくまれた事とは思わんだろう」
「うん、ついでに色んな罪もかぶせといたしね」
そう言って、あかりはにっこりと笑った。
「ま、当分は帰ってこれんだろ」


その後、矢島は校内一の犯罪者としてその名を轟かせることになるのだが、
それはまた、別のお話で・・・。




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タイトルが先に思いついたもんで、何かよく分からんものになりました。
しかし、矢島って不幸になる為に生まれたのでは、と思ってしまう。(笑)


感想&レス

闘魂秋吉 様>『フラレ男矢島の調査日記 富士樹海奥地に幻の神岸村を見た!』
             さすがは矢島、という感じですね。
             日記調だったのがいい味だしててよかったです。
             感想、どうもありがとうございました。

川村飛翔 様>答案をパクったのか、どうかという真偽は謎という事にしておいて
             下さい(笑)。

             『覚醒』
              前編を読みそこなってるんで、ここでは感想は控えときますね。
              HPで見た時に書かせてもらいます。

久々野 彰 様>毎回、丁寧な感想ありがとうございます。
               

               『つまらない男』
               えーと、感想書かない方がいいんですか?
               とりあえず読ませてもらいましたが・・。

日々野 英次 殿>いつも適当に更新してます。
                 本当に適当です(笑)。