替え歌 魂のサフラン 投稿者: アクシズ
♪映画『新世紀エヴァンゲリオン シト新生』主題歌【魂のルフラン】より


 唄・柏木千鶴


私にまかせなさい。
記憶をたどり。
忘れてたキノコリゾットを。
もう一度彼のために、食わせるために。
「魂のサフラン」

青い顔で怯えてた初音が、居間のすみで静かに震えてる。
キノコの行方を問いかけるように、髪先は妖気を求める。
諦めてた運命の楓は、溜め息つく、まるで立てないから。
キノコの匂いを胸に残して、食べ急ぐ、涙目な姿で。

耕ちゃん、還りなさい。
冷めちゃう前に。
あなたが過ごした隆山へ。
私に甘えなさい。食べさせるから。
キノコは生えるよ、何度でも。
「隠し味、サフラン」


【間奏】
「ぎいぃ〜〜〜〜〜〜」(初音の悲鳴)
「ぎあぁぁ〜〜〜〜〜〜」(楓の悲鳴)
「ひぃぃ〜〜〜〜〜〜〜」(初音)
「げえぇ〜〜〜〜〜〜〜」(楓)
「しいぃ〜〜〜〜〜〜〜」(初音)
「はああぁ〜〜〜〜〜〜」(楓)
「びいい〜〜〜〜〜〜〜」(初音)
「えぇぇん〜〜〜〜〜〜」(楓)

こてっ……(二人の倒れる音)


祈るようにまぶた閉じたときに、二人はただ闇の底に消える。
それでも鼓動はまた動き出す。限りある胃薬を探して。

私にまかせなさい。
キノコを使い。
お得意の和風リゾットよ♪
梓も出てきなさい。隠れてないで。
心も体も、震えてる。
「悲しいの、梓ぁ〜ん」

私の前、来なさい。
笑ってるうちに。
あなたに残した、ノルマへと。
おさじを握りなさい。食べ尽くすため。
お代わりいいわよ、何度でも。
「タマ、死ぬの? 梓ぁ〜ん」


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「……まあ、イメージとしてはな、トワイニング……」
「なんでしょうかアクシズ様」
「この後やっぱり食べ残してぶっ倒れた梓に対して、鬼のような形相で千鶴さんが首を絞めてしまうと」
「……というか、千鶴さんもともと鬼……」
「で、梓が最後に一言『……気持ぢ悪い……』。そんな感じナリよ」
「……宮村○子の声でですか?」
「その遙か彼方で真っ二つに割れている巨大な初音ちゃんの顔!」
「(頭抱えて)……想像してしまいました、ごめんなさい、許して……」

「ア、アクシズ様、大変なことがわかりました」
「おお、どうしたナリ。シャリアブル」
「サフランは、リゾットに入れるものではございません」
「……へ?」
「サフランは、パエリアに使用するものでございます」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」

フェードアウト。