LFTCGに続編が出たら・・・ 投稿者:おーえす
「LFTCGに続編が出たら、どうなると思います?」

都内のファミリーレストランで、祐介はそう言った。
ちなみにその場には、俺こと柏木耕一と浩之、そして祐介の三人。
偶然、街中で会ったのでファミレスで一息つこうということになったのだが。

「LFTCGに続編・・・って、続編が出んのか!?」
浩之は少し身を乗り出して、祐介に問詰める。
「いえ、たとえですよ。たとえ」
「しかしLFTCGと言えば、あの時はほとんど俺達の独断場だったなあ」
そう言いながら、俺は真っ昼間にも関わらずビールをくいっと飲む。
「そりゃ、耕一さんのところは、全員鬼ですからね・・」
「そうは言っても、浩之さんのところはまだ良いですよ・・、僕のところじゃ
耕一さんに力で勝てるような人材が、いないんですよ」
そう言い、祐介はいつもの濁った目で俺達を見る。
「でも、祐介のところは特殊能力が変わってるからな。いろんな戦術が組める
じゃないか。それとも何か?さっきの続編の話ってのは俺達に弱くなれってのか?」
俺の言葉に、祐介は、はっとすると、
「ちがいます。ちがいます」
と言い、さらに、
「他作品の事ですよ」
と付け加えた。
「他作品って、まさか・・未だ出ていない・・・」

「『ホワイトアルバム』と『こみっくパーティー』か!?」

俺と浩之の言葉に祐介は、意味深に笑うと頷いた。
「うーん、『ホワイトアルバム』の連中がでてくりゃ、志保のカラオケ天下も
終わりだな」
浩之はそうつぶやく。
なんとなく、嬉しそうに見えるのは・・俺の気のせいだろうか?
「とりあえず脇役の人は、おいといてですね。主役キャラの二人ですよ。あの
二人、どうなると思います?」
確かに、あの二人は一般人だもんなあ。
結構辛いかも。
「でもよ、『こみっくパーティー』の千堂さん、だっけか。あの人漫画描けるぜ。
漫画を描くっていうバトルカードが出れば、俺達じゃ勝てんぞ」
浩之の言葉に俺も頷く。
「じゃあ、藤井さんは?」
確かにあの男には、これといって特徴らしい特徴が無いんだよなあ。
「俺の場合、鬼だもんなあ。祐介は電波使いだし・・浩之は潜在能力でカバー
してるからなあ」
俺の言葉に二人は、うんうんと頷く。

どれもこれも作品にそった能力だもんな・・・
ホワイトアルバムのテーマって何だっけ・・・
ホワイトアルバムって切ない系だよな・・

そこで、ぴーんときた

「藤井冬弥が、俺達より勝っている点があるぞ」
「それは?」
「それは・・・」

「浮気だ」

「た、確かに・・デフォルトで彼女がいるのに、その子を振って他の子とくっつく
という事が出来るのは・・・」
「藤井冬弥しかいない!!」

バッキャオオオオオオン

ものすごい擬音が隣のテーブルから聞こえてきた。
見ると、黒髪の少女が手に持っていたグラスを握りつぶした音だった。
その顔は見た事がある顔だった。
俺達三人が、テレビでよーく見た事がある顔だった。
『アイドルは、笑顔を絶やさないものである』という格言があるかのようにその
少女はにっこりと笑い、こう言った。

「ちょっと、詳しく聞かせてもらえるかしら」

眼は笑っていなかった。



その後の三人、及び藤井冬弥の運命を知る者は、誰もいない。




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LFTCG、おもしろいですよねー。僕は変わらずはまってます。
続編でないかなー。


感想&レス


川村飛翔 様>うーん、ロスユニはあんまり見た事が無いんですよー。
             でもそう言われてみれば、共通点がありそうですね。

             「こんなの書いてて」っていうのは、そういう意味じゃないんです。 
              ただ、反応が恐かったから書いといたんですよー。
              だから、今後も読んで下さい。よろしく。


久々野 彰 様>始めてましてです。最初に書けばよかったですね(笑) 
               今回は違いますが、「千鶴さん奮戦記」のほうは読み切り連載
               です。多分(笑)。 どうなるかまだ決めてないんです 。


MIO 様>復活されてたんですね。
           MIOさんの作品は、僕がSS読み始めるきっかけになったので、
           続けて読めるのが楽しみです。